02 急接近は予測できない


そして当日、お祭りの神社で待ち合わせになった

「早く来すぎたな。」

約束は3時だったけど30分も前に来てしまった。仕方なく一人で待っていると一人の女の子が来た

「あっ、橋本」

「拓也くん、早いね」

そこに来たのは橋本だった。彼女も早くついたな

「なんか、待ちきれなくて」

「一緒だね、じゃあしばらく話そうよ」

にっこり笑ってそう言ってくる

「うん、そうだな」

そして普段のように会話を続けていく。

「拓也くんは好きな人とかいないの?」

突然だった

「んー、特にいない」

そもそもそんなに関わっていないからそんな感情にはならない

「でもモテるでしょ?」

「全くもってこれっぽっちも」

びっくりした声で聞いてくる

「そっそうなの!?告白されたことは!?」

結構グイグイ来るな、彼女にして珍しい

「なっないよそんなの」

戸惑いながらも返事をする。

「うーん。拓也くんカッコイイのにな。」

「そんなことは。まあ、ありがと。でもそんな事言ったら橋本だってめっちゃ可愛いじゃん」

これまた見事なカウンターを浴びせられた

「ふぇ!?」

「だって、初めて見た時めっちゃ可愛いって思ってつい話しかけちゃったし」

顔がみるみる真っ赤になっていく

「そ、そそそそそうなの!?」

不思議そうな顔をする拓也

「顔真っ赤だぞ?」

「あわわわわわ!そっそーんなことないよ!!」

だめだこの子動揺しすぎ

すると後ろから声が聞こえてきた

「全くお熱いねーお2人さん」

振り向くと黒川、水戸部、葉山、倉沢が居た

そして声をかけたのは葉山だった

「やぁやぁ、待ったかい?」

15分位だろうか?話していてあまり詳しくはわからない

「そんな待ってないとは思うけど。って、お熱いってなんだよ」

そう言うとまぁまぁ、と言って落ち着かせる

「んで、女の子が浴衣着てるのに感想も言わないんだー黒野クン?」

そういったのは黒川だ

青を貴重とした色で、帯は黄色の帯をしている。いつも長い髪を今日はまとめてかんざしも付けている。

「似合ってると思うよ?」

と言うと嬉しそうな反応をしてきた

「ほんとに!?似合ってる!?」

やたらグイグイ来るな、そんなに嬉しかったのだろうか

「うん、似合ってる」

やった!と跳ねている黒川だが、その後に浴衣を着た女の子倉沢がいる。

「ほら!菜奈ちゃんも見てもらいなよ」

と言って手を引っ張るとふぇ!?っと可愛い声を出していた

「あっ。えっと。どうかな黒野くん。」

ピンクに花柄が混ざっている浴衣に白の帯。小さな体が凄くあってる

「すっ、すっげー可愛い。」

思わず顔を赤くしてしまう。感想を言った本人が赤くしてどおするんだと思ったがそれほど可愛かった

赤くしながらも嬉しそうにすら倉沢。

「ほんとに?ありがとう!」

そう言ってにっこり笑ってくれる。

ちくしょう!めっちゃ可愛い!抱きしめたい!!

なんて思ってたらふと後ろから声が聞こえた

「私も着てくればよかった」

一人だけ着ていない橋本が残念そうに言う。

「まぁ、橋本は橋本で似合ってるじゃん」

ピンクのスカートが印象的だ。太ももが見えてすごくドキドキする。

「そお。ありがとう」

「おいおい拓也女たらしがすぎるぞー!」

葉山が言ってくる

「ちょっとまて、俺たらした覚えないぞ」

その言葉に黒川も入ってくる

「黒野くん無意識にたらすとは。かなりの手練だね」

「勘弁してくれよ、」

あはははとみんなで笑ってそろそろ行こうとなった。

その後みんなで回って少し休んでる時葉山が提案した。

「ねぇねぇ!みんなさ、二人一組で回らない?」

その言葉にみんな思わず笑ってしまう

「えーなんでよ。まさかねらってんのー?」

と、意地悪く言ってくるのはやはり黒川だ

「まあまあそこはおいといて、ね!いいでしょ!」

「俺はいいよ」

と、黒野がいうと私もいいよっと、橋本が言う。それに釣られてみんなおっけーってことになった。

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