第4話 波乱万丈な学校生活へ

彼女の爆弾発言を考えながら俺はクラスの自席に座っていた。

将来?昔あった事がある?

あんなに可愛い子小学校の時にいたか?

やはり覚えていない。

可愛すぎなので忘れるはずがない。

頭がごっちゃになってきた。

もう、わけがわからん!

「優馬くんいますか〜」

ノックと共に可愛げのある声が聞こえた。

男子がバッ!っと俺の方を向く。こいつら……。

「あ、いたいた!ちょっとこっち来てよ〜」

あ、めんどくさい。彼女の元へ行くことではなく、この後処理がめんどくさい。どうせ、茶化される。あー面倒だ!

「んで、要件は?端的にまとめろ!」

「えーとねぇ。イチャイチャしたいなーって思って。あなたと!」

「いや、さすがに学校はやめてくれ!俺の地位がどん底に落ちる」

「えーー!私は君と一緒に居たいな!」

「おい、やめろ!俺の腕を掴むのは!そして、胸を押し付けるな!」

「釣れないな〜、男の子はこれで落ちるとか聞いたのに!」

「このビッチが離れろよ!」

「ビッチって言ったから離さないもんね!私は大体生まれてこのかた貴方にしか興味がないもんね!」

「それはありがとう!嬉しいよ♡だから離れくれませんか?お願いします」

「嫌だ!」

「痛い目を会いたくなければ今すぐ離れろ」

「声がマジなんですけど。てか女の子にこんな純粋でか弱な女の子に手を出すというわけ?サイテー!でも好きの方が上だから気にしない!」

「なに!脅しが効かないだと……。あーもー俺の負けだよ!何をすればいい?」

「お、やっとその気になったか!んーそうだな。このままあの椅子に座る!鐘がなるまで!そしてお話ししよ?」

「わかった」


俺と彼女は椅子に座った。

「そういえば君の名前聞いていなかった、名前教えてよ」

「仕方がないな〜一回しか言わないよ?私は高橋結奈。結奈でいいよ!」

「顔と名前があってないな!クラスは?」

「酷くない?その言い方!わたしは可愛い名前だと思うけどなー!クラスは十組!」

「校舎別じゃん!大変だー早く戻った方がいいんじゃないの?」

「あ、平気平気!意外と私足速いから!」

「本当かよ?!そうだな。あと、もう一つだけ聞かせて?俺と君はいつ出会ったの?」

「それは自分で思い出してゆうくん。あ、時間だ!戻るね!またくるから!」

なんてやつだ。チャイムがなる1分前に走って行ってしまった。

結奈か……。やっぱり聞き覚えがない。いつどこで出会ったのか本当にわからない。が、可愛い子に惚れられてると考えるとなんか気分がいい。

クラスに戻ると、『リア充死ね!』とか『もう君は僕と友達ではない』とか散々なことを言われた。あまりにも可愛かったこととかも原因のようだ。 あ、めんどい。まじでめんどい。


疲れた。今日は疲れた。まだ9時だというのにもう疲れたぜ!


疲れすぎて授業中寝てしまった。そのせいかあっという間にお昼休み。

まさか、と思っていたがそのまさかが起きた。

「ゆうちゃん!一緒に食べよ?」

おいおいまじかよ……。本当に来るなんて思いもよらなかったぜ。

「いいけど?どこで食べるの?てか、俺、弁当じゃないから学食行くけど?」

「それなら安心して!ゆうちゃんのために作ってきたから!」

どこまで用意周到なんだ!

「そ、そ、そうか。じゃあここで食べようぜ。疲れて一歩も動きたくないや」

「それは私に食べさせて?って言ってるの?そうなのね!やっと私に気が向いてきた?」

「は?んなわけねーだろ?」

「はいアーン」

俺は思わず口を開いた。

ん?普通にうまい!これはなんというか俺の好きな味付けだ。

「うまいよ。これ作ったの?」

「そうだよ!君の好みで作ったの!好みが変わってなくてよかった!」

「次は自分で食べるよ!周りからの視線が怖いし」

「ま、そういうことなら仕方ないね」

俺はすぐに弁当を完食してしまった。あまりにもうますぎた。

「うまかったよ!本当に!」

「よかった!また作ってあげるね!」

今度は別の場所でうまい弁当だけもらうことにしよう!

意外にも今回はすぐに帰って行った。

帰って行った後、男子からは通りすがるたびに死ねだの爆発しろ!だの言われた。


こんな学校生活も案外悪くないなという思いと、俺の理論と真逆のことをしている自己矛盾に俺はこれから悩まされていくのであった。

そして、彼女を諦めた俺の心が少しずつ動き出す

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る