短い命を抱きしめて
「これから先、一緒に居られる時間は短いと思ってください。」
私は飼い主の女性に告げた。
女性は泣き崩れた。
生後2ヶ月で家族に迎え、それからまだ3ヶ月。
幼さの残る愛らしい子猫が、ちょうど懐き始めてきた頃。
あまりに残酷な宣告。
猫伝染性腹膜炎。
治療法も予防法も確立されてない不治の病。
だけど、その短い命は間違いなく愛を得られた。
もう助からないとわかっている子猫を抱きしめて泣く女性。
おそらくは残り数日であろう残された時間。
どうか穏やかに過ごしてほしい。
家族として過ごした数ヶ月が、決して無駄ではなかったと思えるように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます