筆舞踏
ペンとして
筆記を始める
肉体 中空の無弦を引き絞る
指先に 掌に 腕に肩に
首に胴に脚に絡ませる
丹念に
舞踏家
捻れた身体
動きだす彫刻 静止に
無限に向かっていく運動
飴ガラスを抜けていく無風に撫でられ
無垢の肉体 無垢の肉体
書き上げられる進行のない物語
開かれた花は限界を越えて
内外を裏返して蕾に戻っていく
帰結としての種子
そのとき我々は思う 深い無言の境地で
境地である無言からふたたび出発して
見知らぬ故郷を中心に収束を迎える
肉体として
舞踏をはじめる
ペン 筆記運動芸術としての文芸
インクはひとりでに補充され
無色の執筆が開始される
捻れた文字
無筆文筆家が白紙を疾走する
――わっ ――くわっ ――んぐわっ
――ずうぃっく ――わくずわっ ――っぼ
あぐらのわいざつ つっつたいほしじっ
て ぬっぐうわお
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます