Watchers Tomorrow

処分

♯11

円香「私はどうすればいい？」

翔真「さっきは無防備になったお前にさそうとしたトドメの一撃だったからな。速度に限らず方向が予想しやすくて打ち落とせた。でも次からは俺では対処しきれない。

俺が見えない羽の飛んでくる位置を支持するから全部撃ち落として行ってくれ」

円香「オーケイ……！」ｼﾞｬｷﾝｯ!!!

カラス「さて、有象無象がもう一人湧いたところですが、早速消えてもらいましょうか？」

ーーーーーーーー！

翔真「右だ！」

円香「……！！」ﾌﾞｩﾝ!!!

ドゥンッ！！！！

カラス「！！！」

円香「！！！！」

円香（ドンピシャ…！！）

翔真「……後ろから2撃！水平に打ち払え！」

円香「……っ！！！」ﾄﾞｩﾄﾞｩﾝ!!

円香（何……これ………）

円香（いくら支持を出すったって、超速で飛んでくる羽を私が日坂君の言葉を聞き取ってから反応するのにタイムラグがある、…。でもそのズレすらも感じさせない私の一番打ちやすい位置で、落とせるタイミングで支持を出してくる…！！！）

円香（出会ってからまだ数時間しかたたない…戦闘に至ってはまだ一回しか見せていないのに…！

それを眼で見て、私の反応感度や、攻撃速度を逆算して、そのラグに合わせたって言うの…！？

……イビルフォーカスの力だけじゃない…天性の戦闘IQ！！！！）

カラス「ちっ…」ﾋｭﾝｯ!!ﾋｭｯ!!!

円香「ハァァッ！！！」

ドォッ！ドウンッ！！ﾄﾞｽｯ!!!

翔真「っ…………！！！！！」

翔真「……全方向からくるぞ！」

円香「シュバルツ！！！」

ドドドドドドドドンッ！！！！

円香（でも恐らく奴への攻撃チャンスは一回…それ以上はもう無理…。だから……一撃で伸す！！！！）ｼﾞｬｷｯ!!!!

ボフッーーー！！！！

カラス（上っーーーー！！！）ｽﾞｵｯ!!!

円香「今さら見える羽飛ばしたってっ…なにも意味なんてないのよ！！！！」ｶﾝｯ!!!ｷﾝｯ!!!!

翔真「行け！東雲！！！」

円香「はぁぁぁあっ！！！！」

カラス「っ………！！！！」

ザンっ！！！！

カラス「ぐっ……！！」

円香「今よ！！シュバルツ！！！」

シュバルツ「ふぅんっ……！！」ｽﾞｫｵｯ

ゴックンッ……！！！

翔真「………飲み込んだ…？」

円香「………一撃で倒せないのは分かってた…その一撃を逃せばもうチャンスもないことも…でもシュバルツに飲み込ませれば関係ない。出てくるまで強制的に睡眠状態にされるわ。」ﾊｧ...ﾊｧ...

円香「こいつを…このまま異能の行政機関におくる……」

翔真「……てことは……」

円香「うんっ……！」ﾌﾞｲｯ!

円香「私達の勝ちだよ！！」

翔真「やったな！東雲！これでおま……え…も……」ﾌﾗ...

ドサッ

円香「ちょっ…！！日坂君！？」ﾊﾞｯ

円香「血……？カラスの…羽…！くらってたの！？」

『…さか…くん…！！ひ……か…くん！！』

翔真（ダメだ。何も聞こえねぇ……。意識って…こうやって飛ぶんだな……）ﾌｯ...

ーーーーーーーーーーーーー

翔真「ハッ……！！」ｶﾞﾊﾞｯ!!!

翔真「つぅ……！！！」ｷﾞｭｩｩ

翔真「ここは……」

円香「起きた？」

翔真「……東雲…」

円香「ここは賞金稼ぎの仮設のアジトよ。日坂君半日以上起きなかった。」

円香「………まさかあの戦闘中カラスの羽をくらってたなんて…。肋骨まで粉々になって…。治癒班の人達にヒビ程度には治してもらったけど…」

翔真「あそこで俺が動じたら東雲の集中が切れるのが視えた…。だから我慢してたんだ…」ﾍﾍﾍ

円香「バカだよ…。どうして私のためにそこまでしてくれるの…？」

翔真「なんでだろうな…。大学で見た東雲はすごく綺麗な笑顔だった」

円香「なっ…！！///」

翔真「でも戦ってる時のお前はすごく辛そうだった…。何かに追われてるみたいでさ…。何か…力になれないかなって思ったんだ…。」

円香「でも…それでも…！日坂君脳もショート仕掛けててすごい熱だった…！私のせいで…！」

翔真「俺決めたらやりきらないと気がすまないタイプでさ。お前の協力をする以上、足引っ張るわけにはいかないって…。まぁ終わりよければなんとやらって？」ｶｯｶｯｶｯ

ガララ……

「意識が戻られたようですね日坂さん。」

翔真「……誰あんた…」

「賞金稼ぎの治癒班をしているものです。後ほど経過を見さしていただきます。そして東雲さん」

円香「…………」

「梨々子さんがお呼びです。今回の件について詳細を報告と貴女の処分についての事です」

翔真「…へ………？」