第6話 中世風異世界+現代知識や技術=ンギモッヂイイイイイ!!
ドラクエや初期のファイナルファンタジーのような中世世界、大体5世紀から15世紀のヨーロッパが目安ですが、その世界に現代の知識や技術をぶつけるのはなろうテンプレにおいては定番中の定番、というよりもはや「必須事項」と言っていいでしょう。
これもプレーヤー=読者をほめるという要素と大きくつながっており、ざっくり言って大体1000年ほどある科学技術のアドバンテージをフルに生かすことで現代においては大した事のないごく普通の人でも異世界に行けば凄い凄いともてはやされてちやほやされるため(下手すれば高校の授業で学んだ知識程度でブイブイ言わせる(死語だなぁ)ものもあるらしいです)、転移先はほぼ必ず中世ヨーロッパのような世界となっております。
あるいは「戦国時代の日本」もしくはそれに似た異世界のように、いずれにせよ「過去」あるいは「技術が未発達」の世界に行くのがポイントです。
現代社会ではどこにでもいるごく普通の人間が、異世界に転移したらとたんにものすごい人になってみんなから褒め称えられる。というのはなろう系小説においてはほぼ必須というかそれこそがなろう系小説がなろう系小説を名乗れる大きな大きな理由の一つだと思います。全ては「その世界にとっては圧倒的力や知識を他人に振るって自分が気持ちよくなるための要素」だけを厳選して集めるためのものなのです。それを一言でまとめるといわゆる「神様からチート能力を授かる」なのだと思います。
私がひいきにしてる「異世界食堂」というなろう小説があるのですがこれがいい例で、現代では普通の洋食屋の料理が食べ物事情が地球の中世程度の文明である異世界の住人にとっては「神の園の食べ物」と言える位美味であるという描写がなされています。何せ「ただの飯とみそ汁とサンマの塩焼き」が「貴族のメシみたいに豪勢」で「飯とみそ汁だけでも十分すぎるほどご馳走」と言ってる位ですから。なろう要素はかなりマイルドに抑えられてますし、そもそもなろう要素抜きにしても十分面白い小説だと思いますけどね。
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