コードネーム:ハウンド


飛行機のなかぐったりとしている事は今度はなく、一人いままで言われていた言葉について考えていた。

和田大輝という一人の男の名前ウルフが言っていた、アメリカの犬に成り下がったという話。

俺の記憶で欠けてるものなんてないのになんなんだこの違和感は、今俺の周りでなにが起きていてこれから俺に起ころうとしているんだ

深刻に考えていると学長との戦闘の後だからかいつの間にか意識を失っていた。



空港につくと漫画で見たようなサングラスをかけた黒スーツの大柄男性が三人いた。


「柊哲様ですねこちらへどうぞ荷物はもう車に運んでおきました」


言われるがままに誘導されると行った先にはリムジンが用意されていた。

なんか、大統領にでもなった気分だな、リムジンなんて後にも先にも乗ることなんてないと思ってたが。

リムジンに揺られること一時間ペンタゴンへと着いた、車を降りて連れられた場所には大統領を除きアメリカの首脳が集まっていた。


「来てくれたのだね」

「仕事だからな」

「君は長話が嫌いなようだからね簡単に君にしてもらいたいことを話そう」

「そうしてくれると助かるこんな仕事一日でも早く終わらせたいからな」

「そうかね、まずはこれを見てくれ」


目の前の液晶に写された資料を見た。

そこに載っていたのはキューバ、オルギンの軍事基地からアメリカのNYを中心に核攻撃を仕掛けるという内容のデータだった。


「これは工作員から送られてきたデータを元に作った資料だ、君には特殊部隊の一員として基地に潜入、破壊それが出来なかった場合は最悪でも一命を持って発射装置を破壊せよ。作戦開始予定日は明後日だ詳しくは部隊長から聞くといいラッセル将軍、彼を案内してくれ」

「わかりました」


ラッセルと共に部屋を出て後ろからついて行ったその間に少し聞きたいことを聞いた。


「一つ聞きたいことを聞いてもいいか? 何故国同士のゴタゴタにおれを巻き込んだ?」

「それが運命だからだ、貴様には選択肢もないし死に方も選ばせん、今はな」

「そりゃあ結構、せめて死なないように努力はするさ」


話してる間に目的の場所に着いたのかラッセルがドアノブに手を付けていた。


「今からは貴様も私の部下だ言葉の聞き方には気をつけろ」

「それは断る俺は軍の犬になるつもりはない」


そういったと同時ラッセルの手によって扉は開かれた。

その部屋には多くの銃が置かれていた。


「ここから好きな銃を好きなだけ持って行け、

ここにあるのは全部ID登録されていない銃だ」

「ID登録?」

「アメリカを含め軍隊をもつ国の兵士はナノマシンが体に埋めこまれている身体の管理、レーションの数、弾の残り数など全てが記録される。IDのある銃は登録者以外は使用できないようになっている、だから貴様にはここにある銃を使ってもらうこの作戦中はな」

「本当に好きなの使っていいのか?」

「あぁ、好きなだけ使え」


子供のように目をキラキラさせながら銃を眺めている哲をラッセルは後ろから呆れた顔で見ていた。


「コルトフォーティーフォーマグナム二丁とカービンライフル、麻酔銃、グレネード、アタッチメントにライフルようのサプレッサーそれだけあればいい」

「それだけでいいのか?」

「最低でも麻酔銃だけあればいい」

「わかった、武器を取ってついてこい部隊に案内する」


いわれるがままに武器をとり再び移動した。


「アタッチメントについてはあとで渡そう、一緒に無線もな」


ラッセルに案内された先には三人の人間がいた一人は黒人のガタイのいい男、もう一人はスタイルのいい女性、最後の一人は白人のひょろそうな金髪の男。


「三人とも紹介しよう、こいつはヒイラギ 軍曹だ。こっちも紹介しておこう、真ん中がマイケル少佐今回の作戦の隊長だ、左がレイモンド曹長彼女は副隊長だ、そして右がフィリップス伍長だ」

「ちょっとまていきなり軍曹ってなんだ、おかしいだろ」

「君は軍事スペシャリストだからな。マイケル少佐後は任せる、ヒイラギ軍曹、せいぜい上手くやるんだな」


そう言い放ちラッセルは哲を置いて部屋を去った。


「マイケル・クロケット少佐だ、聞きたいことがあれば聞いてくれ相談に乗ろう」


まずはマイケルから軽い自己紹介が始まった。


「レイモンド・リン曹長よ少佐と同じくなんでも相談に乗るわ」

「フィリップス・プレイボーイ伍長だよろしくな新人!」


見た目通り頼りにならなそうなプレイボーイを除けばまともな部隊だと思った。


「柊哲いちおう軍曹、今回の作戦だけこの国に手助けするために雇われた」

「君が軍事スペシャリストのサポーターと言うことで今回の作戦をサポートしてくれると言うことらしいな、フィリップス伍長色々と案内してやれ」

「はっ! わかりました少佐どの」


プレイボーイに腕をつかまれ射撃場らしき場所に連れて行かれた。


「ここは射撃場だまずは銃の腕を見せてく十mでいいぞ!」

「銃は何でもいいのか?」

「今持ってるマグナムとライフルでうてばいいだろう! 結果は俺から少佐に報告しておこう!」

「わかった、チェリーボーイ伍長どの」

「俺はプレイボーイだっ!」


的を二つ用意されて1つ目の的にはカービンライフルを使った。


「何発撃てばいい?」

「ライフルもマグナムも全弾撃ってくれ! ライフルはその銃なら30、マグナムは六発だ!」

「了解だ」


言われた通りに全弾発射し、マグナムに持ち替えそちらも六発全て撃った。

穴は一つ命中率は低いと思われる程の命中率だった。


「なんだサポーターの割には銃の扱いが下手なようだなっ!」


プレイボーイの冷やかしを無視してライフルの動作確認を含め色々といじっていた。


「的の後ろ見てみろチェリーボーイ」

そう言われたチェリーボーイことプレイボーイは的の後ろを覗いた、後ろを覗くとそこには一つだけ穴が空いていた他にどこをみても一切穴はなくその唯一空いていた穴からは弾丸がぽろぽろと出てきていた。


「ワンホールショットだよ、チェリーボーイ」

「ってことは、三十発全弾同じ所に撃ったのか!?」

「そーだよ、別に普通だろう」



ー二日後作戦開始日ー   二十時


「全員はやく乗れ降下時間は日付変更時刻だ今回の作戦はこの国のために失敗はできん全員気合いを入れろ」

「「「おぉー!!」」」


部隊長であるマイケルの指示で軍事航空機に乗り部隊は出発した。

この部隊は隊長、副隊長を除きほとんどが実戦経験のない部隊だった。


ー日付変更時刻オルギン基地上空ー


「この作戦の意味をよく考えて確実行動しろ!全員降下開始」


合図と共に降下開始するはずだったのだが、その刹那船体が爆発により吹き飛んだ。


「全員さっさと降下しろ!」


哲の合図を聞いて部隊は降下したしかし先ほどの爆発に巻き込まれて部隊の数名は死んでいた数十名しかいない部隊のなかで降下できたのは哲を含めて十名だった。

しかし降下したメンバーに追い打ちをかけるように基地から対空砲の弾幕がはられた。

地上まで残り一千mくらいというところでパラシュートを開いた。

哲は上手く降下でき無線を取り出し他の隊員との交信を試みた。


「こちら柊降下完了、誰か交信が出来る隊員はいるか?」


通信をしたが返事がなかった。

返事がない、しょうがないな本部と連絡を取ろう。


「本部、こちら柊基地内へ降下完了したメンバーとの連絡が取れないうえに航空機も撃墜された、このまま任務を遂行すればいいのか」

〔こちら本部生存確認ができているのは、隊長、副隊長、そしてプレイボーイ伍長です。

軍曹はそのまま基地内へ侵入して基地への破壊を再開してください、そして以降軍曹のはコードネームで呼ばせていただきます、コードネームはハウンドです。それではがんばってくださいね〕

「了解助かった、ありがとうアマンダ」


ハウンド、猟犬かなんかやっぱ犬だったな。


「そうだ言い忘れてたが武器をコルト44マグナムと麻酔銃以外落とした、一応現地で武器を探してはみる」

〔了解しました〕

「こちらハウンドこれより作戦を開始する」









ーあとがきー

今回は本作を読んでいただきありがとうございます。

最近とーこーペースをあげてますあ、でも2話だけかも。

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