第2話 抜くシーン以外何もないエロゲ

いわゆるなろう系小説とはひたすらにイージーな娯楽、エロゲで言えば前後説明なしにただひたすら「抜く」シーンのみを集めたような小説ですが正直な話「こんなものが流行るなんて! だから最近の若い奴ら(多分メインターゲット層はそんなに若くねえと思うが)はダメなんだ!」と説教するつもりは毛頭ありません。

自分にとって何もかも都合がいいという物語はそれはそれで立派な、あえて「立派な」と言いますがれっきとした娯楽なんです。


ロジャー・コーマンという映画監督がいます。

昔ツイッターで「早めにモンスターが誰かを殺すべきだ。あとは適度な間隔で殺す」と発言した彼の映画監督としての半生をつづったドキュメンタリー映画のワンシーンが話題になりました。


彼は良く言えば「ファストフードのような」、悪く言えば「ジャンクフードのような」娯楽映画を作り続けほとんど損らしい損をせずに映画監督として生き残った名監督であります。

具体的に言うと彼が撮った映画に「デスレース2000年」という映画がありまして、ニューヨークからロサンゼルスまでのレースを描いた映画ですが「人をき殺すとポイント加算。女や子供、老人だと高得点!」というもうこの時点で吐きそうになる程最低な、それでいて大衆受けする映画を作り続けてきました。(「適度な感覚で殺す」なんて言う監督らしいと言えばらしいが)


バカでも(けなしてるわけではありませんよ)わかるイージーな娯楽というのは時代を超えて需要があるのです。それに応えるというのも決して悪手ではないんです。

言い方は悪いですが、かつて電通社員が「偏差値40の人間にも分かるようなCMを作れ」と指導していたことが問題になりましたが、ある意味では的を得ている意見だと思います。もっともそこは「小学3年生でも分かるように作れ」とかもっとさざ波の立たない別の言い方があっただろうに。とは思いますが。

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