第10話 side:A 探し物
ここまでの事を待て目ておこう、
まず、とある高校で、生徒、教師を合わせた、十三人が一夜にしてやにして殺された。
発見された時、三人の生徒だけが生きていた、それが、三年の安道、二年の眺野 一年の水谷、
犠牲者を細かく分けて行こう
三年が、安道、小林、谷、木村の四名だ、
次に二年が、眺野 犬飼 林 遠藤の四名、最後に一年は、水谷 細田 久世 神崎の四名
教師が、火村、塩田 猫背、花隅の四名が犠牲になった。
彼らが学校に残ったのは体育祭の片づけのためだ、しかし、玄関が開かなかったため二人が職員室へ、二人があまり遅く、不安がっていると花隅が通りかかり生徒一人と一緒に職員室へしかし、誰もいなかったために教師と生徒は二人の生徒を探しに行ってしまった。
その二人も帰ってこなかったために職員室へ全員で向かった、途中で教師と合流した時叫び声がしていくと、最初の犠牲二人の生徒が無残に死んでいた。
そこから、次々と犠牲者が増え、少年と少女たちは血と恐怖に怯え翌朝を迎えさせられた。
美しい死体と一緒の部屋で一夜を明かしたのだ。
「ひどいよねー・・・・」
「ああ・・・高校生が体験するには、些か過ぎるものだな・・・」
「でも・・・どうやってみんなの居場所を割り出せたのかな・・・・」
「まぁ、普通に考えれば、見ていた、近くで隠れていたのだろうな・・・」
「えー、それって無理じゃない?」
「ああ、少しでもタイミングを間違えてしまったら、見つかる可能性もある・・・」
「それにしても、都合がいいよな人ばっか殺されてるよねー・・・」
「は?」
きくは何を言ってんだ、みたいな顔をしているがなにひとつおかしいことなぞいっていないのだ。
「だって、殺された人たちは何らかの理由でみんなから離れた人達から殺されてるじゃん、しかも途中で逃げ出してみんなから離れた子までばっちり狙ってるし、ふしぎだなー」
緊張が極限になってしまい、皆から逃げ出した生徒とその場から動かなくなった生徒までも居場所を把握している、ほんとどうやってやったんだか、そう思っているときくは何かを考え始めた。
「・・・・・・できるかもしれない」
「え?」
「場所の特定・・・・」
「・・・・え!!」
「だが、・・・・もうないかもしれない・・・」
「ない?なにが・・・え?どういうこと?」
「とにかく、木島刑事に連絡だ・・・!」
きくの急な思い付きにより、木島さんに連絡をいて、必要な物を用意してほしいとお願いをした。数時間後、もう程夜になりかけていたが、学校の運動場に警察の整備班やら鑑識さんたちまで来ていた。
「すご・・・・」
「だれが、ここまでやれと言った・・・」
「しょうがねぇーだろう・・・機材借りに行ったときに理由話したら、みんなやるって言いやがるし、断っても引かないから仕方なしに・・・」
「それで・・・何を探すんだ?」
「この機材を見て、分からないのか・・・・?」
台の上に並べられているのは、周波数計測装置とそのアンテナとヘッドフォンだ、これで探せるのは一つしかない
「まさか・・・学校に盗聴器が仕掛けられているというのか・・・?」
「ああ、誰にも見つからず、群れからはぐれた人間を発見する、今売られているような物ほど高性能ではないにしてもあったはずだ、電池が切れていなければ、いいがな・・・」
「残ってるものなの・・・?」
「いくら、捜査が収縮されたからと行っても、迂闊にここに近寄れるはずがない、だとすれば何個か発見できれば御の字だ」
準備が完了し、一斉捜索が始まった。
それはすぐに見つかった。黒い機械からコンセント内部に入る小さなものまで、いろんな種類のものが見つかった。音が鳴らなかった物も多かったが鑑識さんたちが気になった場所を探ると出るわ出るわで、俺の予想をはるかに超える数が出てきた。
「なんじゃこりゃ・・・・」
「はぁー・・・・マジかよ・・・・」
「全教室に二つずつ、そのうえ、部室や特別教室に準備室・・・どんだけ仕掛けてんだよ・・・・・」
「ドン引きだわー・・・・」
「ここまでしかける必要があるのか・・・・?」
明らかに異常だ、何のためとかそんなことを考えるより、これの標的が誰だったかになる。
「これは・・・何のために・・・」
「ここまでする必要があるのか・・・・?誰のためだ・・・?」
「谷真音」
「え・・?」
「は?」
きくが口にした名前、被害者の一人で最後まで生存者たちと生き残った少女
「まさか・・・・これ全部・・・・谷さんの行動をしるため・・・・?」
「いや、今回の件と関係ない物たちも含まれているだろうが、今回の犯人の目的はおそらく彼女で間違いないと思う・・・・」
「つまり何かストーカーが犯人だと?」
「近いものはあるだろう・・・」
「まさか・・・これが先生の弱み・・・?」
「おそらくな・・・予想外の量だったが、確定だろうな・・・」
盗聴によって一人の少女を監視していた。
これは確かに弱みだ、だが、誰が仕掛けたのだろうか・・・。
「指紋が取れるかもしれない」
「そうだな、古そうなのから頼む・・・」
「おう」
木島さんにそう頼んで、僕らは事件の証拠品を見る、凶器となった道具から、誰かの足跡たち、被害者たちの遺品も数個だが残っていた。
「引き取ってもらえなかったのかな・・・・」
「血がついている物と重要そうなのは残しているんだろう」
「なるほど・・・」
「まぁ、遺族の許可ももらっているんだろうがな・・・」
きくはそう言いながら、足跡を見比べている
何が気になるものでもあったのだろうか、聞いてみる。
「足跡なんか見て、なにかあったのか?」
「ん?うーん・・・・あったらよかったんだがな・・・・どうもな・・・・」
「?」
「ないな・・・」
「え?」
きくはそう言った。
いったい何がないというのだろうか。
「何がないんだ?」
「もう一つの・・・・第三者の足跡、全部関係者の物だけだ、生徒は支給されている物だから同じなのはわかる、だが、先生たちのまで同じとは限らない、だとするなら、第三者がいてもおかしくなかったが、その可能性が、今消えた。」
「え・・・え?」
何を言っているか、正直分からなかった。
第三者の足跡がない?関係者ではない人の犯行じゃない。
「犯人はずっと学校にいた?」
「靴を履いていなかったという可能性もあるが、それなら何らかの跡があるはずだが、それもない・・・その可能性は、完全に消える・・・・・」
「でも、そうなると学校にいたのは被害者たちだけになるぜ?」
「・・・・・」
何を考えている、すると突然木島刑事に声をかける。
「なぁ」
「あ?なんだ?」
「事件の前日か、数日前とかに行方不明者とかの届ではなかったか?」
「いや・・・・それはちょっと・・・・」
突然何を聞いたかと思えば、行方不明者、そんな都合よくいるわけないだろうと思っていたら、鑑識さんが二人の話に反応した。
「あの・・・」
「あん?」
「なんだ?」
「失礼ながら、今のお話に関係あるかどうかは、分かりませんが・・・事件の数日後くらいから隣町のホ―ムレスが一人、いなくなったと、支援団体の人がつぶやいておりました・・・」
「なに!」
「ホントかそれ!!」
「ええ、一応、捜索はされたのですが見つかりませんでした」
「その人は、どんな人なんだ?」
「さぁ、周囲のホームレスたちから先生と呼ばれていたらしいです」
「先生?」
「はい、とても、物知りな方だったと、確か、年も四十手前だったはずです」
「それが、何の関係があるんだ?」
今回の事件とまったく関係ないような気がするのにきくはそれを知りたがった。
俺にはさっぱりだった。
「鑑識さん、頼みたいことがある」
「は、はい、なんなりと・・・!」
ひそひそと何かをお願いする、きく、木島刑事も俺もそれを眺めるだけしかできなかった。
きくのお願いが終わったのか、さっきの鑑識さんはどこかへと行ってしまった。
「なに、お願いしたんだ?」
「ああ、入れ替わりが可能かどうかをな・・・」
「はぁ?」
にやりと悪い顔をするきく、とりあえず今日の目的は果たされたため、僕らは旅館へと戻って行った。
「朝日様、お帰りなさいませ」
僕らの帰りを出迎えだのは、旅館の女将だった。
「朝日様、お客様がお待ちです」
「客?」
部屋に戻りと四人の男女が座っていた。
「・・・だれ?」
「あなたたちが、事件を調べている、探偵さんですね」
「あんたたちは?」
「安道たちの同級生です」
僕らは驚いた。
同級生の人たちの話によると安道氏の連絡を受け、話しをしに来てくれたらしい。
「それは、わざわざありがとうございます」
「いえ・・・」
「何の当てにもならないと思います、そんなのでよければ、いくらでも・・・」
「なら、二つだけ答えろ」
きくは、冷たい口調で彼らに問いかけた。
「教師の弱み、教師が盗聴器を仕掛けたという、事実を知っていた者はだれだ?」
「谷真音に関する何か、問題はあったか?」
きくの中で事件の全容が完成しつつあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます