第27話兎狩り開始2【兎殺者】は戯れに兎を蹂躪するようです。

 草原に着いた俺達は、早速ライターとレイヤー(ラビットスレイヤーが自分も愛称が欲しいと懇願するので付けた名前)を開放するとウサルトモードとバスターモードを起動して、ミストルティンとライターを二刀流で構えた。


 ウサルトモードとバスターモードを起動すると、小型魔剣が周囲に浮遊し、レイヤーが変形した魔鳥が周囲を旋回しだす。

 バスターモード中のレイヤーは自動で兎を補足・殲滅していくので、俺も張り切って兎殺しなければ、獲物が居なくなってしまうな。

 

 兎よ、悪く思うな?俺に出会ったのが運の尽きだ。諦めて狩られる覚悟を決めるんだな!

 掛かって来い!敵はここだ!【兎殺者】の効果が発動して草原全域に黒い波動が広がっていった。

 ドドドドドドドと擬音が聞こえて来そうな位に、目に見えて兎が増える、ドンドン増える、そこら中から集まってくる、空からもPOPして落ちてくる、草原の巣穴から、草葉の陰から、視界が埋め尽くされそうな程の兎が俺を殺しに向かってくる....これって俺以外だったらどうなるんだろう?と一瞬疑問が生まれたが、そもそも兎を虐殺するのも俺くらいか(笑)と瞬時に納得してしまったのは内緒だ。

 

 とりあえず、1800匹倒した。もうすぐゲージがMAXになりそうなんだが、1800匹殺してMAXにならない仕様はおかしくないだろうか?

 まるで、無双系のゲームみたいだ。アレを遥かに超える戦果を求められているんだろうか?


 そもそも、誰がこんなに兎を殺せとオーダーしているんだろうか?兎は一体どんな罪を犯したのだろうか?そもそもこの世界の兎ってのは一体何者なんだろうか?【兎殺者】ってなんなのだろうか?俺はこの殺戮の果てに何を得るのだろうか?

 


 ラビットの討伐数が既定数を突破した為、剣の封印が1段階が解かれます


【魔剣ラビットイーター(能力封印超)】

 攻撃力 +55 (0/1000) 耐久値 800/800


 ラビットの討伐数が既定数を突破した為、剣の封印が1段階が解かれます


【魔剣ラビットイーター(能力封印超)】 NEW【兎殺し 弱】

 攻撃力 +60 (0/1200) 耐久値 800/800


 ラビットの討伐数が既定数を突破した為、剣の封印が1段階が解かれます



 【魔弓ラビットスレイヤー(能力封印超)】(300/600) 耐久値 600/600  NEW【兎殺し 弱】

 攻撃力+35 魔力+10 スキル【火魔法】【水魔法】【地魔法】【風魔法】付与


 果てしない疑問が浮き上がってくるので、考えながら更に兎殺を進めていくと、2000匹を超えた所でゲージがMAXになり、キュイキュイーン♪「ボーナス確定なのじゃ!」というクリス(お前かよ!)のボイスと共にウサルトバスターモードが起動した。

 

【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】【兎の殺意が超絶UP】


 え?何コレ?怖いんですけど?怖いんですけど?何が起きるの?俺ってばどうなっちゃうの?

 超絶1つで500%換算って事は、20000%って事なんですけど?意味不明なんですけど?

 1匹出現すると200匹って事なんですけど!?分かってるの?ねぇ!馬鹿なの?死ぬの?(俺が)

 






 「ルト!止すのだ!もう良い!良いのだ!これ以上戦っても何も起きぬ!」

 「ガイア爺の言う通りです!貴方がどれだけ自分を責め、復讐を続けようとエリナは戻って来ないのです!」


 返り血で真っ赤に染まった剣士は制止の声に耳を傾けず、次々と剣を振るう。

 1太刀振らば首が飛び、2太刀振らば血の雨が降り注いだ。 

 剣鬼、次々と襲い掛かる影を切って捨て、閃光の如き太刀筋が煌けば、首が飛び、屍が大地を血で濡らす。


 剣士の頬を伝う血は、枯れた涙の代わりに流す後悔の念なのかもしれない。

 許さない、殺戮してやる、我が生が尽きるまで、全てを屍に変えてやる

 兎に死を、兎を殺せ、撫で斬りにしろ!








 何だ?今のイメージは一体?

 ユートがウサルトバスターモードを起動した瞬間、見た事の無い人物達の映像が頭をよぎった。

 

 地を埋め尽くす兎・兎・兎...考えている場合じゃない!殲滅するぞ!

 千なんてレベルじゃない、どう考えても万を超える数が押し寄せてきている。空間が裂けたと思えば滝が流れ落ちるように零れ落ちてくる兎達。

 雨のように兎が降り注ぎ、某串刺しの丘の如く、大量の兎が地面から生える。

 

 もう、むちゃくちゃだ....教えてくれ、俺は後何匹殺せば良い?

 俺は後何回、あの兎とあの子兎を殺せばいいんだ? 武器は何も言ってくれない!教えてくれ!

 「いけー!マスター!!撫で斬りしちゃうぞ!? 殺っちゃえ!バーサーカー!!!」

 

 なんか、色々混ざりすぎて俺も分からなくなってきた。

 レギオンが展開して火魔法、水魔法、土魔法、風魔法の槍を何十何百発と放つ。

 ごっそりMPを持っていかれてビックリするが、直ぐにゲージがMAXになった。


 凄まじい殲滅性能と回復性能だ、今こそ全力全開で叩く時!

 レギオン!全軍前進・突撃行軍!いくぜぇええええ!!!!

 

 津波のように押し寄せるラビットを切り裂いて突撃する。

 一瞬で数百の突撃を受けて、世界樹の衣が破損する。



  全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★1  防御力 +50 耐久値 0/100 【加護】世界樹(ラシア) 破損進化時に+修正が発生する

 【自己進化 】破損時に強制進化、必ず進化前以上の性能になる

 【自己再生付与(世界樹)】装備者のHPを1秒毎に1回復する。他の回復効果と重複する

 【加護】世界樹(ラシア) 破損進化時に+修正が発生する



 【世界樹の衣】が破損しました。スキル発動条件を満たした為 【自己進化 】セルフエヴォリューションが発動します。

 光が体に纏わり付いたかと思ったら、【世界樹の衣】が一瞬で再生した。


 全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★2  防御力 +60 耐久値 200/200

 力+5

 

 【世界樹の衣】が破損しました。スキル発動条件を満たした為 【自己進化 】セルフエヴォリューションが発動します。



 全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★3  防御力 +70 耐久値 300/300

 力+5 体力+5


 【世界樹の衣】が破損しました。スキル発動条件を満たした為 【自己進化 】セルフエヴォリューションが発動します。

 


 全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★4  防御力 +75 耐久値 400/400

 力+5 体力+5 敏捷+5



 【世界樹の衣】が破損しました。スキル発動条件を満たした為 【自己進化 】セルフエヴォリューションが発動します。

 

 全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★5  防御力 +80 耐久値 500/500

 力+5 体力+5 敏捷+5 知力+5


 【世界樹の衣】が破損しました。スキル発動条件を満たした為 【自己進化 】セルフエヴォリューションが発動します。


 全身装備 【世界樹の衣】『ラシア』レア★6 防御力 +85 耐久値 600/600

 力+5 体力+5 敏捷+5 知力+5 魔力+5


 

 洪水のような連撃に抗いながら、ミストルティンとライターの二刀流で、兎の洪水を突っ切っていく、空中からレギオン達が魔法の槍を雨のように降らし、着弾点が吹き飛ぶが、すぐに兎に覆われる。

 3000Combo! 5000Combo!「良い調子じゃ!」 8000Combo! 10000Combo!!「やったのじゃ~♪」


 【魔剣ラビットイーター(能力封印超)】【兎殺し 弱】【不壊】

 攻撃力 +90 (2800/7200) 耐久値 ∞/∞

 【ウサルトライフル】が使用可能になりました。

 1km先の対象を狙撃できる。超ロングレンジ兎殺狙撃兵器

 100匹を貫通しても容易にターゲットを破壊可能


 【魔弓ラビットスレイヤー(能力封印超)】(1900/7200) 耐久値 ∞/∞ 【兎殺し 弱】【不壊】

 攻撃力+55 知力+20 魔力+20  スキル【火魔法】【水魔法】【地魔法】【風魔法】付与

 【バスターキャノン】が使用可能になりました。

 直径2メートルの極太キャノンレーザーを放つ。超破壊力兎殺爆砕兵器

 


 【ウサルトライフル】【バスターキャノン】の解放により【ウサルトバスターキャノンライフル】が使用可能になりました。

 チャージするほど強化される、対巨大兎殲滅用兎殺破滅兵器

 1分チャージすると、2万兎殺ギガボルトの極太キャノンレーザーを発射可能

 射程距離は∞パ○チくらいなんだぜ! 


 クリスが所々で現れるが、兵器の解説が可笑しくて気にしていられない。


【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】【Warning】


 山盛り溢れていた兎の姿が薄れていき、地面が割れた。

 まるでモーセの十戒のように地面が開き、巨大な兎が現れた。


 「ピョ~ン!!!」

 ズシンと地響きがなり、地面が揺れる。

 おい!俺だけ別ゲーやってないか?兎ってなんなの?


 【EXビッグラビットロボ】

 天知る、地知る、お味噌汁!これぞEXビッグラビットロボだ!

 総制作費8000pureキャロットをつぎ込まれた、兎も震える巨体を誇るウサウサ♪EXビッグラビットロボ発進!!

 1万2千ラビット力の全力パワーを受けてみろ!(社長談)


 

 ウイーンと口が開くとガコッ!っと砲門が出現、キュイィイイイイイイン!!!!!とエネルギーが集まっていく。

 38000口径の超特大キャロット砲が発射される。

【ハイメガキャロット】!! ジュゴゴゴゴゴゴォオオ!!!!


 「オーッホッホッホ!【兎殺者】!ここであったが百年目!死んで頂きますわ!」

 高飛車な笑い声と共に発射された【ハイメガキャロット】が地面を削りながら草原を直進していく.....殺意MAXだな。


 【天駆】を使って飛び上がり、あわてて回避する。

 社長の悪ふざけここに極まれりだな。


 「ならば俺も本気で相手をしよう」

 【ウサルトバスターキャノンライフル】チャージ開始!

 (任せてください!マスター!!)


 ライターとレイヤーが合体して作り上げた砲身に、8体のレギオンが合体して砲身を更に巨大化させる。

 キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル!!!と砲身の先にエネルギーが収縮して螺旋を描き始める。


 「受けて立ちますわ!【ハイメガキャロット】MAXチャージ!」

 キュイィイイイィイイイイイン!!!!!と砲門が赤熱してオレンジ色のエネルギー球が徐々に巨大化していく。


 (5・4・3・2・1....フルチャージ完了!マスター!いつでも行けます!)

 「いっけー!弾幕はパワーだぜ!マス...【ウサルトバスターキャノンライフル】発射!!」

 キューーーーーーーーーーーギュオォォオオオオオン!!!


 「【ハイメガキャロット】フルバースト!」

 ジュゴゴゴゴゴゴゴゴォオオオオオオ!!!!!!

 


 蒼い光線とオレンジの光弾が激突してバチバチと火花を散らす

 二つのエネルギーは押し合いをしたかと思ったが、オレンジの光弾を貫通して、蒼いレーザーが【EXビッグラビットロボ】に向かって伸びていく。


 「う...嘘でしょおぉおおおおおおお!!!!」

 チュドーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!

 【EXビッグラビットロボ】を貫いて空の彼方まで伸びていく【ウサルトバスターキャノンライフル】の威力をモロに直撃した【EXビッグラビットロボ】は爆発大破した。


 「こ....これで勝ったと思うなよぉおおおーーーーーーー!」キュピーン☆


 (勝ちましたね) 「ああ.....」



 「ステージクリア!!おっめでとうなのじゃーーーーーー!!!!」

 ドーンドンドンドンとクリス型花火が空一面に打ちあがった。


 どういう演出なんだろう。

 尚、この番組はフィクションです.....じゃなくて。


 兎殺シリーズは兎属性の付いた相手にしか特効が通用しないのが判明したので、普通の冒険中はおもちゃみたいな物だった。

 まぁ、これこそチート武器なんだが....解せぬ。せっかく育ててるのに。


 【称号】獲得条件を満たした為、次の称号が贈られます。

 【ラビット兵器破壊者】 条件【EXビッグラビットロボ】の撃破

 【ウサルトバスターキャノンライフル】のチャージタイムが減少


 ふ...空しい勝利だった。 勝利のポーズ!キラッ☆

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