第172話社員の暴走
相棒の部長から3度着信があり、職業訓練の授業後近くの喫茶店で会うことにしました。
「なあなんか今の部長は信じられんなあ」
始めて胸にしまっていたことを口にしました。
「実は和解の直前に不動産部長からから連絡があって本社の応接室で会ったんです。今回社長から専務の情報を流すことで100万の和解金を出すと言われて」
何とも情けない顔をしています。
「でもそのうち30万を不動産部長に持っていかれましたから、弁護士報酬を引くと不払いの自分の給料が帰ってきただけですわ」
「ホテルを占拠をして一晩泊められたそうだな?」
「情報が入ってるんですね。ほんとは専門家の部隊を出し抜いて課長と行ったらしいのですが、私は当日逃げ出しました」
「なんで?」
「不動産部長とは専務が来るまで二個一でしたが、課長がその中を裂いては言ったんです。それで部長にホテルに入って情報を流すように。でも専務と仕事をしているうちに始めて仕事が楽しいと思いました。これは本当です」
相棒の部長はまだまだ隠していることがありそうです。
「不動産部長は完全に追い詰められています。社長が総務課長に逮捕後のことを任せたそうです。部長は総務課長の胸ぐらをつかんで、次も自分が先頭を切ってゆくと宣言したのです」
「なぜ部長はそこまでするの?」
「彼は勤めていた運送会社からノウハウを持ち込むという入社条件で博打の借金の返済を社長に肩代わりしてもらっているのです」
「今のままじゃとんでもないことになるよ」
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