命の選択
ー修学旅行二日目の昼ー
相変わらず全員が全員自由行動で一応釘刺しに「一人でも問題起こしたら連帯責任で全員きっつーいお仕置きな」とは言ったものの初日の自分自身の有名さを知ってしまい最低限の装備は持ち歩くことにしたものの。
「だめだみんながみんな怪しく見えてくる」
狙ってきてる奴にもよるが流石に人集りの出来る場所での発砲はないだろうと願いたい。
多分一番命が危険にさらされるのはなぜかついてきている唯と菜央だろう、民間人と建物への被害を考えればいまだ威力調整が慣れない魔法を使う事は危険が伴うので使用禁止。
銃火器も威力によっては使用禁止、M82A2でも頼むかなあれ今売ってないんだよな~コレクションにするために会社の金で買っちゃおうかなアメリカの武器会社さんに頼んじゃおー。
(注意:よい子は絶対に真似しないでね!)
なんで俺がこいつら二人の子守をせにゃならんのだいやだ午前中に辛いもん食わされまくってこれから甘い物の食べ歩き、口がおかしくなるそしてこの子達の胃袋はどうなってるんだよちくしょうこっちはもう食えないっての。
なぜか当たり前のように金は俺持ちだしなおかしいな昨日まで三万円あったんだけどな。
「大輝くん大丈夫?」
「あのね唯ちゃん人のことを脅しておごらせた挙げ句おれの大嫌いな辛い物食わせまくったろーがお主」
「あ、あはははちょっと調子乗っちゃった」
ちょっとじゃねーよこいつめ。
唯ちゃんから水を手渡され水を飲んでいるとタウルスM85の撃鉄が引かれる音がした。
反対側の建物の隙間から銃を向けている男(?)がいた。
「あ、こりゃまずい。
唯ちゃん達先に行っててくれる?電話掛かってきちゃったあとで合流すっから」
「いいけど、どこか行くの?大輝くん」
「いやーいまめっちゃくちゃ美人の人見つけちゃってさナンパしてくるわーじゃね」
逃げるように唯達から離れ少し離れた所で裏路地に入りさっきの男(?)の後ろに回り込んだ。
「ねーねーおねーさんそんな危ないもん持ってないで僕と遊ばない?」
わきわきと手を胸に差し伸ばすと案の定手をつかまれ背負い投げされた、ついでにいうと頭に銃口を向けられた。
「このっ変態あなたみたいな人大っ嫌い」
「好き嫌いはともかくとしても男装までして人に危ないおもちゃ向けといてよく言うぜそれと銃の重さくらい体に覚えさせとくもんだぜ。
あ、でも背負い投げは立派だったぜキレイなおねーさん」
ひょいっと手を使わずに起き上がりヒラヒラと手を振ってその場から離れようとしたある物を投げ渡しながら。
「あ、それとなかなか良い趣味の下着してんねでも真っ昼間からノーブラで歩くのは人としてどーかな弾薬と一緒にこれも返しとくぜ」
そうそれはなにを隠そうさっき銃から抜き取った五発の弾と女の下着だった。
「あんた、いつの間に取ったのよ!!」
「へへ、銃の無力化と着衣中の下着をパクるのはおれの200の特技の二つだぜ(キリッ」
「あんたなんか車にでも跳ねられなさい!」
「俺の経験上美女が言ったことが現実で起きるのは多々あるんだが」
そういいながら反対側の隙間から外に出るとシルバーのセダンに跳ねられた。
「そ、その人死んでない?」
女がおそるおそる車の中から出てきた男に聞いた。
「大丈夫だこれぐらいで死ぬならこいつはもう地獄へ落ちてる」
ー1時間後とある警察署ー
腰に激痛を抱えながら目を覚ますとそこは会議室の中だった。
そこには署長と書かれた名札が前に置いてあるいかにもなおっさんがいた。
「目覚めたかね、和田君」
「あんたら部下にどんな教育してんだあ!事情聴取でもなんでもしてーならそういやいいじゃねーか、この国の警官は事情聴取取るとき迎えに行くのに銃口向けたり車で跳ねたりすんのかこの野郎」
向かって正面に署長右には男女が一人ずついた、見たことのある女の顔だった。
「すまなかった私は小川栄介君を跳ねた張本人だそれに君は公務執行妨害の実行犯付きだ」
右側にいた男の一人が頭を下げてきた腰を見ると紫色のアザができていた。
「公務執行妨害?ざっけんな理不尽だろ俺は一方的に銃口向けられて車にドンッだぞ?世間一般でみたら悪いのはそっちだろう」
「世間一般でみたらですって?人の着衣してた下着を盗んだ挙げ句胸まで触ろうとしてたじゃない!」
もう一人の女が殺気を帯びながらドンッと机を叩いて反論してきた。
「ふっ、甘いなあんたいつ弾丸とブラジャー抜かれたかわかってないだろ俺その時胸も触ってたんだわ」
「署長、私発砲してもよろしいでしょうか」
銃をこちらに向け威圧し発砲の許可を上司にとっているやばいこいつ目がマジだ。
しかも署長は手で丸印を作っていたやばい日本の警察終わってる。
「撃ってもいいけど覚悟がいるぜ?撃っていいのは撃たれる覚悟があるやつだけだ」
撃鉄を引き引き金に手をかけた女の目を見て服の内側に手を入れた、それと同時に引き金も引かれてしまった。
バンッという銃声とともに出たのは鉛玉ではなく国旗と同じデザインの小さな旗と紙吹雪だった。
その場は凍りついていたがただ一人俺だけは大笑いして床に転げていた。
「だっはははは、あー腹痛いばかだね俺がただで転ぶわけないっちゅーのだから言ったんだよ銃の重さくらい体に覚えさせとくもんだぜってな。
あー傑作傑作いやー日本の警察はばかだねいい土産話が出来たぜ」
そう言ってタウルスM85を取り出した本物の銃を。
「種明かししてやるよ、俺があんたに投げられた時あんたが手に持っていた銃を今持ってるおもちゃにすり替えそして神の手ほどきでブラジャーをパクった。
そして盗んだ銃から弾薬だけ取り出してあんたにブラジャーと一緒に投げ渡したって事だその銃実は撃鉄で発火しないようになってな引き金引いた所でカチッて音がするだけで中身はクラッカーと同じ原理なんさ」
笑い転げていた状態から立ち上がり銃を机の上に置いた。
「そんな、あの一瞬でそんなことが出来るなんて」
「言ったろ?神の手ほどきだってなそれに、手品は得意中の得意なんだなんならもっといいもんみしてやるよ」
そう言っておもちゃの銃を返してもらい中から弾薬を取りだし本物の銃のシリンダーを見せた中身が空の事を確認させるために。
そして左手に弾薬を五発分全て持ち右手の人差し指で銃を一回転させるさせたあとに三人に左手を見せたが、弾薬は一発も残っていなかった。
「ほらっ、銃の中見てみな五発全弾入ってる」
そういい小川に銃を手渡した小川がシリンダーを開けると五発全弾本当に入っていた。
「す、すごい一瞬でリロードするなんて」
「あ、そうだおねーさん名前聞いてなかったね失礼ついでに教えて貰おうかしら」
再び後ろから手をわきわきと胸に伸ばすと再び手をつかまれ机に向かって背負い投げでたたき付けられた。
そして小川から銃をとり突き付けてきた。
「小川麗子よ、あなたの腕は認めるけどやっぱり人として男としてクズね」
「うらやましいかぎりの褒め言葉ですこと私ったらうれしいわ~、まぁそれとこれとは別でブラジャーは記念に貰っとく」
そしてポケットへホールインワン!。
「小川ってことは二人は夫婦?いいねーぼったくった税金で着る花嫁衣装はどうだったの麗子さーん」
冗談を言っていると部屋の隅にあった予備の机で頭をというか全身を全力で叩かれた。
「夫婦じゃなくて兄弟!栄介は私の兄よ!」
「そ、そいですか」
部屋を移動し話を仕切り直すことになった主に俺のせいで。
「君の知り合いの木崎くんがある資料を君に渡したという情報が流れてきたんだが事実かい?」
「事実だったとしてもあんたに伝える義務はないだろう?俺の所属は東京の方だそれに今はただの教員だ」
「あなたの依頼主田中山慶二さんが昨日遺体で発見されたのよ」
「管轄外です」
「関東の山奥でね」
「管轄外です」
「最近裏の世界に出てきたある殺し屋が関わっているそうよ、その殺し屋が今この付近にいるそうよ目撃情報もたくさんあるわ」
だいたい察しはついたつまりは犯人を捕まえるのを手伝えということだろう。
「だが断る」
と、同時にドンッと言う音と共に再び机が叩かれた。
「ふざけないで!あなただって警察でしょう」
「触らぬ神に祟り無しって言うでしょ悪いけど俺あんたらの戦争ごっこに付き合ってるほど暇じゃないんだ」
「リキッド・アルステオこの名前に聞き覚えあるわよね?」
ピクッと一瞬反応してしまった聞き覚えは無かったが。
「ない」
「嘘はつかない方が身のためよ?」
「得にならん嘘はつかないさ嘘だったとしてもそれを証明する方法はないだろう?
それに俺が資料を受け取ってたとしてもそれをネタにゆするのはできないだろ?俺が警察の一人だってわかってるなら」
「そうね、でもあなたには手伝ってもらうわ」
「断ると言ったはずだあんたらに付き合う程暇じゃない手伝わせたいなら正式に依頼してくれ」
そう言って部屋を出ようとするといままで黙っていた栄介が立ち上がりこちらに向かい歩いて来た。
「なんだ依頼するのか?」
「いや、ちょっとトイレにな」
ずこっとこける俺と麗子それを横目に栄介は部屋から出て行った。
「なんなんだあいつ調子狂うぜ」
立ち上がると麗子から五百円玉が飛んできた。
「依頼料はそれでいいでしょう?」
その五百円玉を手に取ったこれが依頼料だというなら桁が足りないはずだ。
「おれをガキの使いと間違えてるんじゃないのか?」
「あら、仕事の依頼料にけちをつけないのが売りなんじゃなかったの?」
確かに宣伝のチラシにはワンコインからどんな人の依頼も受けます天下の和田商事と書いてあるが、それはあくまでなんでも屋としての方であって。
「あんたらが手伝わせたい理由は俺にあの資料の中身を口外されたくないからだろ?
警察の頭の連中が賄賂貰ってまで隠してる事だ記者になんて言われたら晒し者だからな」
誰から賄賂をもらって口止めされてるのかは知らないが校長が死んでいるなら賄賂を渡していたのが校長でないのだけは確かだ。
「それがわかっているなら私達に手を貸す必要はないと?」
今まで黙っていた署長が立ち上がり窓の外を見下ろした。
「要求はただ一つ、悪代官様私にもどうか五割ほど賄賂を別けてください」
と土下座した。
「お主も悪よのぉ」
「署長悪乗りしないでください!!」
俺は流れを作って雰囲気をぶち壊す天才であるちなみに特技の一つ。
「その依頼は受けてやるどうせなら報酬のある仕事の方が得だ」
今の仕事の依頼主は校長その依頼主が死んだ以上今日限りで依頼は終了今いる生徒全員を学校へと送り届ければ俺の仕事は終わりだ。
「ありがとう仕事をうけてくれるのだね」
署長が手を伸ばしてきた、が、俺は手を取らなかった。
「依頼主はあんたじゃないそこにいる可愛げのない女刑事だ」
そう言い麗子の前へ行き手を伸ばした、リキッドが生きているはずはないそう信じながらも彼女と握手をした。
「可愛げがなくて悪かったわね、それと私から取った下着返してくれるかしら?」
「可愛げが無くて綺麗って褒め言葉だったんだけどな?」
そう言って麗子の手を握手してる反対の手で撫でていると窓の外から殺気がした。
麗子の足を強く蹴り腕を首に回して倒すというワンモーションの間に窓の外から銃弾の雨が降ってきた。
銃弾の雨が止むと窓の外の殺気は消失した多分相手はプロだろう。
「可愛げのない綺麗おねいさんは無事かい?」
「ええ、あなたのおかげで背中と床をぶつけるくらいですんだわ」
「穴がボコボコに空いて子供に人気な猫とネズミの物語に出てくるチーズみたいになりたかったなら別に助けなかったんだけど」
「お礼をいってるのよ」
「おう、私には皮肉にしか聞こえませんが」
立ち上がり周りを見渡すと壁をも貫通していた署長は蜂の巣ドアは外れ家具は全て破壊されてしまっていた。
「誰を狙って撃ってきたのかは知らんが喧嘩を売る相手を間違えたことを後悔させてやるか」
コキッコキッと拳を鳴らし麗子と共に部屋を出ると壁を貫通した弾の犠牲になった栄介が倒れていた。
麗子は栄介に近づきなにか言っていたようだがそういうシーンはカットカット。
麗子を置いて行き受け付けでパトカーの鍵を借りパトカーに乗り込むと助手席に麗子が乗ってきた。
「私も一緒に行くわ、兄の仇を取りたいの」
「いいのか俺についてきても良いことはないぜ」
「リキッドが狙っているのは多分あなたよ、だからあなたと一緒にいれば必ず仇は取れる」
「んーそんなこといわれてもな、おれ病院行くんだけど」
ゴンッという音と共に麗子が頭をぶつけていた、その後しばらくの間呆れた顔でこちらを見ていたが。
ー近くの病院ではなくとあるビルの一角ー
パトカーで地下の駐車場に入るなりいきなり銃をもったスーツのグラサンに囲まれたのは驚いたが乗り物が乗り物なんで気にしなかった。
「あんたらのボスとの知り合いだしっかりと予約も取ったんだが?」
そう言うと入り口の扉の方から一人の杖をついた老人が出てきた。
「お主はここに来るのにパトカーで来るとは少しは乗り物を考えたらどうじゃ」
「元気そうだなカズヒラのじっちゃん、俺の副業は知ってただろ」
「そうじゃったな、ついてこい言われた物は用意しといたぞ後ろのべっぴんさんも一緒にな」
そう言われ扉をくぐりエレベーターに乗った。
「やっぱりこっちの方じゃあんたに頼むのが一番だ東京じゃああんたの孫には世話になってるけど」
「なにを言ってるんじゃやつはまだまだ尻の青い猿じゃぞ」
「否定はしないけどな、でも110過ぎてもまだこんなこと続けてトップに立ってられてるのはあんたくらいだよ」
エレベーターが階に着き降りると一見空き部屋にも見える部屋だった。
なぜかは知らないが麗子がぽかーんとしていた。
「ねぇ、このおじいさん今おいくつなの?」
「今年で111、今は110歳のじいさんだよ年寄りはいたわれよ?」
「そ、そうなのね」
こんどはハトが豆鉄砲食らったみたいな顔をしていた。
「頼まれていた銃じゃM82A2が一丁弾薬は30発とワンマガジン分、ベレッタCx4二丁弾薬は300発じゃ」
「Cx4のフルオートカスタムは?」
「しっかりとしておいてある、サービスでオートマグもつけといてやる」
アンチマテリアルライフル一丁、サブマシンガン二丁、おまけにマグナム弾を撃てる弾詰まり銃を一丁、これだけでなんとかなればいいんだが。
「これは前払いだ後で口座に全額振り込んどいておく」
ポケットから白い布を取りだしカズヒラに渡したそれを見ていた麗子が鬼の形相になっているのも知らずに。
はいっ、と手渡した瞬間100tと書かれた鉄のハンマーで強打され床に顔がめり込んだ。
「い、痛い麗子さん俺今すっごい重い物で叩かれた気がするんですが」
「あなたその下着私がさっきまでつけてたやつじゃない!」
「年寄りはいたわれっていったろうが人の話を聞け!」
「調子に乗るな!」ともう一度ハンマーが振り下ろされる刹那普段は取引中に人を入れないカズヒラの命令ではないと思われる事だったが下からエレベーターが上がってきた同時に階段から多数の足音も聞こえた。
麗子の口を手で閉ざし座らせ台の上に置いたM82A2を手で触れその場から消しオートマグを腰のホルスターにしまい両手にCx4を装備した。
「お主の客か?」
「正確には俺に喧嘩売った相手だ」
「そうか、やはりお主といると退屈せぬわ」
エレベーターが階についドアが開いた同時に階段周りの部屋のドアも。
「褒めてくれてありがとよ」
その瞬間同時に無数の銃声が鳴り響きその部屋は戦場と化した。
フルカスタム拡張マガジン付きで20発やはり俺の戦闘向きの銃では無かった。
40発全て撃ち一旦M82A2と同じように消すとオートマグに持ち替え再び撃ち続けた。
連射していると三発目で弾が出なくなった明らかに弾薬切れではない『弾詰まり』だ。
流石は天下のオートジャム使い勝手が悪すぎるしかもこの状況で弾詰まりとは。
「じっちゃんグレネード」というとカズヒラが「ほいさ」と言って手榴弾を手渡した、ピンを抜き目標へ向かって投げる。
「残りは8人、倒せない数じゃないな」
弾詰まりを直しマガジンを入れ替え再びホルスターに戻しCx4を一丁だけ取り出した。
「ここはまかせろ半分なら引き受けるぞ」
「なら両サイドの5人は任せた!」
転がっていま閃光手榴弾を拾い正面の階段の方へ投げた。
一瞬の発光と共に麗子の手をつかみ階段に居た三人をけり飛ばし階段を登った。
「ちょっと待ってなんで下じゃなくて上にいくの」
「急がば回れだよ屋上から出た方が近い、屋上までは十階くらい登るけどな」
下から追いかけてくる奴らから全力で逃げ屋上へ向かった。
屋上にはヘリポートがあった、残念ながらヘリは止まっていなかったが。
「どうするの、ここからじゃ逃げられないわよ」
「仇を取るんだろ、なら逃げる必要は無い」
鍵をかけたドアの中から三人の足音が聞こえた少し離れヘリポートの上に立つと同時にドアが爆発によって吹き飛びそこから三人の男が爆風に巻き込まれ飛び不運にもビルから落ちて行った。
そして階段から出てきたのは死んだはずの栄介だった。
「どうだ?まだ仇討ちする気になるか?」
小柄な体には似合わないRPG-7とRPK、ドラムマガジンか最悪だな。
「なんで、生きてるの」
麗子はただ口を開けたまま呆然としていた。
「サイボーグか久しぶりに見たな体をそこまで改造されてるのは」
脳の半分を含め右腕から右頭部以外は全て機 械だろう。
ここまで進行しているのを見るともしかしたらリキッドもあの炎の中生きていたならやつも機械仕掛けの体になっているはずだ。
「そんな体になってまでも生きる理由がなんかあるんだろうな、まさか妹の為なんてことはないだろう?」
その質問の返答は沈黙だった理由は分からないが、これから死ぬ人間の中身に深入りするほど俺はお人好しじゃない。
Cx4を構え銃口を栄介へと向けた一切の情けはなく。
「待って」
「あれはもう人間じゃないぞ救う方法はない」
「人じゃないって、あれは兄さんよどう見てもそうじゃないだからあなたには撃たせない」
そう言って俺の銃の目の前に立ちはだかった、覚悟のある人間の目をしていた。
「もう一度言う、お前の後ろにいるのは人じゃないそいつは人じゃなく物だ、ただの道具だよ」
「違うわ!この人は兄さんなの、私の大切なただ一人の家族なのよ」
麗子の目には涙が出ていた、しかし、後ろにいた栄介はRPKで麗子ごとこちらを狙っていた。
「悪いな、依頼主の人命第一なんだよ」
俺と栄介、ほぼ同時に銃の引き金を引いた、だがしかし栄介は引き金を引くのを途中で止めていた、引き切っていたいた俺のCx4の弾はダンッという銃声と共に栄介の人の頭を撃ち抜いていた。
泣き崩れた麗子に手を差し伸べた、二度目だ自分の手で誰かの家族を殺めるのは。
「どうして、どうして殺したの」
「言っただろ依頼主の人命第一だって、俺が撃たなきゃ少なからずお前は死んでたんだぞ」
「いいのよ、兄さんが生きてればそれで」
「悪いけどお前が死んだ後に俺が殺して死人が一人増えただけで今と結果は変わらない」
もしくは俺が俺自身が撃たれて死ねばそれでよかったんだろうか、結果的に麗子が死ぬことに変わりは無いと思うが。
「これで本当にお前の兄貴の仇は取れる、目的が仇討ちだけなら今お前の持ってる銃で俺を撃てばいい」
1発でも撃たれて死ぬような柔な体ではないが撃たれたらその時は目の前から姿を消すそれだけだった。
こういう仕事をしている以上警察としてでもなんでも屋としてでも恨みを買うことは必ずある、仕方の無い事と切り捨ててしまえばそれまでだがまだそれが俺には出来ない。
「それがお前のやり方かハウンド」
聞き覚えのある声と共に二人の男が出てきた片方は今回の黒幕であろう人間リキッド・アルステオ、そしてもう一人は。
「マイケル・クロケット」
あの時確かに自分の手で殺した相手が今目の前に二人も立っている。
「びっくりだな、死者が二人もいやがる地獄ではパーティーでも開かれるのか?」
「なら貴様はゲストで呼んでやろう」
「お断りだね、俺はまだ死ぬつもりはないんだ」
「それは残念だ、でも貴様の首にはもう死神の鎌が掛かっているようだ」
「なに?」
その瞬間グサッという音と共に俺は後ろから麗子に刺されていた。
「生きていたらまた会おう生きていたら、な」
体に力が入らないまま麗子と共に屋上から落とされたビルの屋上から文字通り真っ逆さまに。
ーあとがきー
久しぶりの投稿、心待ちにしてくれた人いるのかないればいいないないと俺泣くなw
前回投稿から約一カ月の更新放置まことに申し訳ない言い訳させてください!別作品が忙しかったんや、別になにもしないで一カ月近く過ぎたわけではなくて。
【後書き無ければ16:30には投稿できてました】
後書きを書こうにも外出してて携帯の充電が窮地に追い込まれたわけです、流石に充電残量=自分の体力って事はないですけどね今の現代人はそうらしいので怖い怖い。
これからはインタールードに専念する予定だったのでご期待を!気が向いたら別作品も見ていただけると嬉しいです、一作も終わってないけど。
それでは!アリーヴェデルチ(さよならだ)
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