第13首 ワシミミズク(ミミちゃん助手)

くわしみ

瑞草みずくさかす

時分じぶん

千夜ちよ一夜いちよ

はねならぶる


【現代語訳】

我々はグルメなので

新鮮な野菜をちょいちょいして

料理の好機を待ったりもするのです

そんなこともしつつ、長い長い間

助手として博士と一緒に過ごしているのです


【解説】

「食(け)」は食事、飲食物。

「詳し(くわし)」は詳しい、つぶさである。

「み」は接尾語。「AをBみ」の形で「AがBなので」。Aは名詞、Bは形容詞の語幹。

「食を詳しみ」は知っている食の範囲が詳しいことから、グルメであることを指す。

「瑞(みず)」は接頭語的な名詞で、若々しい、生き生きとした、美しいの意。

「掠む(かすむ)」は盗む、かすめ取る。

「時分(じぶん)」は丁度いい時、頃合い。また、食事時。

「出づ(いづ)」は逃れる、超越する、乗り越える。

「羽を並ぶ(はねをならぶ)」は鳥が羽を重ねるように寄り添うことから、二人が仲睦まじいことを表す(比翼連理の「比翼」)。また、臣下が協力して主君を助けることを意味する場合もある。

「ぞ」は係助詞。係り結びで「並ぶ」が連体形の「並ぶる」になる。

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