第11話異世界生活初日は姫騎士との出会いだった! 「くっ...殺せ!」

「覚悟を決めたようだなぁ!。【ソフィア・レオンハート】よ。俺は他のオーク共とは違って甘くは無いぞ?」

 右目に大きな傷がある隻眼のオークが姫騎士に語りかける。

 使い込まれた革の服に、大振りの肉切り包丁を腰に提げている。かなりの威圧感だ。

 

 「くっ殺せ!貴様なんかに辱めを受けるくらいならば、私は死を選ぶ!」

 

 俺は何をやっているんだ!くそッ!!......どうしてこうなった!!?何故こんな事に!!





 意識が戻ると、俺は王都の正門前にある、順番待ち用のどでかい広場に立っていた。

 ここは、有事の際に兵士達が陣形を組み、陣を敷く為に使用されるスペースでもある為に相当な広さである。

 更にそこから二周り分以上先に堅牢な砦が見える。

 王都周囲の地形や、都市の規模、陣を敷くであろう予定地から、位置関係を考えるにはおよそ10万程度の規模が展開する感じだろうか?


 「マスター?立ちっぱなしで辛くなったら何時でも行ってくださいね?今日は少し暑いですから水分も取ってください。あ、汗が出てます。お拭きしますね」


 とても甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる、俺の可愛いエリーに胸キュンである。

 こちらに来て直ぐに擬人化したエリーは、ずっとこの調子で俺にベットリだ。


 周りから嫉妬の視線がチクチク所か、グサグサッ!グチャ!っとしそうなくらい浴びせられているが心地よいものだ。ふん、負け犬どもめ!俺が手本を見せてやろう。

 抱き寄せて髪を弄びながら撫でる。「あ...マスターくっついたら余計に熱いですよ?」


 そう言いながら一向に離れようとしないじゃないか。愛い奴よのう。

 イチャイチャしながら順番を待っていると、1時間ほどしてようやく順番が回ってきた。


「貴方も【転生者】ですね。国王より国内の滞在、王都での滞在許可が下りています。登録証を発行いたしますので、名前の記入とクリスタルの提示をお願いします」


 名前は記入したが、俺のクリスタルは隣に居るエリーだから、提示も何もないなぁ。

 

 「ユート様、エリー様ですね。登録完了いたしました。このカードが証明になります」


 どうやら、エリーがクリスタルである事は、言わずとも分かるようだ。

 カードを受け取ると、翳して色んな方向から眺めてみる.....んーだたのカードだな。

 市民は緑色、転生者は青、貴族は赤、王族は紫らしい、王は青と赤とが混ざり合った色か...良いねぇ。

 

 「では、王都での良い滞在を」

 衛兵は礼儀正しく一礼すると、次の相手をする為に再び正門へ戻っていった。


 さて、とりあえずは宿の確保をしてから、観光をしよう。

 王都は相当な広さだろう。【メニュー】からマップを開いて見た限りでは、その広大な面積たるや地球で言う、京都市程はあるだろう。

 歩きで移動するだけでは、何日掛かれば全体を把握する事が出来るやら、毎日が発見と驚きに満たされた生活になるであろう事は、想像に難くない。


 王城を見に行きたいが、流石に今の身分では無理だろう。遠くから眺めるだけにしておこう。

 ここからでも見えるからね....正門から確認できるって、どんだけ巨大なの?

 ユグドラシルには劣るが、雲を突き抜けて尚見えない、中央から伸びている5本の塔が俺の目を奪う。あれは、すごいなぁ。【ヘルプ】の解説を見るに、中央が王族が住まう禁裏に相当するらしい。

 その両脇は政務を取り仕切る宰相の塔、軍務を取り仕切る現公爵の塔らしい。

 その両脇はなんと、塔自体が王城の結界を構築する【魔導具】らしい、宮廷魔術師が管理する魔力中枢を有する2本の塔はちょうど円の右端と左端に当たり、中央塔を中心として円を描くようにして城壁の中に、もう一重の城壁が作られている。


 結界は生体認識機能を持っており、許可された者以外は立ち入る事も出来ないほどに厳重だと書かれている。

 この王都全体の建築時に、結界維持の為に必要な魔力を抽出する魔方陣が埋め込まれている。


 ふむ、中々優れているが、俺に言わせれば甘いな。

 道自体を血管と捉えて配置する事で、魔方陣の上に魔方陣を構築する、多重機能を持たせると共に、龍脈の位置を整えてから、王城の真下に流れるように配置する。


 更に、結界の構築も2本では無く、5本全て使用して配置は十字にする。

 全ての力は中央に注がれ、そこから王城全域に拡散するように配置する事で、無駄を減らすと共に4本の塔が落とされた場合でも、中央は独立して機能するようにする。


 あれでは、両サイドの二本が落とされたら丸裸だな。

 どの程度の強度があるかは分からないが、これだけの規模では爺さんの一撃は止められないだろう....5分で王都落ちるな。


 ステータスという法則が、どの程度の機能制限を俺に与えるかが気になる所だが....観光したいと言っておきながらも、先に体を動かしたがるなんて、俺も武の道に相当染まっていると呆れるな。


 所で、宿屋を探して歩いていたら、何やら良い匂いがするのだが.....クンクン...肉が焼ける匂い、油と香辛料のコラボレーションが素敵だ。

そして、何かを煮込んでいるようなが香りが漂ってくるのが、実に良い!良し、食べよう。


 「エリー、あの食堂に行こう!あれは...良い物だ!店から流れる微弱な排気の風魔法が言っているのだ。この匂いを届けてくれ!この料理は良い物だと、良い物だと言っている。


 「ラビット肉をワインに漬けて、野菜数種と一緒に特製ソースで煮込んだ、シチューのような煮込み料理が名物らしいですね。凄いですマスター!王都でも有名な名店を直ぐに発見するなんて....」


 もう、我慢ならん!直ぐ行って直ぐ注文して直ぐ食べよう!

 エリーの手を引いて店の扉を潜ると、70人程収容出来るだろう、小さなファミレス規模の店だった。


 料理を食べている人はみんなニッコニコである。うん、俺もニッコニコになったのだ。

 ちょうど、席が二人分空いた所で、俺達が座ると満席だった。


 誰も彼も食べているのは、シチューのような煮込み料理だ。

 ホワイトソースとデミグラスソースのように濃い茶色の2種類があるらしく、両方頼んだ。

 というか、こっちでもやっぱりシチューという名前らしい。


 肉がラビットだが、ラビットにも種類があるらしく、チュートリアルで狩りをしたラビットと上位種のビッグラビットの肉が使われているらしい。

 王都周辺の草原に大量に生息しているラビットは、安価で簡単に手に入るが、とても美味しくて柔らかいので煮込むと更に美味しくなるらしい。

 ビッグラビットも性質は似ているが、体が大きなだけあり、脂が乗っていて更に肉質が柔らかく、煮込むとトロットロになり、口の中で油が溶けていく程だとか.....ジュルリと音が鳴った気がした。あー、エリーさん可愛いお顔が台無しですよ。


 「マスター....もう...我慢れきませんのれす。欲しい...欲しいれすぅううう」

 あかん、これはあかんやつや、別の意味であかん。15禁だお、お持ち帰りである。


 そして、ついに運ばれて来たシチューに手を付けようとした時にそれは起きた。


 ガシャーン!!!

 テーブルが引っ繰り返り、料理がぶちまけられる。 勿体無い!


 「おう!この料理は一体なんだ!虫が入ってるじゃねぇか!」


 見るとガラの悪そうな4人組が、中央付近のテーブルで騒ぎ立てている。


 「アイツらってアレじゃないか?前にもあっちの店で...なぁ、違いねぇ」


 おい、そこのお前そこん所を、俺にkwsk教えてプリーズ!


 「食い逃げ4人組だと?いちゃもんつけて金も払わず出て行くのが手口だと?」


 ならば、戦争だ。 俺とエリーの憩いの時間を奪った罪は重い。

 シチューが冷める前に関節を全部外して、人間パズルにしてやる。


 「おい!そこのお前達!その狼藉は見逃すわけにはいかないな!」


 凛とした声が響き渡る。鈴の音のような、美しい声に思わず顔を向けると、腰まで伸びた美しいストレートの金髪に、燃えるような赤い瞳の美女がそこに立っていた。

 純白のワンピースだが、スタイルが良いので、遠めに見ても、ボン・キュッ・ボンというやつである....すごい!濡れるわ!(どこがですか?マスター)

 それに不釣合いな剣が一振り。確かに、剣単体ならば、美しく装飾されているし、纏っているオーラから、名剣どころか、名のある聖剣の類だろう。


 ...キンッ 剣を抜いた動作が流れるようだった、相当な腕だな。

 素人目に見ても優雅に見えるほど自然だったが、体格と長さが合っていない剣を抜くのには技術が要る。

 しかも、軽々と扱っている様子から察するにレベルとパラメーターも相当高いのだろう。

 僅かだが気の動きがあったな、静の気による身体の活性強化だな。


 「テメェ!何者だ!痛い目に会いたいらしいなぁ?」

 「ヒャッハー!可愛いじゃん!激マブだわ」


 「料理に虫が入っていたなどと、良くもまぁ堂々と嘘をついたものだ。その虫は王都からもずいぶん離れた距離にある森に生息する虫だ。飛んで来たにしてもそのサイズ...料理人が見逃す範疇を逸脱している」


 「けっ!何を抜かすかと思えば、だからなんだ?お前は料理してる所まで監視してたってのか?馬鹿抜かすんじゃねぇ!」


 「私が何の為にここに居ると思っている。お前達の悪事を暴く為に決まっているだろう。その虫の仕入先も、入れたタイミングも全て把握しての事だ。」


 「ばば...馬鹿言うんじゃねぇ!もう、許せねぇ!おい、やっちまえ!」「「「おう!」」」


 男達が腰から抜いた短剣や立て掛けてあったショートスピアを引っ掴むと、4人で取り囲もうとするが....させないなぁ、俺が見過ごすと思ったかよ。


 【静動合一】からの瞬動術で飛び上がり、天井を蹴って背後に回り込む、後方から横に広がろうとしていた二人を足払いして倒し、首を後ろから地面に押し付ける。


 前に居た二人は一瞬で切り伏せられた。

 一人は短剣を根元から切り飛ばされて、返した剣の腹で側頭部を打ちぬかれ、もう一人は、間合いを一瞬で潰されて鳩尾を柄で一撃...悶絶だな。ショートスピアは近づく際に、一瞬で二閃された鋭い斬撃によって、キレイに三分割されて床に転がっている。


 助ける必要は無かったと思うが、万が一かすり傷でもあれば、美しい白磁のような肌が台無しになってしまうしな。


 「助力感謝する。先ほどの動き、かなりの腕前と見た。名前を教えてくれないか?」

 先ほどの真剣な顔も良かったが、微笑んだ顔はまた一段と「美しいな...君は」

 「マスター、声に出てますよ?」


 ボン!と真っ赤に染まった恥じらいの顔も可愛らしいじゃないか。


 「ななな..なま、名前を聞いたのに..にに美しいと返したのは、お前が初めてだ」


 あまり苛めても可愛そうか。


 「ユートだ。俺は今日この王都に来た【転生者】のユートだ。まぁ、忘れてくれてもかまわんよ」


 「いや、その腕前を見せられては忘れる事など無理だ。正に閃光の如き動きだった。」


 「いやー助かったぜお二人さん!おかげさまでこの程度の被害で済んだぜ。ありがとうよ!」


 バックヤードからヌッっと顔を出したのは....隻眼の厳つい顔をしたオークだった。


 「何、これも王族の勤め、非番とはいえ、騎士団長が無頼の輩を野放しにするわけにはいかない、まして、この4人組は捕縛案件であったが、網に掛からず一向に捕まらないから、そろそろ本格的に動く所だったのだ」


 「騎士団長?お前さんソフィア様を騙るなんぞ重罪だぞ?こんな小汚い店にあの方が来てくれるものかよ。」


 「ああ、それはこの【偽装の腕輪】で、本来の姿を歪めているからな」


 腕から腕輪を外すと、今まででも相当な美女だったのが、別次元の美しさに変貌していた。...これは傾国とか絶世のとかが付くレベルだ。


 「これで、どうだ?主人」


 「こりゃ、失礼した。その美貌、偽り無く【ソフィア・レオンハート】第一王女殿下で間違いありませんな、無礼をお詫びいたします。」


 「いえ、こちらが偽っていたのですお気になさらず。」


 プレートメイルって所か?......カチャカチャと金属が打ち鳴らす音と共に無数の足音がする


 扉を開けて入ってきたのは、やはりといえばいいのか兵士だった。


 「ここで揉め事が起きていると聞いて来てみれば....ソフィアさま!困ります。いくら国王陛下が外出をお許しになっている日とはいえ、【偽装の腕輪】をおいそれと外して頂いては大事に発展します。」


 「すまないな。この件に関しては、彼と私とで解決した。後で報酬を渡しておいてくれ。例の暴行事件を起こした食い逃げ4人組だ。」


 「はっ!直ちに捕縛して牢屋に入れておきます。...して、お帰りになられるのですよね?護衛をお付けいたします」


 「不要である。お前達は直ちに犯人の輸送を終えて現状の任務に戻れ、否は許さん...行け!」


 おうふ....王族っていうか第一王女殿下だったでござる。


 「さて、ソフィア様、私がお父上【アルフォンス】様と旧知の間柄なのはご存知ですね?」


 「知っている。ここに食事に訪れた理由の一つに、父上からこの店を紹介された事もある....しかし、それが何か?」


 「なら話は早い、ちょっとバックヤードまでお越しください。」


 店主が姫さんを連れて奥に入っていくので、俺も付いていくと....。

 店主がバタンと扉を閉めた後、もう一枚の扉を更に閉めた。


 「事件を収める為とはいえ、食べ物を粗末にするとは!なんと嘆かわしい!」


 「そうか、父上はこの事を....いや、しかしだな?あれは不可抗力というか、仕方が無かった」


 「じゃかぁしい!アルフォンスも教育してやったが、食い物を粗末にする奴は誰であっても許さん!お仕置きが必要だな!」


 「まて、話せばわかる、そうだろう?私だってここのシチューの味に期待して訪れたのだ」


 「そうか!だったら食わせてやろうじゃねぇか!あつ~いアツアツのシチューをよ?」


 ま...まさかこのパターンは!!!

 

 「小僧!手出しは無用だぞ。国王にも殿下の教育は許可を貰っている」


 一瞬でソフィアの背後に回りこんだ主人は、両腕を頭の上に縄で拘束すると、壁に固定した。

 ...爺より早いかもしれん!?この王国のオークは化け物か!?....化け物だけどね?


 「どういう事です主人。確かに私の行いが悪かったのは反省します。しかし、この所業は王族としても、一人の女としても看過できる物ではありませんよ!恥を知りなさい!」


 「小娘が喚くんじゃない!食いたくても食えない奴がこの世には沢山居る、お前がこぼしたシチューだって、床を舐めてでも食べたいという奴がいるんだ」


 確かに、この主人が言ってる事は正しいが.....ゴクリ

 解説しよう。ボン!キュッ!ボン!の女性がワンピースで、両腕を頭上で拘束されています。

 しかも、意見を述べようと、体を揺すりながら右へ左へ....するとどうなるか。

 もう、プルン♪プルン♪のボイン!ボイン!でバイン!バイン!なのですよ!!お分かり?

 俺の理性さんが既に怒張を始める緊急事態発生である。


 紳士の俺としては、冷静になってこの至福の瞬間を脳内フォルダに録画して、観賞用と保存用と布教用....見せたくないから布教は無しの方向で!とにかく眼福である


 俺の様子にハッ!と思い至ったのか、ソフィアの表情が引きつり、直後真っ赤になって叫ぶ。


 「ユート!何を見ているのです!早くこれを何とかしなさい!早く縄を解かないと許しませんよ!いえ、私の痴態を眺めたのですから、罰が必要ですね!」


 おおーっと、罰が怖いので拙者は足が竦んで動けなくなってしまったでありますよ?

 (マスター....はぁ、やっぱり貴方は鬼畜ですね)

 呆れないで、こっそりクリスタルになって付いてきたエリーも助けてあげないじゃない?

 (邪魔をする奴は破壊すると、あのオークの顔が言っています)


 「そら!ソフィア!口を空けろ!アツアツのうんま~いシチューを流し込んでやる!」

 鍋から皿に取り出したアツアツのシチューを、一匙スプーンに掬ってソフィアの口に近づける....エロい!なんという背徳感!なんというエロス!この感情....口では説明し難い。


 「そ、そんな....そんなのを口に入れられたら私...どうにかなってしまいます!」


 「おお~っと、だがこれはお仕置きだ。その可愛い口の中にぶち込むまで終わらないぜ?」

 なんだろう....俺の中でメラメラと燃えるように広がるこの感情は...っく...駄目だ助けないと、しかし、救ってしまえばこの楽園が失われる、失楽園...良い響きだ。

 (駄目だこのマスター...早く何とかしないと...)


 「あむ...!!!あちゅ...あちゅいいいいいいい!!!!あふぁあああ!!」

 口から白いシチューが零れて、首筋を伝っていく....あああ!!けしからん!座布団一枚追加!


 「また、こぼしたな!ソフィア....食べ物を粗末にするなとあれほど...仕方ない、もう一度だ。このあっつーいドロドロした白い奴をぶち込んでやる!」


 助かったと安心していたソフィアの顔が絶望に染まる。


 「も...もう止めろ!こんな事をして何になる!このソフィア・レオンハート、この程度で貴様に屈すると思っているのか!」


 「なら耐え切って見せろ!そうだな...後三回だ!三回我慢できたら許してやらん事も無い」

 ギラリと主人の目が光る、あれは....ヤル気だな。ゴクリ


 「その言葉違えるで無いぞ!さぁ、早くそれを寄こすが良い!」


 「なんだぁ?嫌がっていたくせに欲しかったんじゃないか?この熱くてドロドロしたのが、ホレくれてやるから口を開けろ....ひとーつ」

 銀色のスプーン一杯に乗ったあれが口の中に...挿にゅ...いや入った。


 「!!!んん~!んん....ハァ..ハァ...さぁ次だ」

 上気した頬に艶かしいピンクの舌、唇に残った僅かな白いアレを舐める仕種がいやらしい!!


 「ふた~つ...もっとだ深く咥え込め!吐き出すんじゃないぞ!そうだ、舌の上で念入りに転がして、じっくり味わってから飲み込むんだ・・・ふふ咥え込んで離さないじゃないか」


 「ん!んふ...んんん!!!!...ハァ...さ..最後だ!」

 瑞々しかった花が萎れていくかのような儚さが、逆に美しさを際立たせるかのようだ。

 何よりも、スプーンからツーッと引く糸が溜まらん。

 

 「そら!こいつでトドメだ!良い声で鳴けよ!この卑しい小娘が!」

 最後の一匙が...おおっとぉおお!!これは...アツアツの大きな肉塊がががが....あーーーん


 「ん!!!!!!ブハッ!あっつアツい無理無理無理!!!!」

 あ~あ吐き出しちゃった、しかも、口の周りから胸元まで白いのでドロドロのデロデロだぁ

 

 「なぁ、もう一度やるのか?主人」

 言葉は裏腹に、ちょっと期待した顔をしてるだろうと、俺は自分でも思った。

 

 ガクリと項垂れたが、顔を持ち上げたソフィアの目には強い光があった。


 「どうやら覚悟を決めたようだなぁ!。【ソフィア・レオンハート】よ。俺は他のオーク共とは違って甘くは無いぞ?」

 

 「くっ殺せ!貴様なんかにこれ以上の辱めを受けるくらいならば、私は死を選ぶ!」


 駄目よ!死ぬなんて言っちゃ!


 「俺がそんな甘えた事を許すと思っているのか?もう一度だ!」

  

 「くそ!殺せ!このような....このような辱めを受けると知っていれば.....」


 

 こうして、リトライがあと、7回程繰り広げられ、無理やりシチューを詰め込まれたソフィアのお腹がパンパンになっていた上に、ワンピースがもうドロドロのベトベトだったのが脳裏に焼きついている....保存しました。


 「く....嫁入りもしていないのに、男にこんなにも無様な姿を長時間に渡ってマジマジと見られるとは...ユート!責任は取ってもらうぞ!明日の朝一番に、私と一緒に国王陛下に謁見してもらうからな?拒否は許さん!絶対にだ!


 あ....あれーーー?

 こうして、俺の冒険一日目は、姫騎士のくっ殺シチュープレイで幕を下ろしたのだった。

 抜いたのかって?何を行っているのか分からないが...4本位は余裕だったかな。

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