1-3


「くぁ……」


 目覚めと共に大きな欠伸を噛み殺す。ベッド代わりのソファ(布団だけ上の部屋から持ってきた)から立ち上がり、バキボキと首を鳴らしながら背伸びをする。

 チラリと時計を見ると短針が9の文字を既に通り越していた。学校に通っていた頃では休日位でしかこんなに怠惰な朝は送れないだろう。

 腹が減っていたのでキッチンへ。妹がいないからわざわざ朝食を作る必要も無い。適当に食パンをレンジに放り込む。

 そこそこに焼き目の付いた食パンにバターを塗って口に咥える。そのままテレビの前に座り込み据え置きのゲームを起動した。

 ジャンルはファンタジー系のRPGだ。電脳世界の中でテレビゲームをするというのも変な話だが、学生の身分のために金銭的な面で気になっていたゲームソフトを諦めた身としては、無料でそれを楽しめるこの世界は有難かった。……無論、タダより高い物は無いという言葉の意味をこれ以上なく認識しなければならないというデメリットもあるが。


 無言で30分程ゲームを続けているとトントンとゆったりとしたリズムで誰かが階段を降りる音が一階のリビングにも聞こえた。


「……おはようございます」

「ん、おはよ」


 一階のリビングの扉を開けたのは藤原さんだ。彼女に挨拶を返し、俺はゲームの電源を切った。


「それじゃ、今日も出掛けるわ」

「あ……はい、いってらっしゃいです」


 着替えるために彼女と入れ替わりにリビングを出る。

 藤原さんは何か言いたそうにしているように見えたが、結局、彼女は何も言わずに此方に伸ばした手を下ろした。


 5分で適当に見繕った服に着替え、家の外へ出る。

 あの日、開かなかった家の前の門に触れると、ゲームみたいに何処に行くかを指定する選択肢が現れた。

 俺は慣れた手つきで一週間程前に新たに構築された施設を選ぶ。


 瞬間、閑静な住宅街から少し狭い店の中へと目に映る世界が切り替わる。

 どうやら新たに構築された施設とあの家とが直接繋がれているらしく、移動は全て、ワープのようなもので済まされるらしい。

 俺はこのワープの瞬間が嫌いだ。自分が今置かれている状況を嫌でも思い出させられるからだ。

 それでも、俺がこの機能を使ってでも外に出るのは、あの家に留まる事を避けていたからだった。


 ガランとした、店員すらいない店内を少し進み、いくつかある扉の内の1つの中に入る。

 どの扉も同じ所に繋がっているが、それぞれネットで区切られたスペースが用意されている。

 金属バットとバッターボックス。目の前には投手の姿が映し出された電飾パネル。そう、俺が来ているのはバッティングセンターだった。

 バッターボックスの後ろにある機械を操作して、ピッチングマシンを起動させる。


「よっ!」


 125キロのストレート。一球目から芯で捉える。真っ直ぐに飛んで行った打球は、ネットに付けられたホームランと書かれた的の少し下に当たる。

 バッティングセンターに来るのは小学生以来だけど、一週間もやっていればそれなりには慣れてくるみたいだ。

 ……ここは良い。機械の作動音とボールを金属バットで打つ時のキンという甲高い音。それだけしか聞こえなくても、一人で居てもあまり違和感が無いから。

 

「……あーーっ!!もうダメだチクショウ!」


 ……それでも、飽きはするというもので。10ゲーム、200球ぶっ続けで無心にバットを振り回していたけど、最後の一球をフルスイングで盛大に空振り、地面に倒れこむ。

 体力も限界だった。立ち上がる気力も無くそのままぼーっと天井を眺める。空調の音だけが流れる静寂の世界。


「……やばいな。マジでやばい」


 自分が削れて無くなっていくような感覚を覚える。周囲に人が居ないだけでここまで人は不安になるのか。怖い。これ以上此処に居たくない。この電脳世界の技術は、初めこそ凄いと思ったが、今では恐ろしいとしか思わない。此処に居るだけで人はダメになっていく。本当に此処は怖い場所だ。

 ……なにより怖いのは、二週間前には女の子を泣かせてまで外に出たくないと思っていたはずなのに、今ではそれでもいいから此処から逃げ出したいと思い始めている事だった。

 藤原さんだって外に出られるのだからいい話だろうと自分を正当化するような考えばかりが頭に浮かんでくる。


「このままじゃまずい。……けど、どうすればいいんだろ」


 この二週間、俺は藤原さんを避け続けていた。彼女を警戒させたくは無かったし、自分で自分を抑えられるか自信が無かったからだ。

 ……実際、俺はどういう風に彼女と接すればいいのだろうか?そもそも、彼女は現実世界に帰りたいのだろうか?そんな事も俺は知らない。帰ったら聞いてみようか……いや、これもセクハラになっちゃうよな……。

 帰るためには彼女とえっちい事を、何回もしないといけない訳で。彼女の中で答えが出ていようと、俺からこの話題を切り出したら女の子からは下心しか感じられないよなー……。

 

「……男女交際経験の無さが露骨に出ているな。この状況で一体、どこまでが下心を感じさせない行動に当たるんだろうか?身近な女の子はアイスを買ってくれば大抵の事は許す現金な妹しかいなかった俺にはわからん……。とにかく、あんまり露骨にやっちゃいけないって事だけはわかるけど……そもそも露骨にやらなくても中学生相手に性交渉前提の付き合いを要求している時点で完全に事案……どうしようもねーじゃねーかっ!」


 うがーっ!と頭を掻き毟る。よくよくかんがえなくてもやっぱりこの状況詰んでいるよね!?


「現状維持、現状維持……いつまで持つんだろう、俺。マジでとち狂う前になんとかしないと……」


 外に出るためには藤原さんとえっちな事をしなければならない。その事は外に出るための必須条件だ。避けては通れない。その事を理解しながら俺は未だに現状を変えようとする意識が薄かった。本当に切羽詰まった状況になるまで何とか先延ばしにしようと目論んでいた。

 ……考えが甘かったとしか言いようがない。俺がこの世界に苦しめられているのと同じように、いやそれ以上に、藤原さんも苦しんでいるのだとこの時の俺は想像もしなかった。


◇◆◇◆


 ギシリとソファの軋む音で微睡みから覚めた。

 初日から毎日、ベッドを使わずに一階のリビングで寝ているがいつまで経ってもこの寝心地の悪さには慣れそうもない。

 欠伸を吐き、寝返りを打とうとして自分の体が何かに押さえつけられている事に気付いた。

 目を開ける。


「……えーと、何をやっているの?」


 俺は困惑の声を上げた。

 俺の上に乗っていたのが、薄い生地のインナーと女の子らしい可愛い水玉模様のパンツだけを身に付けた藤原さんだったからだ。

 目と目が合う。


「見ないで、下さい……!」


 顔を真っ赤にして、涙ぐみながら彼女はそう懇願した。

 俺は見てはいけないものを見てしまったような罪悪感から、目を瞑って顔を横に逸らした。


「……ごめんなさい、ごめんなさい。私こういう事、全然わからないから、きっと大江さんは嫌だろうけど、でも、私、頑張りますから……」


 たどたどしい口調で謝り続ける藤原さん。布団越しに触れる体は震えていた。

 正直、俺はパニック状態で頭がマトモに機能していなかった。これが所謂、夜這いというやつだとは何となく理解出来たが、どう対応していいのか非常に困っていた。


「……藤原さんが謝る必要なんてないよ」


 ……だけど、藤原さんがこんな行動をとったのは、きっと自分のせいなのだろうとは薄々感じていた。

 なんて事はない。俺がこの現状に苦しんでいたのと同じように、彼女も苦しんでいて、そして彼女は耐えきれなくなった。

 俺が彼女を傷つけてでも此処から出たいと思っていたのと同じように、彼女は自分を傷つけてでも此処から出たいと思ったのだと理解した。

 ……きっと、これは俺のせいだ。散々、彼女を避けてきた俺が今更、彼女の行動にとやかく言う事はできないのかもしれない。でも……


「……やっぱり駄目だよ。こんな事やっちゃいけない」


 そう言って、俺は起き上がる。

 上から押さえつけられていても、どうとでもなるくらいに藤原さんは軽かった。


「ひゃっ」


 藤原さんがバランスを崩してソファの上に仰向けにポスリと倒れる。小さく悲鳴が漏れた。

 俺は彼女の体を隠すために、先ほどまで自分が羽織っていた布団を掛けた。


「……やっぱり嫌ですよね。こんな子供みたいな体型の私が相手なんて」

「……」


 彼女は起き上がらずに、布団で顔を隠しながら話しだした。俺は横に座り、静かに彼女の話を聞く。


「でも、もうイヤなんです。一人が怖いんです」

「……うん」

「ずっと、一人ぼっちで。このまま一生ここに居なくちゃいけないのかなって思うと、胸がきゅうって締め付けられるような気分になるんです」

「……そっか」

「大江さんは全然平気みたいだったから、このままじゃ、私、本当に帰れないんだって……」

「そっかー……」


 嗚咽混じりに話す彼女の言葉を聞いて、俺は溜息を吐いた。やる事なす事全てが裏目に出ている自分への呆れが抑えきれなかった。

 ……だからこそ、俺は行動を改めなければならない。

 過度な干渉を避けて、彼女を傷つけないように、……自分を傷つけないようにしていた今までの行動を反省し、言葉を尽くすべきだ。


「……藤原さん、こっち向いて」

「……」


 俺の言葉で彼女はおずおずと布団から顔を出す。

 涙で濡れているけれど、その顔はこれから怒られるって時に妹がこちらの様子を伺う時の顔によく似ていた。少し微笑ましい気持ちになる。

 俺は彼女と目を合わせたまま、苦笑混じりに口を開いた。


「……俺もさ、怖かったんだ」

「え……?」

「自分が自分じゃなくなっていくような気がしてさ。そのうち藤原さんを傷つけてでも外に出たいってちょっとでも思うようになって。……でも、年下の女の子にカッコ悪い所なんて見せたくなかったからさ。必死に我慢していただけなんだ」

「……そう、なんですか?」

「うん。だけど、まさかこんな事する位に藤原さんが追い詰められているなんて思いもしなかった。……俺が怖がっているのに藤原さんが怖がってないだなんて、そんな都合の良い話は無いって分かっていた筈なんだけどね」


 自分の弱さを告白した俺は深々と頭を下げる。


「俺がやらなくちゃいけなかった事は、警戒されないように一緒に居ない事じゃなくて、お互いに不安にならない様に一緒に居る事だったんだと思う。……だから、本当にゴメン」


 どんな罵詈雑言でも受け入れるつもりだったが……


「……なんだ。大江さんも私と一緒だったんですね」

「……ははっ、そうだな。うん、先延ばしにせずにもっと早くにこうして話しておけばよかった」

「そうですよ。私、寂しかったんですからね」


 彼女はフニャリと安心したように笑ってそう言っただけだった。俺も彼女につられて笑う。

 ……本当に、変な所でカッコつけたり、気を使ったりする前にもっと早く、こうやって面と面で向かい合って話すべきだった。


「……でもさ、やっぱりこういうのはいけないと思うんだ。藤原さんが納得しているなら別にいいかもしれないけど、さっきだって滅茶苦茶震えてたじゃんか。いくらこれしか道が無いっていってもさ、自棄になったらいけないと思う」

「むー、じゃあどうするっていうんですか」


 自分の不手際を謝った所で改めてこの行為はいけない事だと彼女に言う。笑ってスッキリしたのか、藤原さんはさっきの様に自暴自棄な様子ではなく、少しむくれた顔で問いを返した。

 しかし、どうするか、か。結局、こんな事になっちゃった訳だし、俺ももう腹をくくらないといけないよな。

 大きく深呼吸して、心を落ち着かせた俺は話を切り出した。


「あー、そのさ。今から言う事は嫌だったら嫌ってちゃんと言ってくれ。正直、自分でもこれで良いのかよくわかんねーし、藤原さんが嫌な事を無理矢理やるつもりもねーから」

「……とりあえず、言ってみて下さい」

「それじゃあ……俺は、藤原さんに俺の事を好きになって貰える様に努力したいと思ってる」

「……へ?」


 予想外の言葉だったのか、藤原さんは惚けた顔になる。

 ……なんか、もの凄く恥ずかしいけど、こうなれば流れで行くしかない!


「そういう、えっちな事をしてもいいって思えるくらいに俺の事を好きになって貰う。俺は君を恋に落とす!」

「な、何言ってるんですか急に!?だ、大体、私みたいなちんちくりんだと大江さんだって満足できないんじゃ……!」

「君はもっと、自分のかわいさを自覚してくれ!普通に年以外は完全に好きなタイプだし、男はちょっとした事でコロッと流されるんだよ!こんな裸同然の格好して迫ってきて……さっきだってどれだけ精神力使ったと思ってんだよ!」

「なんで私怒られてるんですか!?」


 ……何故か、言い合いになってた。藤原さんはフシャーと猫の様にこちらを威嚇している。

 いかん、落ち着け。こういう感じじゃダメだろ。


「……すまん。ちょっとおかしくなってた。とにかくさ、俺は藤原さんに後悔してほしくないんだ。いくら、ここが現実の世界じゃなくて、仕方ないからっていっても、よく知らない男に身を捧げるなんてことしたらダメだ。……だから、俺の事をもっと知ってほしい。代わりに君の事をもっと俺に教えてくれ」


 途中でぐだったけど、多分、俺の言いたい事は伝わったと思う。

 彼女は少し考えていたが、やがて柔らかな笑みと嘆息と共に口を開いた。


「……はあ、仕方ないですね、もう。ただし、条件が3つ有ります」

「うん、聞かせて」

「じゃあ、1つ目。いつまでも苗字呼びっていうのも何だか余所余所しいですし、この機会に名前で呼び合う様にしませんか?」

「いいよ。じゃあ、咲ちゃん、でいいのかな?」

「むー、子供っぽいですけど……まあ良いです。じゃあ私も、正宗……さん」

「なんだ、咲ちゃんだって結局、敬語のままじゃんか」

「そんな突然、呼び捨てなんて出来ないですよう……」


 途中まで呼び捨てで呼ぼうとしていたみたいだがやっぱり途中で恥ずかしくなったらしく、藤原……咲ちゃんは結局、さん付けで名前を呼ぶようにしたみたいだ。

 その様子をニヤニヤと眺めているとそれに気づいたのか、赤くなっていた頬を更に赤く染めて早口で捲したてる。


「……もうこの件は終わりですっ!次に、2つ目。もう私を一人にしないで下さい」

「ああ、当然だ。で、もう1つは?」


 俺がもう1つの条件を聞くと、咲ちゃんは少しだけ躊躇った後、胸に手を置いてこう言った。


「えっと、その。私も頑張りますから、正宗さんもちゃんと、私の事好きになって下さいね?」


 言った後に顔を手で隠し、「ううー……」と声を出して、恥ずかしそうにする咲ちゃん。

 ……ヤバい。危うく恋に落ちる所だった。いや、この状況だとそれでいいんだけどさあ!

 くそう、俺はロが付く特殊性癖の持ち主でも無いし、特別、チョロくも無いと思っていたのに……


「あー……うん、頑張る」


 目を逸らしてそう答える。……主に頑張るのは無理矢理襲わないように自制心を働かせる事になるだろうが。

 安心したのか口に手を当てて、欠伸をする咲ちゃん。そういえば今は夜だっけ。色々衝撃的な事があって忘れていた。


「結構遅いし、とりあえず寝てまた明日から頑張ろっか」

「そーですねー……」

「……えっと、その手はナンデスカ?」


 目を擦った後、咲ちゃんはこちらに両手を伸ばす。


「……もう。一人にしないでって言ったじゃないですか。当然寝るのも一緒じゃないと嫌ですっ」

「あー……そうだよね。そうだった……それで、その手は?」

「ソファで一緒に寝るのはその、密着しないとだから狭いし、でもほら、私今パジャマ着てないから一人で上に上がれなくて。だから……」

「……あー、そういうことね。分かりましたよ、お嬢様っと」


 行動の意図を察して俺は咲ちゃんをお姫様だっこの形で抱きかかえる。咲ちゃんは自分にかけられた布団をしっかりと抑えてはだけないようにしていた。


「ふふっ、察しの悪い人は嫌いですよー」

「その辺は多めに見てくれると嬉しいです……」


 咲ちゃんはきゃっきゃっといった様子で楽しそうにしている。……何だかこうしていると妹がもう一人できたみたいだ。

 布団の重さ込みでも咲ちゃんは軽くて、全く苦労せずに二階の部屋まで辿り着く。

 ドアを開けると二つあるベッドの傍に、先程脱いだと思われる女の子用のパジャマが無造作に脱ぎ捨てられていた。なんかエロい。


「うわっ!?ちょっと見ないでくださいーっ!」


 それを見ていた事に気付いたのか咲ちゃんが大声で注意してきた。俺は慌てて彼女を下ろす。


「す、スマン!じゃあ俺、着替え終わるまで外に出てるから!」

「待って下さい!」


 そのまま外に出ようとすると、咲ちゃんは俺の服の裾を掴んで引き留めた。抑える手が一つになり少しだけ肌が露になる。それを気にせず、少しだけ恥ずかしがりながら咲ちゃんはこう言った。


「……一緒に居てって言ったじゃないですか」

「……マジですか」

「マジです。別に私の着替え、見たかったら見ていてもいいですよ……?」

「後ろ向いてます!」


 勢いよく後ろを向く。その後、直ぐに布と肌が擦れる音が静かになった部屋でしっかりと聞こえた。

 ……あーもう!自分が十分かわいい事を自覚してくれって言ったじゃん!?何でこんなに誘惑するような事するかなあ!俺が我慢出来なくなったらどうするつもりなんだよ!うがー!

 そんな事を考えながらも口には出さずに待っていると、後ろから声が掛けられた。


「終わりましたよー」

「ああ、そうか。それじゃあ……」


 声を掛けられて後ろに振り向く。咲ちゃんは既にベッドの上で寝転んでいた。俺も隣のベッドに入ろうとして、気付いた。「あれ?このベッド今日まで咲ちゃんが使ってたやつなんじゃ……?」と。

 とはいえ、それで今更何か言うのも恥ずかしいと思い、そのままベッドに入る。仄かに残る温かさと女の子っぽい匂いを感じた。……これちゃんと眠れるんだろうか。

 悶々としていると、隣で寝る咲ちゃんと目が合った。


「えへへ、一緒、ですね」

「うん、そうだな。一緒だ」


 隣で咲ちゃんが柔らかな笑みを浮かべているのを見て、少しだけ、安心した。

 

「眠れないっ……!」


 彼女が寝た後も、自分は中々寝付けなかったが。

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