第4話職業よ!俺に力をくれ!

「グロウトか。カッコイイいいな!」


「そー?ネーミングセンスと思ったよ?」


あっれ〜!?そんなもんなのかな!?

これから一緒に冒険するのに不安だな。同じことをシルミーも考えているのか、不安な顔つきだ。


「ま、まあ好みは人それぞれですし!」


「だ、だよな!ここで話してるのもあれだし、ギルドに行こうぜ!」


「ですね!俺(私)的にあっちかと思うんだけど(ですけど)。」


・・・・・


「「じゃあ、そっちに…」」


・・・・・


「そ、そーいえば、俺には直感があるし、こっ、こっち行こうぜ!」


「い、言われてみれば、そーだね!そーしよ!」


あー!ほんと不安!!



――――――――――――――――――――


「ここがギルドかー!」


それは木製の二階建ての大きな建物だ。使われている木の古さで何十年も経っているのがわかる。中からは外にいても賑やかに騒いでるのが聞こえてくる。


「そんなじっと見てないで早く入ろ♪」


なんか嬉しそうだな。

女神だと、見ることしか出来なくて羨ましかったのかもな。


「ああ。」


カランカラン🎶


中に入ると、大勢の冒険者達で賑わっていた。重装備の戦士やローブを着ている魔法使いなど、十人十色だ。


「なんだ兄ちゃん見ない顔だな?どこのもんだ?」


「冒険者になりたいのか?なるなら奥の方に受付けがいるぜ!」


「隣にいる女性も綺麗じゃねーか!仲間なのか?」


入ると同時に一気に声をかけられる。

いいよな、こういうの。異世界これてほんとよかった。

しみじみしている俺とは別にシルミーは少し離れた所でさっき話しかけられた人と話してた。すごく嬉しそうだな。

近づいてみると。


「わ、私シルミーっていいます!こ、ここに来たのは、は、初めてです!」


「そんなに慌てなくていいよ。あと、かたっくるしいのはなし!私はルーシーよろしくね!」


「うん!!」


シルミーも上手く出来てるようでほっとする。


「シルミー、そろそろ受付けのとこに行くぞー。」


「わかったー。じゃあまたね、ルーシー!」


「うん。またね!」


シルミーは笑顔で手を振りながら、こっちに来た。

それにルーシーも手を振って返す。


「じゃあ、行くか。」


「うん!!」


ルーシーに向けていた笑顔をこっちにも向けていた。



少し歩いた所に受付けはあった。ここで俺のステータスが分かるわけか。ドキドキしてきた。こういうのってゲームとかでしか、味わえないが実際に体験するってなると興奮が止まらない。

シルミーも楽しみなのか、ソワソワしている。


「すいません、新しく冒険者になりたくて来たんですけど。」


「新しく冒険者になる人ですね?じゃあ、ここに手をかざしてください。そうすれば、自然にこのカードに貴方のステータスがわかり、そのステータスから職業を選ぶができます。」


話を一通り聞き、俺は手をかざした。


「じゃあ、もう出来たので見せてください。」


「わかりました。」


あと少しで、俺の冒険者としての道が始まる。あーまだかな〜まだかな〜。

シルミーには勇者とかではないとか言われたけど、勇者じゃなくても、強いやつはごまんといる。そして、俺もその1人だ。

自分に暗示をかけ、落ち着かせていると。


「終わりました。剣真さんのステータスは力、素早さ、防御、は平均ですね。運と知能はそこそこ高いって感じですね。」


運と知能以外、平均だと??俺が??

慌てて自分の冒険者カードをみる。

ホントダー、オレガヘイキンカ…。

シルミーがフォローをしてくれているようだが今の俺には聞こえない。


「でも、職業が少し特殊なんですよ。」


「ほんとですか!!!」


俺はすぐに立ち直り、その話を真剣に聞く体勢をとる。


「はい。『略奪者』という職業でこれは私も今まで見たことがありません。驚くべきはその能力です。【相手のステータスを一つ奪い自分のステータスに上乗せすることができる】です。」


「「「「ええええ〜〜!!?!」」」」


周りにいた、冒険者もその話を聞き皆驚いていた。

驚くのもしょうがない。どんな騎士でも力のステータスを奪われれば、何も出来なくなるし、どんな魔法使いなら魔力のステータスを奪われれば何も出来なくなる。

これは最強なのでは??


「よかったら、俺達のパーティに入らないか?」


「ずりーぞ!なあ、俺達のパーティの方がいいぜ!」


これを聞いた冒険者達は俺をパーティに入れたくて仕方がないようだ。まあ、強いですからね!?


「ですが、欠点が…」


やはり万能過ぎるのもあれだしな、まあこの職業さえあれば、なんだってできる。


「奪える時間は10秒です…」


その一言で盛り上がっていた雰囲気が一瞬で静かになり。


「「「「いまなんて??」」」」


――――――――――――――――――――


どうも、YuNoです。今回は2000字程度にしてみました。どーでしょう。毎回字数の事ばっか話してすみません。

あと、最後の方ではシルミーがあまり出てきませんでした。すみません。次の話ではシルミーの話にしますので、ご勘弁を。

そして、剣真の職業、何にしようかな〜?って昼間ずっと考えてて、授業ほとんど聞いてませんでした。笑

でも、この略奪者というのは、悪役にありそうな職業をわざと主人公に欠点ありでつけたいと思いこれにしました。話を面白くするためにこの設定でがんばりたいです。

読んでさい、ありがとうございます。

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