-18- 迫る美貌の竜騎姫に対抗せよ!
アクネロの牢屋暮らしは一週間目に突入した。
退屈も極まり、夜になると
「んっ」
ひゅううううと強風の風鳴りが外界から聞こえた。見上げた窓の外では暗雲が空を立ち込めていた。格子窓の錆びた鉄棒を滑って流れてくる空気が湿っぽくなり、気温が低下していく。
異変は突然、起こった。
あくびをしていた牢屋の番兵の身体がいきなり浮いた。地面から僅かに足が離れ、前方の壁へと吹き飛ぶ。
番兵は目を白黒させてわけのわからぬまま、壁に衝突し、そのまま貼り付けにされた。
手足はぶるぶると震えている。見えざる圧力に抗しようとしているが、自由は奪われたままだ。誰かの助けを呼ぼうにも、喉がしめられているのか声すらでない。
苦しげな目玉が逃げ場を探し求め、絶望に染まる瞳が上向いていく。
「待てよ、そいつは敵じゃない」
縛られていた番兵はパッと拘束から外され、崩れ落ちた。
失神したのか、前のめりに倒れてぴくりとも動かない。
弧を描いた光の線はぷちんと途切れ、幾重にも拡散して空気に溶け込む。
従属剣の一振り。
適応の紋章剣『
竹繊維よりも切れ難く、綿毛よりも軽く、泡よりも儚く消える。
「お坊ちゃまがご無事で何よりです。あなた様のルルシーは居ても立ってもいられませんでした」
細い通路が作る影から、白い足が先に現れた。
続いて厚生地のスカート、シルクのエプロンドレスと気品のあるメイドが近寄ってくる。
幼馴染のルルシーは指先に透明糸を絡ませ、ふわふわと跳ねる毛糸玉のように手の中に集めていた。
ぷんっと鉄錆びの臭いが鼻についた。
返り血がひどい。数人では足りない量を浴びている。
目を凝らせばべったりと前掛けから頬に至るまで、蜂蜜色の髪すらも鮮血が降りかかっている。
戦闘で高揚しているのか、琥珀色の瞳は潤んで揺れている。
見る者が魅了されるような艶があったが、緩んだ口の端から残酷さが際立っていた。
指先についた血をぺろりと舐めとり、情欲に焦がれているかのような様子。
「クラーレはどうなった?」
「子が産まれた後、死にました」
「街の様子は?」
「戒厳令が敷かれておりまして、ルーツバルトの軍隊も次々に越境してる模様です。巣穴をご訪問された竜騎士様を三名ほど丁重にあの世にお見送りさせて頂きました。最後の一人にお聞きしたところ、彼らは電光石火で作戦を終えようとしております」
「随分、殺ったみたいだな」
「愛とは奪い取るモノでございますから」
パキィンッと鉄格子が綺麗な断面残し、寸断されてバラバラに散らばった。
アクネロが手枷を掲げると、方々から飛んでくる光線に裂かれて粉々になる。
手をぶらぶらさせ、のそりと立ち上がる。
「ルルシー……正直な話だが、お前の愛はなんか重い……怖いし、俺はちょっときつい」
「私の愛こそが、ピカイチの重量があると褒めて頂けて嬉しいです」
「だが、助けを感謝する」
「お礼は肉体で返して頂ければ結構です」
「よし。レオーナちゃんをお仕置きしに行くか。今度こそ、捕まえて楽しんでやる。腕が鳴るなぁおい」
「こんなにも骨を折ったのにも関わらず、袖にされてもそれはそれで悲劇のヒロイン気分で気持ちいいです」
火照った頬を両手で包むルルシーの脇をすり抜けて、アクネロは出口に向かった。
長年の経験から彼女に深入りしたら負けだと理解している。
実のところ無垢な七歳の頃、八歳の彼女に告白したことがあった。告白は成功したが、即座に花畑で押し倒され、それが根深いトラウマとなっている。
彼女の取りすました仮面の下には、ただならぬ女の情念が内包されているのだ。
迂闊にパンドラの箱を開いてはならない。
二人が街道に出ると、ぐるるっと喉を鳴らした黒色の幼竜が目を閉じて佇み、魔剣で裂かれてた兵士があちこちに倒れて散らばっていた。
不気味なほどしんとして静寂に包まれており、ルルシーに振り向くと彼女は平然とした顔に戻っていた。
「お坊ちゃま。そのお召物はエレガンテではありません。前のスーツと同じような形のものをこしらえました」
竜の尾部に載せた荷物から折りたたまれたミッドナイトブルーのスーツは肩パットの入った威圧的なものだ。濃淡を彩るモノトーンの陰影が深みを与え、開いた前襟が自信を生み出している。
シャツは複数の糸を編み込んだシャドーストライプ。首布を結ぶとふくらみの嫌味さ消えた。
袖を通して身を翻してみると、着心地は軽い。運動性に備えている。
「しっくりくる」
「お坊ちゃまのお身体は熟知しておりますので」
「待て、どうやって採寸をなしに調べたんだ?」
「それはもう、この両手できゅっとさせて頂きましたからだ」
「俺の記憶にないんだが」
「そうですか?」
「……」
「……」
「よしっ! ひとまず、我が家に帰るか。通信魔鏡でパーティーの参加者を止めねえとな」
何も聞かなかったことにして空元気で気合を入れる。
期日まで残り二日。
変調に気付くかぬ者ならば着いている可能性がある。
戦争の気配に民衆は敏感なものだ。
行商人や定期便などが物流の変化で察する。
ファンバードとルーツバルトを行き来している商人などが、誰かに噂話をしていてもまったく不思議ではない。
「予定では一足先にリンネ殿下がお着きになるでしょう。かの方に危険が迫っているのでは」
「それは既に手を打っておいた。どの道、あの野郎はレオーナちゃんの手に負えねえよ」
二人が竜の背に乗ると竜翼がはためく。皮膜は親とは違って薄く、血管がびっしりと張り巡らされ様子がありありと見え、細い筋肉は成長しきっていない。
それでもふわりと宙に浮かび、空へと飛翔した。
「こいつ、よく飼い慣らしたな」
「前のクラーレと同じで、戦いに勝てば服従するものです」
「そうかい。成長したら今度は俺がボコってやるからな」
肉厚の首筋を撫でるとクラーレJrは不服そうにキューっと鳴いた。人語を解すほど知恵を重ねておらずとも侮りのニュアンスには反応したようだ。
更に上空へと上昇していく。
山岳都市アイグーンの並んだ建物が豆粒のような大きさになると、空から守護していた赤色竜騎士団が一騎、目敏く駆け飛んできた。
「そこの竜よ! 何者か!」
赤の重騎士鎧に背中に差した長槍。
ヘルムに羽飾りがあるが、全身鎧にはレオーナほど凝った装飾はない。
通常の馬に騎乗した騎士とは違い、竜もまた板金を宛がわれて重武装に身を固めている。
「竜騎士か。丁度いい。捕まえて色々と聞くか」
「舐めるなよぉっ!」
空中戦は竜騎士の独壇場だ。
およそ人間の敵などおらず、クラーレという存在を恐れていたのも、空中での戦いに竜騎士が敗北することをルーツバルトの民は知っていたからだ。
それは空を駆ける英雄たちの矜持を著しく傷つけることでもあり、国家の威信を傷つけることと同義だ。
とりわけ、竜騎士とは操縦術の絶対の自信を持っている。
人馬一体ならぬ人竜一体の領域まで達している。竜をより巧みに操る者こそが、竜騎士として認められるからだ。
だから。
「しゃあああああああああああああ!」
気合の入った雄叫びをあげながらも、竜騎士は愚直な突進などはしなかった。
愛竜の翼を折りたたませ、飛翔態勢に移行させる。
滑空しながら宙返りしつつ、高速の飛翔で敵の翻弄しにかかる。
急回転しながら隙を見つけ、長槍で敵を突く戦法だ。
空にカーブの軌跡を描く竜騎士はクラーレJrの後ろから、竜炎を解き放たれた。
ごぉっと吹き荒れた炎弾は――意外にも、黒竜の尾ですぱんっと弾かれる。
顔つきからして、子供の竜だ。
それなのに味な真似をされて竜騎士は奮い立った。
しかし、今のは陽動であって、本命は飛び上がっての上空からの打ち下ろしの突きだ。それさえ当たれば勝利なのだ。
経験上、真上からの攻撃に生物は対応する術を持たない。
――はずだったが。
「なっ、にぃ」
「お前、ちょろちょろと無駄な動き多すぎ。竜にばっか乗って対人戦闘してから、動きを読まれるんだよ」
脳天を突き破るはずの槍をアクネロは左手で弾き、
乗っていた竜の悲痛な嘆きも足下から響いてきた。
くるりと翻った黒竜が赤竜の首筋に噛みついている。ゴリゴリと肉が噛みちぎられる絶望の咀嚼音が聞こえる。
赤竜の縦眼が濁り始め、ぐるりと回って息絶えた。
あっけなく地上へと墜落していく。
竜騎士だけはクラーレJrの竜背に突き落とされ、仰向けに倒される。
「こっ……殺せ」
「いや、自分で死んでしてくれよ。そういうこと言うならよ。人様に手間をかけようとしてんじゃねーぞ」
「お坊ちゃま。今のはあくまで侮辱を与える前に殺して欲しいとのおねだりなのです」
「そうか。おねだりか。まあ、カワイソーだから侮辱しないでやるよ。確かにお前は雑魚だったし、俺に一発でやられたが、親切で吹聴はしないでやる。レオーナちゃんのワンちゃんの一匹としてちゃんと扱うよ。嬉しい? 嬉しいか? 実際あいつどう? 遊んでる? 俺としては生娘じゃなくてもいいんだけど、あんまり股が緩いとちょっと嫌だなぁと思うんだよ」
「き、き、き、貴様ぁ……!」
唇から泡を噴いて憤怒を現した竜騎士はたっぷり侮辱を受けていたが、アクネロは頬をぽりぽり掻き、これ見よがしに呆れの吐息をついた。
「どうせお前らみたいな小国のアホどもは五千人とか、そんなんで責めてきてんだろ。俺たち一万だよ。なんで勝てると思ったの? 馬鹿なのか?」
「三万だ愚か者め! 軍港のあるフォルクスと皇太子さえ人質にしてしまえば、貴様の土地は我らの物よ! いや、元よりここらは我らの物だったのを三百年前に貴様ら帝国の者どもに奪われたのだ!」
「なるほど。今回の動員は三万か。確かに跡継ぎさえ握れば、皇帝なら辺境の一つくらいルーツバルトと取引するかもな。教えてくれてありがとう」
「なっ……むっ、ああ」
消え入るような声を漏らし、竜騎士の顔は憤怒から悲しげなものへ変わった。
その顔を舐めまわすようにじっくりと観察したあと、アクネロは耳もとで囁いた。
「褒美に金貨をやるよ? 喜んでいいんだぜ」
そうして。
輝かしい栄光と竜騎士の誇りは奈落へと沈み、二度と浮かび上がってこない場所に突き落とされた。
∞ ∞ ∞
西方黄金鳳凰軍の序列十位アルストンは、酒浸りの日々を送っていた。
以前は百人隊長ではあったが、ほんのひと月前にした喧嘩の相手がファンバード領主であり、治安維持のトップたる内衛指令官に激しい叱責を受け、休職の憂き目に遭っていたのだ。
「わかんないって……絶対わかんないじゃん。そりゃあ、恰好はそれらしかったよ。でも、いきなり人をぶん殴るってたら止めないとダメじゃん。それが治安を護ることじゃん」
「飲みねえ」
「マスター……」
ドンッとカウンターに置かれたエールをアルストンはあおった。
胸が熱くなり、とめどなく涙がこみ上げてくる。薄暗いバーでひたすら愚痴をつぶやいて潰れるのが最近の休日の過ごし方だった。
なぜか領主からのお咎めはなく、解雇はされていないものの、出世の道が断たれたのは誰の目に明白だった。
そして、婚約者から別れの手紙が来たが一層こたえた。
――将来のない方とお付き合いしたくはありません。
花のようなサラリリア。筆跡は彼女のものだった。十度も読み返した。
あの微笑みは嘘のように虚空へ消えてしまったのだ。
せめて、領主に謝罪に行くべきだとアルストンは考えていた。
そこでなんとか、なんとかうまいことやれば、失敗が成功に変わるかもしれない。そんな一縷の望みがある。
だが、手土産がいる。
貴族の関心を引くことしなければ。
あなたのために私はこれだけのことができますよ、と訴える必要がある。
それが軍人としての誠意の示し方だ。
「戦争……起きねえかな。そうすりゃあ、きったはったで俺も大活躍して悪評を無視できるほど出世しまくれるんだが……ははっ、不謹慎だよな俺って」
「戦争起きてるよ?」
「えっ、嘘。本当? どこで?」
「いや、ここだけど……一昨日、ルーツバルトの赤色竜騎士団が強襲してきたじゃん。今、占領軍がうろついてるし、戒厳令敷かれてるよ」
「何それ?」
アルストンはうわ言をつぶやきながら意識を半分手放し、酒瓶を片手にふらふらと千鳥足で街を移動していたので、占領軍もイカれた乞食と思って相手にしなかっただけだ。
「西方黄金鳳凰団は!?」
「郊外の駐屯基地に撤退したよ。さすがに竜騎士に手も足も出なかったみたいだしね。大勢の陸軍も迫ってるとなっちゃあ、そりゃ逃げるよ」
「なんと情けない! フォルクス騎士魂が泣いているぞ!」
あんたに言われちゃおしまいだよ、とマスターは表情に出していたが、客相手には言えない。黙ってグラスを拭く作業に没頭するのみだ。
「むぅううううううん! これぞ天の配剤! 絶好の好機よっ! 俺が占領軍の将軍を暗殺すれば大出世間違いなし!」
「騎士の癖に暗殺とか姑息なことするんだ」
「よぉぉぉおおしっ! マスター! 私が脚光を浴びるときが来たのだ! 幻討流剣術免許皆伝の腕前を見せてやる!」
「それって金で買ったって前に話してなかったけ」
「いくぞぉ!」
「あっ、飲み逃げ。ツケそろそろ払ってよぉー」
酒の勢いもあってかアルストンは両肩を振って扉を開き、しゅっしゅと仮想の敵を拳で仕留めるシャドーボクシングをしながら外界に躍り出た。
深酒で赤らんだ頬、腫れぼったい目、口端からよだれを垂らしながら獲物を探す。
「くっそぉ、俺に恐れをなして逃げやがったか」
石畳で舗装された細道を駆ける。
体中から暴力的な衝動が発散され、血眼で周囲を忙しくなく探り、完全に絡んだら危険な者になりつつあった。
道が駐屯兵で閉鎖された一角に辿り着くと、金髪の若い娘が二人の兵士と話しているのを見つける。
「すいませんねえ、お嬢さん。ここは通れないんですよ」
「家に戻ってください。略奪で熱くなった人も多いんで。あなたのような人が街を歩くのは危険ですよ」
「しかし、外に用があるのです」
許すまじ!
アルストンの目には、悪党である兵士が今にも若い娘に暴行を働くように見えていた。
実際は占領軍のなかでも良識ある心優しい兵士たちだったが、兵士たち持つ盾のエンブレムが彼に自制を忘れさせていた。
ルーツバルト公国の溶岩竜のエンブレムは憎むべき悪なのだ。
勢い込んだアルストンは憤怒を溜めこむと石畳を蹴った。
すかっと腰を空振りした手。今更ながら帯剣はしていないことに気付いたが、怯みはしなかった。
なんのこれしきのことである。
「ぬぉぉおおおおおおおおーーーーーーーーッ!」
「なっ、なんだ!?」
「お?」
いきなり襲ってきた狂人にびっくりした兵士たちは対応しようとしたが、二人とも目の前の婦人を脇に退けて護ろうとしてので、出遅れた。
アルストンの拳が兵士の顎を捉えた。
それなりに鍛え抜かれた拳である。ごきりと顎を砕き、意識を飛ばすには充分な威力を持っている。
続けてもう一人に中段蹴りを見舞い。壁に頭をぶつけさせて昏倒させる。
あっという間に二人を倒したアルストンは腰に両手を当てて、鼻高々だった。
「成敗! はっはっはっはっーーーーーッ! どうだ我が正義の鉄槌は!」
「あの……」
「失敬、お嬢さ……んっ!?」
アルストンは心臓が射抜かれるような錯覚を覚えた。
動悸が激しくなり、めまいすら覚える。
相手は十八かそこらの若い娘であったが、とんでもなく美しかったからだ。
睫毛は艶やかに長く、瞳は水晶のように輝いている。
優しげな表情は儚くも慈母のような雰囲気をたたえている。
そのくせ、胸襟が開いたドレスは情欲をかきたてる。
背中もまた白むく肌を露出させ、どこも布地が身体にフィットしている分、丸みのある肉感的な尻の形が鮮明となり、全身の肢体があますことなく浮き彫りになって、やたらと女の色気を放っている。
姿かたちこそ、高級娼婦であったが表情は清純無垢で世への疲れがない。
歳若いことから良家の令嬢が一念発起して大胆な艶姿に変身したが、世間を知らずで街に出てきてしまったと考えた方が自然だった。
アルストンが生唾を飲み込んで黙っていると、困り顔で首を傾げられている。
「どうかなさいましたか?」
「いっ、いえっ、俺はアルストンです」
「まあ、ご丁寧に。わたくしはサウードスタッドと申します」
「ほう、皇帝陛下と同じ家名ですな」
「はい、よく言われます」
それは果たしてよいものか、とアルストンは悩んだが考えないことにした。
両手を合わせ、朗らかに笑う美しい娘の不興を買いたくはない。。
「よろしければ家まで付き添いましょう。何を隠そう、俺は治安を護る騎士です」
「そうなのですか。なんと、心強いです。でも、わたくしはお友達の家まで行く途中でして……」
「こんな事態なのに会わねばならぬほど、大事なお友達なのですか?」
「はい。会わねばなりません。あの人はとっても困っているでしょうから……わたくしがお助けしないといけないのです」
あの人、とは恐らく男だとアルストンは理解して軽く妬心を抱いたが、深く沈思した。
婚約者を取り戻すため、名誉を求めて将軍を倒しに行くつもりだったが、そうした我欲に満ちた浅ましさのために行動していいのかどうか。
――そうとも。
自分のための利のために動くだけでは騎士ではない。
「ならば、そこまで俺がお送りしましょう」
歩兵から剣を奪い、鎧を剥がし、身に着ける。
超えるべき関門は幾つかあるだろう。
この偽装がバレてしまうかもしれない。
大勢に切り刻まれるかもしれない。
恐れてはならない。
困っている市民を助けるのも立派な騎士の勤めだ。
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