第387話ギブ&テイク

新理事長の肝いりで『骨太委員会』が設立されました。

それぞれの部署の責任者が7名で構成されていて、もちろん私も編集長も委員です。

「まず仕入れを見直すことで相みつをかけています。今まではバックを取っていたりで1割~2割割高になっています。今月末までに2割ダウンを目標にします」

これは事務長が総務を束ねてやり取りを始めています。

「こちらは大阪の異業者交流会を中心に空き室情報をネットで毎日見れるようにホームページのリフォームしました。曜日によっては空き室率が50%越えているのです」

彼は若手として新理事長の片腕になって課長になりました。

「それと今月の20日には開発室と組んで商品モニターが開始です。これは室長から」

「これはシニアNPOで半年行ってきたものと連携させてもらいました。大手のスポーツメーカーのシニアシューズの開発で、100名の会員に説明会を行って、その後3か月アンケートを採りながら使用を続けてもらいます。そしてその後シューズをアンケートとともに返却していただきます」

「これでどれほどの収入があるのですか?」

新理事長の質問です。

「会員にはこのシューズとカタログから1万円相当の商品が貰えます。NPOの収益は100万ほどです」

「そんなにも?」

「本来開発にはこの部分で5倍の資金が充てられています。ギブ&テイクなのです。現在同様のクライアントに提案書を提出しています。事業企画では年間にまず1000万を目標にしています」

「編集室では今回のNPOの再生をパワーポイントを作って来月からフリーペーパーでシリーズにし、室長と組んでNPOに呼びかけて週1回、10回の50人の教室を開講します。これは補助金申請をして500万の収益を見込んでいます」

「楽しみだなあ」

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