割り切りの術

今、職場を指揮しているのは四十代肥満男性。

憶測でものを語り、口だけで杜撰な指示を出すため自分のような慣れた人間でさえよくわかりません。まして、高齢のバイトさんや新人君は理解できるはずもなく。


昨日も職場入りするなり、開口一番「今日三人おるんかいの?」と、近くにあるシフト表を見れば確認できることをいちいち聞いてくるし、自分はほかのバイトが出勤するのか休むのかを把握してるわけでもないし、


「知りません」


とはっきり言いました。ちょっと口調が強かったからか、「おお、、いいね、爽やかで」みたいなことをいって主任はお茶を濁していましたけど、一瞬だけピリっという空気が流れました。本当に段取りが悪くて、パートさんたちにも呆れられていました。が、長いこと職場にいるために多少の発言力を持った私なので、無茶な要求をされたり、パートさんが無茶な仕事をしている自分たちに「そんなんじゃ夜が明けるよ笑」と、茶化してきたときには


「まあ、品出しと商品整理、全部犠牲にしていいんだったらこの仕事続けますけどね。どうしますか?」


と逆に詰め寄ってみたり。穏やかに、無表情に、だけどセリフは強めに、という感じで。さすがにこのセリフをはくと、私の言っている意味が「茶化すのはいいけど、あなたの持ち場も崩壊してしまうよ」という意味であることに気づいて慌てて社員に相談しに行ってました。困るのは私たちじゃないからね、というメッセージを強く伝えて強気の外交を展開しています。そうでもしないと、いくらでも負荷をかけてくる感じなので、ほかの人に影響があるのかはおいておいて存在感が出てきました。さあ、正確な論理武装をした私はちゃんと感情に自制してこれから働けるのか?!

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