第5話

最初のうちは、みんな優しくて、心配された。でも、周りに合わせて、周りの目を気にして、前髪も作って、肌にも髪にも気を使って、最大限に努力して、美しく見せたかった。そのことでバカにされたくなかったから。そのうち、化粧にも興味が出て、好きになった。ゆういつの、心の支えになった。

でも、先生はそんな私のことを、「わがまま」「嘘つき」「めんどくさい」と言うようになった。いじめられたのは、ほとんどお前のせいだと言った。一年生の頃、私がした事。「悪い事」だと気付いた途端、死にたくなった。だって、過去にした事を、どうすれば消せるんだろう。私は、一生自分の責任として背負っていかないといけないのか、と思った。恥ずかしいと思った。気付いてしまったら、学校に行くのがもっと苦しく、怖くなって行った。陰口からエスカレートして、中には通りすがりに悪口を言ってくる男子もいた。私は、教室に入れなくなってしまった。

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