お正月!

大晦日、僕は年越しそばをすすりながらテレビのチャンネルを色々と変え、11時すぎに美穂姉・莉奈ちゃんと一緒に神社へ向かった。駅で真綾と理香が合流。そのまま5人は神社に向かった。そして神社に着き、午前0時。ついに年越しの瞬間。除夜の鐘とともに、「あけましておめでとうございます」という声が四方八方から聞こえてくる。そして願い事をし、おみくじを引く。結果・・・




僕「あ、吉だ」


美穂姉「小吉」


莉奈ちゃん「中吉!」


真綾「大吉!」


理香「げっ、凶出た・・・」




結局、理香を慰める形となり、そのまま帰路についたのは言うまでもない。そして、真綾からは「大和、たまにはこっち帰りなよ。ばあちゃん、心配していたぞ?それに、大和がいなくなってから私も寂しいし・・・」と言われた。・・・最後のは何なんだ?という訳で午後、僕は父さん・真莉子さん・美穂姉・莉奈ちゃんとともに、じいちゃんの家、もとい真綾の家に行くことになった。




そして翌2日、僕は莉奈ちゃん・凛さん・彩さん・真弥さん・香織さんとともにある場所に向かった。電車で向かった先は都内一等地にある高級タワーマンション。凛さん曰く、今日はここでちょっとしたパーティーがあるというのだ。凛さんがインターホンに向かって「明けましておめでとうございまーす!」と挨拶をする。どこかで聞いたことのある声だ。そしてエレベーターで60階にある会場に入った。最上階だ。富士山も東京湾も見える。それにかなり広い。四方八方全部窓に囲まれている。真弥さんに尋ねてみたら、1フロア丸ごと全部だというからさらに驚いた。しかもマンション内に映画館やカラオケボックス、温水プールもあるらしい。


しかし、僕はパーティーが行われるというダイニングに着いた途端驚愕した。の他に、茅尾麻衣かやおまいさん・穴澤華菜あなざわはなさん・江坂えさかすみかさん・笹倉綾乃ささくらあやのさん・猪瀬いのせみのりさんが揃って、台所で料理を作っていたのだ!


5人とも声優業界ではもうかなりの位置にいる人気声優だ。僕自身、5人のことはとてもよく知っている。もうみんな僕から見れば年上だが、この中で一番年下のみのりさんでさえ僕とは5つ離れている。みんな好きな声優だというのは言うまでもない。そして、凛さんは頭が上がらないようだし、莉奈ちゃんに至っては神様を見るような目の色だった。凛さんはもう業界慣れしているのか、彩さんたちを含めた8人とは普通の先輩後輩、もしくは親友のように話し合っているが、莉奈ちゃんはまだ慣れてないのかかなり緊張している。僕は莉奈ちゃんに、「初対面なの?」と小声で話す。すると莉奈ちゃんは、「そんなんじゃないよ!何度も仕事したことある人たちだけど、みんな尊敬しているし、目標の先輩だから・・・」と言った。




そして夕方、料理が完成し、パーティーが始まる。料理の中身はすき焼きと焼肉。そして大量のワインや日本酒もある。パーティーが始まると、彩さんたち8人は早速ビールを注いでいた。そして、ビールを一杯飲んだみのりさんに「大和くんと莉奈ちゃんも飲んでみる?」と言われた。それに対し、僕は「高校生に何を飲ますつもりですか!」と言い返したけど。


パーティー開始から4時間が経った。時計を見ると夜の9時を過ぎていた。部屋にはカラオケ台があったため、最初はみんな食べたり飲んだりしながら歌っていた。しかし、今はみんなすっかり酔い潰れて、歌う気もないようだ。素面なのは未成年の僕と莉奈ちゃんだけ。そのため、カラオケは僕と莉奈ちゃんが交互に歌っていた。2人の喉はもう悲鳴を上げている。その間、麻衣さんは「暑い」と言い出し真冬にも関わらず下着姿になり、綾乃さんには「大和くん、私を抱いて~」とキスを迫られた。結局、2人で8人をどうするかと考えた結果、酔いが覚めるまでここにいることにした。


1時間後、8人はやっと酔いから覚めたようだ。麻衣さんは「寒っ!って私、なんで下着姿に・・・」と言い、床に置いてあった衣服を着た。凛さんは「また飲み過ぎちゃった・・・」と言っていた。そして僕と莉奈ちゃんに「なんかごめんね・・・」と言っていた。そして僕は8人に「みんな飲みすぎなんですよ。とりあえずウーロン茶を注いだので飲んでください」と言った。そして夜11時前、それぞれが帰路につこうとした頃、香織さんに勧められ、麻衣さん・華菜さん・すみかさん・綾乃さん・みのりさんとLINEを交換した。僕は憧れの声優さんの連絡先を知ることができて、内心興奮したのは言うまでもない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る