第3話 突然の出会い

俺はいつも通りの登校をしていた。バスに乗り、座った途端に睡眠に入る。これは一種の特技とか能力ではないであろうか。

寝ている間には夢は見ない。目がさめると目的地に着く。感覚としては乗ったすぐに目的地についているような感覚を感じる。

それから駅に着くと本屋に寄る。好きな作家の本が出てないかとか確認するのだが、大抵は出ていない。小説だからな!


そんなこんなで少し憂鬱になりながらも駅のホームに向かう。

ぼーっとしつつ電車を待つ。十分くらい待っていつも電車に乗って学校への近くの駅へ行くのだが、

まぁイヤホンしていてあんまりここでも意識がない。

意外と時間がかかり、何曲か聴ける。そのせいで寝てしまうのであろう。


今日は最近はやりのロックの曲を聴いていた。

足が勝手にリズムを取ってしまう。

ハタから見たらただイライラしてる思春期真っ盛りの男子高校生としか見られてないと思うがそれはそれで俺に害がないので良しとする。


電車に乗る時を思い出して欲しい。

大体の人は電車のドアに向かって二列に並ぶのであろう。俺もそうだ。

電車を待った時も大体に列で並んでいる。


ここで奇跡が起こった。なんと!俺の隣にあの女性が来た。

あの時と同じで肩くらいの長さのポニーテールで、わりかし鼻が高く、小顔であり、身長は低い。

多少胸があり、普通にかわいい。というかこの世の中に存在している全ての人類の中でかわいいと思える。

いいにおいもする。最高だ。

俺のテンションが上がる。心拍数も上がる。隣にいる彼女にこの鼓動が聞こえてしまいそう。


「おはよう。いつもこの駅なの?」

ん?いま俺に声かけてた?

あまりに驚いて俺は周りをキョロキョロとして自分に指をさした。

すると彼女はコクリと頷いた。

「そ、そうだよ。君は?」

挙動不審の変態みたいな声で言った。恥ずかしい。

「今日はたまたまこの駅なの。あなたを探していたのよ?この間コンビニですれ違った時はわかんなかったんだけど、よく考えてみたらあなたしかその顔はいないんだよね。話しかけてくれたらよかったのに!まーいーや。ゆうちゃんに出会えたことだし、結果オーライって感じで!」

おい。この女今なんて言った?

俺を探してた?

ゆうちゃん?

いや、初対面だろ?俺、わかんないよ?

「ん?俺と君は確かにコンビニにですれ違ったと思うけど……さ。今が初対面じゃない?」

彼女は不思議そうな顔をして俺を見てきた。

「悪い冗談はよしてよ!忘れたとは言わないよ?私たち将来を誓い合った仲じゃない」

んーさっきから訳のわからない爆弾発言をしている。

見覚えないぞこんな可愛い子は!

「俺たち会ったことあるの?」

コクリと彼女は頷く。

「俺たちは将来を誓いあったの?」

コクリと彼女は頷く。

「ごめん。、身に覚えがない」

「酷いなーゆうちゃん。あ、でも十年前だし、無理はないか……。わかった!あなたが私を好きになったら言いわけだから、あなたは私に惚れるようにすればいいってわけよね?」

また、この女は変なことを言い出した。

「じゃ!また学校で!」

俺のイメージを返してくれ。

可憐でおしとやかな君のイメージを!







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