バレンタイン!

2月14日。バレンタインデー当日。今冬は例年になく寒い。少し前には東京都心でも猛吹雪に見舞われた。とはいえ、この日は何もない平日。朝起きても特に変わったことはない。居間に上がって朝食を食べて学校に行くだけだ。目を覚ました僕はトイレを済ませ、顔を洗い、歯を磨き、居間に上がる。そして・・・




「大和ー!ハッピーバレンタイン!!!」




目が覚めて居間に上がったばかりだというのに、早速美穂姉と真莉子さんからチョコを貰いました。




朝食を済ませた僕は学校に向かった。いつものように駅で真綾・理香と合流。莉奈ちゃんは昨日から仕事でいない。夕方には戻ってくるようだ。電車の車中、真綾が、


「そういや今日って、バレンタインデーだよね」


と理香に言ってきた。それに対し理香は、


「あっ・・・」


と口にする。そして2人は僕に、


「大和、帰りまでには渡すからもうしばらく待っててね」


と言ってきた。




学校では特に何もなかった。普通に授業を受けて普通に昼食を食べる。いつもの通りだった。昼休み、僕のいない間に真綾と理香が何か話していたのが気になっていたが。そして夕方になり、部活に参加する理香とはここで別れる。そして、理香と別れる際、


「そういや大和。今日、何の日かわかっているでしょ?」


と僕に言ってきた。そして理香から、何かが入っている袋を手渡された。袋の中身はチョコレートだった。


「これって・・・手作り?」


僕は理香にそう言う。僕は一瞬後ろを振り返ったが、真綾の姿はなかった。そして理香は、


「うん。だって私、大和のことが・・・」


と僕に言う。最後のはどういうことだ?


「ありがとう。義理でも手作りのチョコは嬉しいよ」


僕は理香にそう言い、理香とは別れた。そして真綾とは駅で合流し、


「そういや大和。今日、何の日かわかっているよね?」


と帰り際、真綾に言われ、理香同様、何かが入っている袋を手渡された。袋の中身は・・・またしてもチョコレート。


「これって・・・手作り?」


僕は真綾にそう言う。そして真綾は、


「そうよ。だって私、大和のことが・・・」


と僕に言う。最後のはどういうことだ?理香といい、あいつら、今日だけ妙にテンパってるな。


「ありがとう。義理でも手作りのチョコは嬉しいよ」


僕は真綾にそう言った。真綾は、


「うん。特別な義理だから・・・」


と僕に言い、2人それぞれの家に向かった。そして、




「お兄ちゃん、ハッピーバレンタイン!!!」




と帰宅した早々、莉奈ちゃんに言われ、何かが入っている袋を手渡された。袋の中身は・・・またまたチョコレート。


「これって・・・手作り?」


僕は莉奈ちゃんにそう言う。そして莉奈ちゃんは、


「うん。私、お兄ちゃんのために初めてチョコを一から作ったんだから!」


と僕に言う。そして、




「莉奈、ありがとう。お兄ちゃん、今までで一番嬉しいよ・・・」




僕は妹にこう言ったのは言うまでもない。そして、




「うん、莉奈もお兄ちゃんにチョコを渡せてとても嬉しいよ。莉奈の大切なお兄ちゃんだからこれからもずーっと一緒にいようね♡」




と妹は最高の笑顔で僕に言葉を返した。

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