第一章 4俺の能力が試される
約2時間ほどセータンから詠唱について説明を受けた。
「祖は義認……主の祈りより癒えよ!ヒール!」
HPが全回復した。
「いやぁ、なんか納得しねえんだよなぁ」
「え、回復出来たじゃん」
「んー、俺のチート能力って何でも出来ると思ってた」
そう、俺が言いたいのは魔法を使える力を得れた体ではなく、どんな魔法でも使える体になったんじゃねえのか?って事だわ。
「あ!まて!!夜勤の時間だわ!!」
「え!?」
俺は慌ててコンビニに走った。
約10秒で到着する。
「ごめん、ちと遅れたわー」
「ちーす 早く着替えろよ」
夜勤は楽だ。特に唯一のバイトであるコイツと入った時は死ぬほど楽。
「いらっっしゃーせ」
俺はバイトを始めた。
「ちょい休憩行ってきまー」
「うぃーす」
俺は裏の公園へ向かう。朝の2時半だ。
結構寝て無い俺は睡魔に襲われる。
眠りにつく事にした。
ちなみに、セータンはコンビニの事務室で眠っている。
…………
「あら、最近見かけませんでしたわね」
「色々あってな」
メリージュと俺の関係は親密になっていた。
まあ、夢の中なのだが、体感時間が結構長い。
「今日、話したい事があります」
メリージュは真剣に俺を見つめる。いや、いつでもメリージュは真剣な眼差しをしていた。
「私も貴方と同じような力を持っています」
「え?」
「貴方は、【バイトの休憩時間】のみチート能力が使えますが、私は神になれる能力を持っています 元は貴方と同じ人間です」
メリージュは人間だった。
いや、見た目からして完全に人間なのだが、この地球で俺と同じように現在進行形で生きている事を知る。
「この世界に能力を持った人間は日本に100名居るとされております」
「は!?そんなに!?」
100人もいたら、誰かが世界侵略したり人殺ししたり力を悪用する奴も出てくるはずだ。
「でも、なんで?」
「それは分かりませんが、私と貴方は近いうちに会えるかも知れ……」
…………
アラームに叩き起される。
「んだよ!いつも良い所で起こすなよ!!」
ってか、本当に100人も居たら地球壊れてるだろ……
俺は眠たい目を擦りながらバイトへと戻った。
「ぐぅ……ぐぅ……すぴーっ……」
セータンがイビキを出しながら眠っていた。
無防備すぎて服の隙間からブラジャーが見えている。ピンク色だ。なんともまぁ……在り来りな。
と、思ったが、ちょっとやべえ。
俺の本能が……セータンとはそんな関係では無いんだ……
「おい!店長出てこいやボケ!!」
何やら騒がしい。
「今行きまーす!」
行くと、同じシフトに入ってた奴がレジの下に布団を設置し、眠りについていた。
「おいおい、お前まじかよ……」
俺の夜勤はそんなこんなで終わった。
「セータン!起きろ!」
「ふにゃぅ」
寝ぼけているセータンを抱き抱えながら急いで店を出た。
あまり日勤とは話したくない。
人を見下した様な話し方をしてくるからだ。
「お疲れ様でしたー」
おんぶではなく、抱きしめて店を出る。
胸の感触がモロに伝わってくる。
「だーくぅぅ……ぎゅってされると痛い」
「あ、あああ!!すまない!!」
だめだ、落ち着け俺!!確かに、セータンは美少女だ、でもそんな関係では……
「おろして」
「あ、うむ」
最近のセータンがマジ可愛くて仕方がない。
別に好きとかじゃないぜ?!
「世界が違う」
「世界が違う」
「ん、どした」
急にセータンの様子が可笑しくなった。
寝ぼけているからなのかは分からないが、こんなセータンを俺は初めて見た。
「ねえ、ダーク、ここどこ?」
「いつもの公園だが……」
「違う」
何が違うんだか俺には検討も付かない。
「ダーク、上」
「上?」
俺は上を見上げた。
2枚の紙が降ってきて、俺達の前に落ちた。
「なんだこれ」
俺とセータンはこの紙を読む。
______
やあ、私は世界の神。
貴方に能力を渡したのは私だ。
この日本で能力保持者を100名選出した。
少し大会を開きたいと思う。
チーム戦で1チーム5名、計20チームで行う。
負けたら能力剥奪。
場所や時間は後程説明しよう。
まずはチームメンバーを探したまえ!
ダーク・ゴッド君のチームメンバー
ダーク・ゴッド
セータン
メリージュ
ショコラ
エル・クラス
これだけ公表しておこう。
メンバー集めに失敗したチームは不戦敗になるから気を付ける事だね。
トーナメント戦の個人戦になる、とだけ。
______
良く分からんが、何やら能力剥奪危機が迫ってるのだろうか。
「ダーク」
「ん?」
「必ず勝とう」
「え、ああ!」
☆☆
「何やあいつら、あいつらも能力持ってるんかいな」
このプログラムとやらで動きが封じられてるわ。
「連達……虎一足!!」
(よし、うちの剣技が通じた)
プログラムは破壊され、私の体が自由になった。
「なんやこれ、こんな紙あったか?」
落ちている紙を拾い、読み始める。
______
やあ、私は世界の神。
貴方に能力を渡したのは私だ。
この日本で能力保持者を100名選出した。
少し大会を開きたいと思う。
チーム戦で1チーム5名、計20チームで行う。
負けたら能力剥奪。
場所や時間は後程説明しよう。
まずはチームメンバーを探したまえ!
ショコラちゃんのチームメンバー
ショコラ
ダーク・ゴッド
セータン
メリージュ
エル・クラス
これだけ公表しておこう。
メンバー集めに失敗したチームは不戦敗になるから気を付ける事だね。
トーナメント戦の個人戦になる、とだけ。
____
メリージュ……か。
とりあえず、この結界作った奴ら探しに行こ。能力剥奪されるんだけはごめんやからな。
☆☆
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