第17話リーダー

親ダッシュフィッシュ。略称、親ダフィ。

皆はダフィフィッシュの親ってことは高くジャンプするのかって考えるよな、普通は。

でも、それはあくまで予想で、現在は違う。

親ダフィは高くジャンプするんじゃない。長くジャンプするんだ。10mほどを簡単に…。



「助けてくれええええ!!!」


「どーしよキララ!剣真が」


「これを見てるとなんか面白いね!」


俺達は今、6匹の親ダフィと戦闘中。なんていえる様子では無いことはわかるだろ。

一方的にやられていた。


「キララー!笑ってるのはいいから、攻略法だけでも教えてくれよー!」


「しょーがないな〜。親ダフィは1度ジャンプすると、着地するまでずっと飛び続けてるから、親ダフィがジャンプしたと同時に姿勢を低くしながら親ダフィの方に突っ込めば回避できるよ。攻撃後は普通のダフィと同じで隙ができるから」


「わかった!」


俺は親ダフィがジャンプするのを待つ。

数秒後、6匹が一斉に跳んだ。いや、飛んだ。

距離が遠いために、普通のダフィとサイズがそんな変わらない親ダフィははっきり見えない。

だが、ジャンプするのはわかるため、ジャンプしたと同時に姿勢を低くし、走る。

その瞬間に俺は、地面の『滑りやすさ』を奪い走りやすくする。

これで、低い姿勢で走りずらいのは解決されたと思った。

しかし、違った。

『滑りやすさ』を奪ったことで俺自身が滑りやすくなったのだ。


「あっ…」


つるっ。

予想通り俺は転んだ。やばい!親ダフィがすぐ近くまで飛んできているのが見えた。

とっさに略奪で奪った『滑りやすさ』を元に戻し、横に転がりなんとか、かわした。

遠くで、シルミーとキララが俺が何をして転んだのか理解したようで笑っている。

かまっているとまた何か言われそうだから無視した。

それより、俺の試したいことの、1つ奪ったステータスを途中で解除した場合のアドバンテージは変わらず9.5秒だった。

俺は転んだ後、ずっと地面に向かって『固さ』を略奪しようとした。だが、9.5秒経つまで奪うことは出来なかった。


次は2つステータスを奪った後に2つとも解除した時のアドバンテージは何秒なのかだが、親ダフィはダフィよりも何倍も経験値を貰えるらしい。だから、討伐もそろそろしたい。

この2つを両方解決できる方法を考えてみた。


「あ、思いついた。シルミー!キララ!」


2人はやることが無く呑気にあっち向いてホイをしていた。

冒険舐めんなと、ついついツッコミしたくなるが抑える。

だけど、そんな2人にはさっき笑ったのと一緒にお仕置きだ。


「なにー?もう試したいこと終わったの?」


「それがまだだから、親ダフィの攻撃を俺の代わりにかわしててくれないか?」


「はっ?何言ってる『そんなわけで任せた!そろそろ親ダフィが攻撃してくる頃だから気をつけろよー』」


「「あとでおぼえとけー!!」」



少し離れたところに来た。

さて、どーしよーか。

親ダフィっていっても、奪ったら変化がすぐわかるのは脚力ぐらいだしな。もう1つ奪わないとな。

んーそーいえば、シルミーとキララはお仕置きされてるの見ないと。

2人を遠くから見てみると…。


「なんなんだよ、あの2人は」


2人は親ダフィの攻撃を華麗にかわし、楽しそうに笑っていた。

キララは元からある知識で余裕に避けている。

シルミーは素早く横に動き、避けていた。

俺はパーティのリーダーが誰なのか一瞬忘れた。


「俺があのパーティのリーダー。そう、リーダーだ。」


自分に暗示をかけ、なんとか立て直す。

仲間がしっかり出来てるのに、リーダーが出来ないのは、リーダーとしてだめだ。やってやる!みてろよ!

俺は親ダフィの元に戻るために走った。


「シルミー、キララもういいぞ」


「やっと?次は上手くやってね?」


「言われなくてもわかってるよ」


向こうで体制を整え、ジャンプしようとする親ダフィがみえる。


「かかってこいや!!」


大声をだした。

そして、親ダフィはジャンプし俺に向かってくる。

どんどん近づいてくる。

残り、数メートルという所で。


「略奪!」


親ダフィから『脚力』を奪い上に跳ぶ。


「略奪!」


遅れて、地面から『固さ』を奪う。

そして、攻撃を避けられた親ダフィは柔らかくなった地面に着地した。

俺は着地するとすぐに親ダフィを倒す。

そして、奪ったステータスを解除し、アドバンテージの時間を確かめる。


「…9.5秒か」


「おつかれ!」


シルミーが少し大きな声で言った。


「ありがと。シルミーとキララもお疲れ様な。無事に俺の試したいことも終わったよ」


「それはよかった!」


「じゃあ、あと少し親ダフィを討伐したら帰ろっか」


「「異議なーし」」


今回は試したいことをしっかり出来たし、経験値を多くゲットしたため、レベルが何レベか上がった。

異世界に来てから、なんだかんだいって順調だ。

これからもこのままがいいな。


――――――――――――――――――――

第17話です。

少し遅れました。すみませぬ。


今回は自分的に微妙な書き方だったな。と思う回でした。自分で読んでみて少し変だな?と思いました。

スキルのとこもわかりずらいかもと思います。こればかりすいません。

次回はもっと工夫して書きたいです。がんばります。

ではまた!







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