人命の重さ。

知人から、ある人身事故の話を聞きました。

今年、地元の近くで起こった電車と人の接触事故で、当然ながらぶつかった人は亡くなったそうです。知人の友人だったそうで。


自殺説が騒がれていたそうですが、よくよく話を聞けば過労により体調を崩しており、電車が来た際にふらついて線路内に入ってしまった、とのこと。立ちくらみか何かかもしれませんが、とにかく悲惨な事故です。その方の知人曰く真面目過ぎて仕事をやめられない人だったとのこと。しかし、年末にはその方の恋人がプロポーズする予定があったそうで、ますますこの事故の悲劇性を増しています。


ですが、この事故にかかわらず、ではあると思うのですが、インターネットの記事になってたりSNSで情報が拡散されてたりしたので見てみると、「迷惑だ」とか、「遊びに行けないじゃん」とか、「みんなイライラしてる」「だるい」と、そんなコメントが目立ちました。確かに迷惑はかかっていると思います。でも、ね。。


「人が一人、死んだんだぞ」


と、静かな怒りをそのコメントを見ながら抱きました。

生まれた時から死にたがってた人間なんていないはず。電車に飛び込む事件だけに限らず、自殺の多いこの国では特に人知れず苦しんでいる人がたくさんいると思います。その知人も、「働きすぎるのも…」と、考えさせられたんだ、と言っていました。身近な人でショッキングなことがないとわからないんでしょうか。


まあ、インターネットだからって言うのもあると思いますが、なんか寂しい世の中だなあ、と感じました。


「昔、自分に喧嘩を売ってばかりいた人間がいてね、だけどその子、病気になって。死んだんですよ。でも、死ぬ前のツイッターにね。『病気になったら誰も遊びに誘ってくれなくなった』って書いてあったんですよ。それを見てね、いくら昔敵対してたとは言ってもね、心にくるものがありましたよ」


と、その話をしてくれた知人に言いました。

そうですよね。と、言ってくれました。少なくとも、自分はそう言う時に、苦しい人がいたんだな。とか、自分の周りにそう言う人がいたら、どう助けになれるだろうか、とか、そういう人間であることは捨てたくない、と改めて感じた1日の終わり。

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