第4話 出産
神前(しんぜん)結婚式が執(と)り行(おこな)われた。広い神社で一番綺麗な白い着物を着ている立花紗江子と黒袴を着ている松本明は結婚する。お互いの親戚(しんせき)がいて、友達もいる。男性のお客さんはスーツを着て、女性はワンピースを着ている。両者は大きい会社を持っているが、結婚式は比較的(ひかくてき)小規模(しょうきぼ)だ。両者は結婚の誓いを準備した。明と紗江子はじっと見つめ合っている。最初は明からだ。明:「あのとき愛のショットが紗江子まで届(とど)きました。その時から、この女性は私の永遠の妻だと思いました。一目惚(ぼ)れでした。今日は私たちの特別な日です。決してこの瞬間を忘れません。私、松本明は、立花紗江子を死ぬまで愛すると約束します。」あゆみと緑は囁(ささや)く。「素敵!」
次は紗江子の誓いだ。紗江子:「お父さんの願いと会社の未来のために立花紗江子は松本明を死ぬまで愛します。」
あゆみと緑はまた囁く。あゆみ:「よかった~!やっと、紗江子様は結婚したのね。」緑:「本当に良かった!これからは愛のパワーがわかるかも。」あゆみ:「うん、多分紗江子様は変わる。」あゆみ:「指輪は凄く綺麗だよね。」緑:「とても綺麗!ちょっとうらやましいよ。」先週、明と紗江子は結婚指輪を買った。両方の指輪は両者のパワーのシンボルだ。両方とも金色の輪に銀色の葉っぱが入っているが、宝石(ほうせき)は違う。紗江子の宝石はルビー。明の宝石はアクアマリン。値段はそれぞれ1千万円ぐらいだ。明は立花という名前を引き継いだ。この時から会社の名前も立花エレクトロで統一(とういつ)された。松本という会社は理論上消滅した。
結婚式の後には立花タワーの大きいホールでパーティーが続いた。女性のロックバンドがライブを行って、参加者はたくさんお酒を飲んでいる。パーティーはとても素晴らしい。皆満足しているようだ。3時間ぐらい後に紗江子と明はパーティーから出かける。他の人はまだパーティーで騒いでいる。突然、真彦のもとに謎めいた女性がやって来た。会話が始まる。ニコニコしている謎めいた女性:「あなたは一人ぼっちみたいね!彼女がいないの?」びっくりしている真彦:「えっと、えっと、はい!残念ながら私は一人です。」謎めいた女性:「ああ、悲しい。敬語を使うのはやめて。ちなみに私は岡、岡絵里といいます。あなたは?」真彦:「ええ、私は中山真彦だよ。よろしく!」絵里:「よろしく。ねえ、どうしてこのパーティーに来たの?」真彦:「明の友達だから。大学の頃からいい友達だよ。一緒にサッカーをしてた。」絵里:「ああ、サッカー!かっこいい!」真彦:「ありがとう!そっちは?」絵里:「緑の友達。去年、緑が助けてくれたの。」真彦:「そうか!何を助けてくれたの?」絵里:「それは...ひーみーつーだよ。多分、いつか言うね。ねえ、まさくん...今晩予定があるの?」真彦:「えっと、予定?!予定はないと思う。ほら、思い出して、私は一人だから、予定がない。」絵里:「じゃあ、パーティーから出ない?他の場所で私たちだけになったほうが良くない?」びっくりした真彦:「いいよ。面白そう!行こう!」
真彦と絵里はまずに東京のナイトライブに行って、ホテルに泊まった。
紗江子と明は一週間新婚旅行をした。その後すぐふたりとも、また働きだした。
9ヶ月後に人生の奇跡(きせき)が起こる。病院で最初の子供が生まれた。女の子で、真里菜と名付(なづ)けた。出産後に会話が始まる。医者:「おめでとう!女の子です!」明:「女の子?オーケー、大丈夫だと思う。」紗江子:「女の子?私は男の子が欲しいわ。もし、いつか会社を相続しなければいけなくなったら、男性のほうがいいと思います。」明:「でも、君も女性じゃないか。だから女の子でも大丈夫だと思いますよ。」紗江子:「バカ!多分、お父さんのせいで、私たちの娘は弱くなりますわ。そうなったら、誰が会社を引き継ぎますか?誰???」明:「確かに問題がありますね。じゃあもう一回試そう。」紗江子:「思い出して、あなたのせいで私たちには男の子ができないわ。」医者の心の中:「絶対変な夫婦だ。どうやって付き合って...。」あゆみが走って来る。疲れているあゆみ:「すみません!遅れてしまいましたよね。赤ちゃんはどこですか?」紗江子が見せる。あゆみ:「ああ、抱っこしてもいい?」紗江子:「当たり前よ。」あゆみ:「ありがとう!可愛いですね。」紗江子:「普通の赤ちゃんだと思います。」あゆみ:「名前は?」明:「真里菜!」あゆみ:「綺麗な名前。ぴったりだと思います。将来可愛い女性になるわね。」紗江子:「人間は役に立たたなければなりません。もしこの子が将来役に立たないのなら、この子は私の娘ではありません。」あゆみ:「ひどいですよ。紗江子様と明様の責任がなくてはどうやって真里菜ちゃんが育ちますの。」紗江子:「3ヶ月後にその責任はメイドが引き受けます。私にはまったく関係ありません。また働かなければいけません。毎日うちの会社はどんどん大きくなりますわ。だから早く働くつもりです。」あゆみ:「悲しいですが、紗江子は紗江子ですね。残念ながら仕事に戻らなきゃいけません。じゃあね!」明:「じゃあね!」紗江子:「さよなら!」あゆみは紗江子に赤ちゃんを返して、立ち去った。明:「メイドは誰ですか?」紗江子:「緑さんが弁護士の仕事をやめたから、頼みました。」明:「緑さん?!いいと思いますよ。でもどうして仕事をやめました?」紗江子:「緑は仕事から距離(きょり)を置きたかったの。だからこの子を育てたいと言ってくれました。これはいいチャンスです。」明:「そうですね!ああ、ごめんなさい!今から、真彦に会います。また後で。」紗江子は何も話さず、明は立ち去った。
今晩に居酒屋で明と真彦は飲みながら、話す。明:「まさ、久しぶり。ごめんね!」真彦:「いいよ、大丈夫。最近、私も忙しかった。」明:「元気?どうしてた?」真彦:「とても幸せだよ。結婚式で女性と知り合った。今のところ、付き合ってるよ。」明:「へー!本当?!おめでとう!誰?」真彦:「絵里という名前だ。」明:「絵里?知らない...。」真彦:「緑の友達。本当に知らないの?」明:「ごめんね。全然。あの日はなにもかもあっという間で。知らない人とあまり知り合う機会がなかったんだ。絵里はどんな人?」真彦:「絵里は可愛くて、頭が良くて、いつも笑顔で、幸せになる。」笑い明:「青春のときめきみたいだな。おめでとう!まさはやっと彼女ができてよかった。これは騒がなきゃ。すみません」主人:「はい?」明:「一番高いウイスキーをボトルでください。」主人:「かしこまりました。」真彦:「ありがとう。」明:「いいよ、私の友達には一番高い物がぴったりだよ。」真彦:「本当にありがとう。明はどう?どうしてた?」明:「会社はうまくいって、今日私の最初の子供が生まれたよ。」びっくりしてる真彦:「へー!本当!最高だ!おめでとう!男?女?」明:「真里菜という女の子だ。とても誇りに思うよ。」叫ぶ真彦:「ヤッホー!親友が父親になったぞ!」明:「黙(だま)れよ!恥ずかしいよ。」主人が来て、ウイスキーのボトルをテーブルの上に置いた。明:「今日、たくさん騒がなきゃいけないね。君は彼女ができて、私は父親になった。されにビジネスがまた上向きになった。乾杯しよう。」真彦:「どうぞ!」明:「今日は真彦が生まれ変わって、私も生まれ変わった、世界が生まれ変わって。乾杯!」
2人はたくさん飲む。いきなり、真彦が質問する。
真彦:「さあ、明!今後の予定はどうなんだい?」明:「ああ、予定!延期(えんき)した。」真彦:「でも、何の予定のこと?全然分からないよ。」明:「これは秘密だ。ごめん。知らぬが仏ということもある。」真彦:「そうか。でも、ときどき、話したらどう。明はお父さんが亡くなってから、ちょっと変わった。」明:「私は全然大丈夫だよ。心配しないで。」真彦:「ところで、お母さんは?」明:「父が死んだ後にお金を持って、逃げた。」真彦:「それはひどい!」明:「行方不明(ゆくえふめい)。これが人間だ!人間の欲(よく)は限界(げんかい)を知らない。」真彦:「私は違う!明も違うと思う。他のもののほうがお金より大切だと思う。」明:「知ってるよ。私もそうだと思う。お金に困ったことはないけど、満足しているわけじゃない。でも、まさ、約束してくれないか。気をつけるんだよ。絵里は優しそうかもしれないけど、本当の絵里はまだしらないかも。注意しろよ。」真彦:「ああ、約束するよ。」2人は残りのウイスキーを飲んで、帰った。
10ヵ月後にまた病院で人生の奇跡が起こっている。今、高広という男の子が生まれた。あゆみは間に合った。同時に明も緑も真里菜もいる。
嬉しそうなあゆみ:「間に合ってよかった。この赤ちゃんもとても可愛い。ねえ、紗江子さま、嬉しくないですか?」紗江子:「男の子でよかった。私のおかげですわ。今から、会社の将来は確かだと思います。お父さんの願いは叶いました。」緑:「見て、見て真里菜ちゃん、君の小さい弟。可愛いでしょう。」明:「私たちの子供は健康だよ。嬉しい。緑、いつも助けてくれてありがとう。」考えている様子の緑:「いいよ。大丈夫。手伝ってあげられてよかった。子供が好き...。」明:「ちょっと待って、君は結婚しないの?どうして自分で子供を産まないの?」緑は泣き始める。緑:「私は...私は子供を生めない。変わった重い病気なの。もし、子供を生んだら、子供もこの病気になってしまうの。多分、生きられないわ。出産で私も死ぬかもしれない。だから、子供がいないの。」あゆみ:「悲しい!」あゆみは緑を抱きしめる。緑:「それに去年、離婚したの。パートナーは子供を欲しかったけど、養子(ようし)はだめって。家族と思えないって。だから、彼とは別れたわ。ただ、去年紗江子様の最初の子が生まれたから、チャンスだと思った。すぐ、仕事をやめて、紗江子様と話した。優しい紗江子様はすぐシッターとして雇(やと)ってくれた。本当にありがとうございます紗江子様。」明:「とても悲しい物語だ。残念だけど、新しいチャンスをつかめてよかった。もちろん、高広も育ててもらえるかな。」緑:「喜んで。」
明は外に出て、自動販売機を殴った。明:「どうして?...どうして??!」携帯で電話をかける。明:「ミラー博士と話したい...。」
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