第371話編集会議

透析にはGWはありません。

週に3回4時間が永遠に死ぬまで続きます。

その長さを考えてしまうと頭の中でため息が出てしまいます。

毎日毎日を求めるものに向かって歩いていくのです。

ここ2年前から若い時に書いていた小説のノートを出してきてまた新しい今の自分の小説に書き替えています。

今日は久しぶりにGW明けで4人が顔を揃えます。

「まず一人IT社長が先月号から記事ごとにバーコードを入れて人気投票のシステムを作ってもらいましたが」

編集長の発表で男性弟子がそのグラフを作って説明します。

「人気1位は葡萄農園の就農シリーズです。コメントでは生声が聞こえて来るそうです」

「そのシリーズはどのくらい続けるのですか?」

「翌年に苗木から新芽が出てくるころまでは考えています。それからは今後の中で考えてみます」

毎月彼女はリュクを背負って葡萄園に通っています。

「第2位は半農半xの教室巡りです。これは私達若手の2人の仕事です。これは創刊から続けていて、もう8教室を廻っています」

「毎回丸1日をかけて教室の風景や貸農園を取材しますが、人気は1時間ほどの茶話会です。ここでは色々な提案や問題点が出されます」

「行政からの報告はいまいちですね」

「根強いところでは農業担当の講師の菜園シリーズと経理担当の農業家計簿もいいですね」

「今月号からは新しいシリーズを始めます。半農半xの教室にも1割ほどの希望者がいる古民家レストランです。第1号は卒業生が始められた福知山に行ってきました。この方は室長の同期でいたね?元気にされていましたよ」

その時の写真を見せてくれます。

そろそろ4人では回らないところに来ています。



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