誇らしく生きるための方法を一つしかしらないから


「君はどうしてそんなに強く戦えるんだい?」

「俺にはこれしかないからな今は、俺には俺らしく誇らしく生きる方法を一つしか、こんな手を血に染めるような事しかなかったんだよ」

「そうか、君は強いんだね」

「強いんじゃない、汚いんだよ」

その言った哲は引き金を引きAの脳天を撃ち抜いた。

その銃声は1つの命の灯が消えた音だった。

度々の電話が木崎から掛かってきた。

「こっちは片づいた、片はついたし自首させてもらうさ」

〔その件なんだがな柊哲の方が国内指名手配じゃなくて国際指名手配になったらしい、だから和田大輝として名乗ってた方がいいかもな〕

「はぁ? 国際指名手配? 、おかしいだろ俺がなにしたってんだ」

〔フランスとスペインの国境辺りを中心に超天変地異が起きたらしいある兵器でな。あ、ミサイル用意してけ〕

「いや手榴弾の方がいいってそんなネタやってる暇じゃねーんだよ。規模はどれくらいだったんだ?」

〔フランス、スペイン、ポルトガルだ三国とも消えたらしい〕

「消えた? 沈んだとかじゃなくてか?」

〔消えたらしい今は深海を調査隊が捜索らしいぞ? あ、そうだ明日は槍が降ってくるかもな〕

「やかましいわ、んで、そのまま件の濡れ衣を俺がかぶってるって事か」

〔そうらしいなまぁ、和田として生きてきゃ問題ないだろ〕

「わかったさっさとここにGPS置いて逃げることにする、記憶は戻ったんだそれで問題ない」

〔あぁ、そうしろお前のバッチは和田のほうに俺がファイルいじって変えといてやる〕

「りょーかい悪徳警官様」

そういい哲は電話を切り家へと帰宅した。



―数日後神城とすずねの葬式場―

あの事件から数日木崎の主催で二人の葬儀が行われることになった。

しかし、その会場に哲の姿はなくあるのはすずねの身内とアリス、ミスティ、木崎の三人だけだった。

「大輝さん来ないつもり何でしょうか」

「そうなんだろう、あいつからしたら思い出したくもない嫌なことなんだろう、目の前で思い入れのある人が二人も死んでれば」

「悲しみを糧にして先へ進めばその先には幸せがあるんじゃないの?」

「残念ながら日本にそんな言葉はないな」

辛気臭い顔をしている三人には哲がなにを思いなにをしようとしているのかわからなかった。

ただ、その時は哲自身自分の考えはまとまっていなかった、いままで通りに生きるかどうかすら。

葬式が終わりミスティとアリスは残りの事を全て木崎に任せ家へと帰宅した。

「結局来なかったわね哲の奴」

「大輝さん、そうとうショックなのかな?」

「ミスティ、あなた哲の所に行ってあげなさいよ私よりはあいつも話やすいでしょう?」

「うん、わかった行ってくるね大輝さんを二人で立ち直らせないとね!」

ミスティが哲の部屋の前へと行くとドアは少し開いていた、ミスティはドアのノックして中に入った。

哲はその事に気づかないほど真剣な眼差しで、神城からの手紙を見ていた。

「大輝さん? 大丈夫ですか?」

「ん? 別に大丈夫だけどおかしいように見えた?」

「だってずっと手紙の裏面を見てるから」

「面白い事が書いてあるんだよ」

そう言われて見せられた手紙の裏面はただの白紙だった。

「なにも書いてないですよ?」

「火系統の魔法使ってみな字が浮かび出てくるから」

そう言われて火を出し軽く手紙を炙ってみると、茶色の文字が浮かび上がってきた、そこにはこう書いてあった。

「PS、いままで貯めてた金はまとめて金庫の中の通帳に入ってるからお前の好きに使っていいぞ」

「別に面白くはないですけど」

「よしっ! いいこと考えた」

「いいことですか?」

「こんだけの金額があれば東京都ごと回収して企業を回収&統合して新しい会社作っちゃおう!」

とんでもない哲の発想を聞いてミスティは腰をぬかし椅子に座っていた。

「そんなこと出来るんですか?」

「もちろん、世の中金だよ金ついでに俺と神城の仕事を拡大させて、こんどは殺し屋じゃなく正々堂々と戦争屋としてやっていく。副社長はミスティだな」

「私そんな事出来ませんよ!?」

「大丈夫、大丈夫慣れればできるからどうせならデカいことやろうぜ!」

「大輝さんがいいならいいですけど」

「俺の辞書に不可能と無理と敗北はないっ! 今日からな」

「ちなみにそれってもう事が進んでたりしますか?」

「あたぼうよ、もう回収し終わったわ後は統合のみ」

予想以上のスピードで行動していた哲は、もうミスティに止められる場所にはいなかった。

哲と共にミスティは下に降りてアリスと三人でテーブルに座った。

「アリス、いつまでお前はこっちにいるんだ?」

アリスが驚いていたがしっかりと返答してきた。

「私はずっとこっちにいるつもりよ? 故郷には帰るところはないもの」

「ミスティも同じようなもんだしなお前ら二人はここに残留か」

「ええ、そうね」

といいながら立ち上がったアリスは台所に向かいながら歩きなにもない床でこけた。

哲は手元のコーヒーを飲みながら。

「アリス、面白い作品というのはどうやったらつくれるかしってるか? 、リアリティだよ、リアリティこそが作品に命を流し込むんだ」

「わざとこけたんじゃないわよ」

「二人とも仲いいね」

哲もアリスもミスティの発言に反論することはなかった、アリスが名前で呼ばれて動揺しているからかもしれない。

「それより、哲は全然落ち込んでなんていないみたいね、嫌なこと思いだしちゃったんじゃないの?」

アリスがキッチンから声を掛けてきた。

「アリスいい言葉を教えてやるよ、過去はバラバラにしても石の下からミミズのように履い出てくるってね。どんな過去でもどんな事でも起きちまったことは消せないんだよ」

「じゃあもう二人の事はいいの?」

「過去の失敗から前に進むんだよあの二人が死んだのは俺のせいだけど前に進むための糧だと思えばいいんだよ。認めたくない物なんだよ若さ故の過ちってものは」

「さっきの言葉もだけどどっかで聞いたことあるわね」

「気にするな(キリッ」

三人で夕食を食べ終わり哲が二階のベランダで煙草を吸っているとアリスがやってきた。

「未成年なのに煙草なんて吸っていいの?」

「いいわけねーだろ見つかったらとっ捕まるに決まってんだろ」

「そう」

といいながらアリスが隣に来た。

「聞きたいことがあったんだけど」

「なんだ?」

「さっきなんで名前で呼んでくれたの?」

「呼んじゃわるかったか?」

「そ、そうじゃないけど」

「なんだ? 今更恥ずかしいとか思ってるのか? 、あほかお前」

「そんなことないわよ」

「いつまでもお前って呼ぶ必要ないだろ? 呼んで欲しいならいいけど、それに俺は今日から和田大輝だあの二人と一緒にいままでの俺は死んだってだけだ」

「そうね、じゃあこれからもよろしくね大輝」

そういいながらアリスは哲のほっぺにキスをして去っていった。

「なんなんだあいつ」

哲は煙草の吸い殻を投げて吸い殻に魔法で火をつけて消した。




-とがき-

今回は短編珍しく指乗りがいいです後は数話はつまらないかもw

まあ人の感じ方はちがいますからわかりませんがww

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