第7話祐鶴ちゃんの学級日誌

前回までのあらすじ︰目を覚ましたのは祐鶴だよ\(^o^)/


僕は、ついさっき意識を取り戻した。

今頃、祐鶴ちゃんは僕の体に入って、目を覚ましただろうか。

祐鶴ちゃんの「乗っ取り」は、成功していてこうなったのか、または失敗したのか、僕の意識は祐鶴ちゃんの幽体(?)の中にいる。

だから新聞部の部室にいるわけだけど、まだ少し慣れないので、目をつぶって状況を整理していた。

というか、今この瞬間、自分の本体を他人が動かしていると分かっているのに狂わない僕自身に呆れているのだけれど。

「はぁぁ・・・」

特大のため息。

祐鶴ちゃんは何で、性別の違う僕を乗っ取ることにしたのか。たまたま事故って入院してたから・・・?いやでも、ウチの学校、別の学年に入退院を繰り返している女子がいるらしいからなぁ。

あと、何でこの時期・・・。僕が幽体離脱(?)してから3週間ほどたった今に乗っ取る意味がわからない。

「(もうこれ読んでも大丈夫だよね)」

僕は祐鶴ちゃんの「学級日誌」を開いた。


ー5月10日(水)天気︰快晴ー

今日は水曜日だから、ゆーくんは放課後遊びに来てくれないのが残念だなぁ。私はゆーくんの話を聞いてるだけなんだけど、いつも楽しいからいいんだ。

もうすこしで準備が終わりそうなんだけれど、様子を見てあと3日くらいは欲しいなぁ。ま、今すぐでも構わないけどね。

修学旅行には間に合うようにしないと意味ないからね。

よーし、準備進めるぞー!


今日の分は、これで終わっている。

「(これはもう学級日誌じゃなくて日記じゃん・・・。てか僕ってゆーくんって呼ばれてたっけ?)」

少々疑問はあるが、とりあえず日記を遡ることにした。


ー5月9日(火)天気︰曇りー


ー5月8日(月)天気︰曇りー


ー5月 日( )天気︰ ー



ー4月15日(土)天気︰快晴ー

ついに、明日です。あー、大丈夫かなぁ。

まぁ、ゆーくんは昔から受け身は上手だからね。きっと大丈夫。私の時と似たシチュエーションになっても死んだりしないよね。

あー、何か懐かしいなぁ。どのくらい前だっけか。10・・・いや、9年か・・・あっという間だなぁ。

修学旅行楽しみだなぁ・・・。


「こ、これって・・・」

僕の事故は、祐鶴ちゃんが仕組んだ・・・?


(つづく・・・)

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