第7話 竜音を狙う二人
ある日の岩野の部屋に二人の男性が訪れたのである。
「やあ。君達・・・よく来てくれたな!!」
「ええ、話は聞きました。僕と冬田さんであなたの野望を成し遂げるために協力しますよ。」
「俺も太陽くん同様、岩野さんのために頑張ります!!」
●秘密機関『ブロークン』戦闘部隊長
●秘密機関『ブロークン』ID部隊長
二人は秘密機関『ブロークン』の幹部クラスの人間であり、ある事情で岩野に呼ばれた人達である。堀川は大人しい感じの青年で冬田は中年ながら眼鏡をかけた爽やかな男性であった。勿論理由は・・・
「君達に捕らえてほしい人物がいてねえ~!!」
「ほぉ・・・例のあの子ですか。」
「どんなやつだよ、太陽くん。」
「冬田さんは詳しい事情を知らないようですね。」
事情を知っていたのは堀川だけのようで冬田は知らないようである。岩野はそんな二人に期待をしていたのだ。
「君達には期待しているよ。あとあいつが怪我から復帰したらさらに計画がうまくいくかもな。」
意味深な言葉を残す岩野はとあることを企んでいるのは確実である。
翌日の朝、竜音はいつも通り学校へと通学するが彼女を影から睨み付ける二人組がいたのである。
「太陽くん、彼女を捕らえるのか?」
「ですよ!!冬田さん。」
「可愛らしい子だな。でもちょっと会話をしたいなあ・・・」
「あれ?冬田さん?」
突然冷静沈着な表情だった冬田が顔を少し赤らめたのである。
「ちょっと話をしてくるわ。」
「冬田さんっ!?」
堀川の制止を無視して冬田は竜音に話しかけに行ったのである。
「やあ、君!!」
「え・・・どちら様でしょうか!?」
「ごめんごめん、俺は冬田敦摩と言うんだ。よろしくね!!」
「あ・・・私は虎ヶ島竜音と言います・・・よろしくお願いしまっす!!!」
「ほぅ・・・テンションが高いようだね。」
「さ~て、私は学校へ行きます!!では!!」
「ちょっとごめんよぉ!!」
突然竜音の背後に堀川が現れて竜音に袋を被せたのである。袋詰めにされて堀川に運ばれる竜音の運命やいかに・・・
《ある県の山間部》
山の中にある廃校の木造校舎・・・その教室の一室の中で堀川は袋の封を解くと竜音はいつも通りに怒っていたのである。
「こらーーっ!!何をするのよーーーっ・・・って冬田さん?それと・・・」
「やあ、はじめまして。僕は堀川太陽だよ。よろしくね!!」
「堀川さん・・・ちょっと何するのよーーー!!冬田さんもーーっ!!」
「ごめんな竜音ちゃん。俺達は任務で君を捕らえなくちゃいけないんだ。」
「え・・・冬田さん!?即日裏切りっ!?」
「いや・・・別に裏切ってすらいないが・・・でも可愛いな。」
冬田は顔がデレデレしており、しっかり捕らえる様子を見せない。一方で堀川は竜音が逃げないように見ていたが・・・
「ふぅ・・・」
堀川は少し眠気に襲われたのかフラッとした瞬間に羽根を生やして竜音は逃げ去ったのである。
「じゃあねーっ!!みんなーーっ!!」
「あ、冬田さん!!捕らえてくれ!!」
「あぁ~、天使だよあの子は・・・!!」
「おーーいっ!!」
結局冬田の戦意(?)喪失と堀川の注意不足で逃げられてしまったのであった。
「(くそぉ!!次こそは必ず!!)」
{数日後}
竜音が連れ去られた木造校舎にあるバスが停車したのである。そしてバスから学生達が下りてきたのであるがその中になんと竜音がいたのである。
「げ!この場所は!?」
「どうしたの?」
「はるみっちーーっ!!何でもないよーっ!!」
「変なの~、ウフフ・・・!!」
竜音はあの日の嫌な記憶を思い出しながら学校の林間キャンプに臨むのであった。
※次回は林間キャンプが舞台!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます