第160話 邪神の本気

 激しくぶつかりあうピンクと黒。

 俺は自分の気をランラン丸にまとわせて邪神を攻撃し、邪神は黒い波動でそれを防ぐ。


 俺の方が攻めていた。

 だが俺は、邪神に攻撃を当てる事ができないでいた。


「このっ!」

「クカカカ! 無駄無駄、いくら貴様が強くなったとは言ってもしょせんはただ尻が光るだけの男よ。貴様は勇者でもなければ英雄でもないのだ」


 邪神が俺をあざ笑う。


「神の力を得て、この世界で神様ごっこをしていた様だが、しょせんは借り物の力。本物の神である、邪神である我には敵わぬが道理。我と一対一となるこの空間に引きずりこまれた時点で、貴様の負けは決まっていたのだ」


 邪神の6本の腕からそれぞれ黒い波動が放たれる。


「ぐっ! 爛々百烈斬(らんらんひゃくれつざん)!」


 俺はランラン丸を振り回す。


 だが、6つの波動を消しきれず、後方へと吹き飛ばされてしまう。


「ぐあああ!」

「どの様にして我の呪縛から逃れたのかは知らんが、全ては無駄な抵抗だ。大人しく我のものとなれ。そうすればあの勇者どもを倒す事も、不可能ではない」


 俺は地面を転がった。


「ぐおおお、い、痛……くない?」


 絶壁のコートがピンク色に光っていた。

 そうか、こいつが邪神の攻撃や吹き飛ばされて転がった時の衝撃を防いでくれたのか。


 デッドポイントでさえなければ、このコートはとても優秀なのだ。


「ほう? なかなかやっかいなモノを身につけているようだな」

「ああ、どうやらお前の攻撃は効かないみたいだぜ?」


「だが、貴様の攻撃も我には通用しない……それに我はまだ、ほれ」


 邪神の全身から、黒い波動が放たれる。


「まだ、本当の力の20パーセントほどしか出しておらぬぞ? ここからはそうだな、50パーセントの力で相手をしてやろう」


 え? マジか?

 20パーセントくらいで俺吹き飛ばされてたの?


「ダークネススパーク」


 邪神がそうつぶやくと、俺の真上から黒い雷が降ってきた。


「ぐああああ!」


 身体中がしびれて、ケムリがあがる。


「ぐっ! く、クソ!」


 絶壁のコートが防いでくれてこのダメージとか、シャレにならん。

 何発も食らったら動けなくなりそうだ。


「クカカカ、そうだ、絶望しろ。絶望して我のモノとなれ!」

「それで……勇者達を倒すってか?」


 俺は呼吸を整えて、ランラン丸を再び構える。


「そうだ、いくらヤツの力が強大だとしても、我がヤツに敗れる事が運命だとしても、貴様という異分子を取り込めば、勝てるはずだ」


 なるほど、俺にこだわるのはそういう理由か。


「残念だったな」

「なに?」


 俺を取り込んだ場合、それはつまり、俺が経験したあの……バッドエンドの事だろう。


「俺を取り込んだお前は、ユミーリアにアッサリと倒されたぞ?」

「……なんだと?」


 邪神のニヤついた笑い顔がなくなる。大きく裂けていた口を閉じて、こちらをにらんでくる。


「まさか、貴様すでに我に取り込まれた未来を見たのか、我の知らぬ所で死に戻りをしていたというのか?」


 そうか、残り5回しか死に戻りできなくなった時点で神様からの供給はなくなっていたから、邪神も気付かなかったのか。


「そうさ、お前は俺を取り込んでも、勇者には勝てないんだ。残念だったな!」

「……どうやら、嘘ではないようだ」


 邪神は一瞬、あきらめたかに見えた。


 だが、次の瞬間、今まで見た事もないほどの邪悪なオーラが、邪神の身体から放たれた。


「それでは仕方ない。方針を変えよう。にっくき勇者を殺すつもりだったが、それはやめだ。貴様を取り込んで力を得た後、すぐに世界を滅ぼしてやろう。勇者と戦わなければ、我が滅ぶ事もない」


「なん……だと?」


 こいつ、まさか逃げる気か?


「ら、ラスボスのくせに勝負から逃げるのかよ!」

「ラスボスが勇者と戦わなければならぬとは決まってはいまい? もし決まっているとしても、貴様という異物を取り込めば、そのしばりからも解放されるはずだ」


 邪神が再び大きく口をあけて、翼を広げた。


「決めたぞ! 我は勇者とは戦わん! 逃げ続けて先に世界を滅ぼしてくれるわ!」


 とんでもない事を言い出しやがった。

 逃げ回るラスボスとか最悪だ。


「だが、その為にはやはり貴様は取り込まなければなるまい。しかし不思議だ。貴様、我の呪縛をどうやって断ち切ったというのだ?」


 邪神の呪縛。

 それは俺の身体が邪神のかけらから作られている事と、俺の魔力に対して邪神が干渉してきていた事だろう。


 俺はそれに対して、自身の大元の魔力を消し去り、変える事にしたのだ。


「我が侵食していた貴様の魔力が感じられん。なのに貴様はいまだに魔法を使用している。我のミスかとも思ったが貴様は一度我に取り込まれた未来を歩んでいる。であれば我のミスではあるまい? 貴様、何をした?」


「……捨てたのさ」

「なに?」


 そう、俺は捨てたんだ。

 俺の大元の魔力を、そしてその魔力を持つ事になった理由を。


「俺は童貞を捨てたのさ。そして生まれ変わったんだ」


「……なるほど、そういう事か」


 邪神が俺の答えを聞いて、ニヤリと笑う。


「愚か者め、我が呪縛を振り払う為とはいえ、自ら童貞性を捨てるとはな、それでは貴様は今後、神の力を得る事も神と会う事もできまい。貴様は我との繋がりを絶つと共に、神との繋がりをも絶ったのだ」


「神様とも?」


 そうか、そういえば聖女とか巫女さんなんかは処女じゃないと駄目とかいう話があるもんな。男も同じ様に、童貞じゃないと駄目なのか。


「もはや神の助けはないぞ? 貴様は今ある力で我を倒さなければならないのだ。だが、今の貴様の力では、我には勝てまい」


 邪神の手のひらに、黒いオーラが集まっていく。


「そうとわかれば貴様を警戒する理由はひとつも無い。我が力を隠す必要もないだろう。一気に100パーセントの力で殺してやろう」


 邪神から放たれるオーラが、先ほどまでの比じゃないくらい、強大なものになっていた。

 邪神を中心に、強風が放たれ荒れ狂う。


「り、リクト殿! いくらなんでもこれはマズイでござるよ!」

「ああ、さすがは勝手に神様の力をかすめとっていただけの事はある、ちょっと強化されすぎだろう!」


 俺は邪神から吹き荒れる強風に吹き飛ばされそうになっていた。


 これはマズイ。あんなの食らったらいくら絶壁のコートがあっても死ぬ気がする。


「死ね。死んで我のモノとなれ! ダークメガボール!」


 邪神が俺に向かってオーラを放つ。


「て、天使のケツ!」


 俺の尻が光り、尻から光の翼が生える。


 俺は空を飛んで、なんとか敵の攻撃を回避した。


「ハエの様に飛び回るか? だが、時間の問題だ」


 邪神は6本の腕から、6つのオーラを放ってくる。


 オーラはそれぞれ壁にあたると、大爆発を起こし爆風を生む。


「うおおお!」


 俺はそれを飛んでなんとか回避するが、爆風にあおられてうまく飛べない。


 そうこうしている間にも、邪神はまた6つのオーラを放ってくる。


「だ、駄目だ! 避けきれない!」

「リクト殿! アレでござる! 前に使ったでっかい気のヤツ! アレを使うでござるよ!」


 で、でっかい気のヤツ?


「ああアレか! くっそもうどうにでもなれ! 桃尻メテオ!」


 俺は手を上にあげて、上空に現れた巨大なピンク色の尻……桃尻メテオを邪神に向かってぶん投げる。


「なに?」


 これは俺が1回死ぬ度に1度使えるという最終奥義だ。

 東京ドーム1個分の巨大な気が、黒いオーラごと邪神を飲み込んでいく。


「ぐっ! まだこんな力を隠し持っていたか!」


 邪神が俺の桃尻メテオを受け止める。


「ガアアア! こ、こんな、こんなもの!」


「リクト殿! 押し切るでござるよ!」

「おおおお!」


 俺は叫んで、必死に手を前に出す。


「ガアアアア!」


 邪神が大きく叫ぶと、桃尻メテオが大爆発を起こした。


「うわあああ!」

「り、リクト殿おおお!」


 俺は爆風に吹き飛ばされる。


 その時、パリンと周囲にあった結界が消える音がした。


 真っ暗だった周囲が光を取り戻し、薄暗い空洞に戻る。



「リクト!」


 吹き飛ばされる俺に向けた声が聞こえた。


 このエンジェルボイスは、ユミーリアか?


 チラッと下を見ると、そこにはユミーリア達が居た。


 だが、ただそこに立っていただけではない。

 ユミーリア達も戦っていた。


「アレは、なんだ?」


 ユミーリア達が戦っていたのは、得体の知れない黒い影だ。

 よく見ると、邪神の形をしている。


 どうやら結構苦戦している様で、ユミーリア達はともかくユウ達はボロボロになっていた。


「くそ! 加勢するぞ、ランラン丸!」

「わかったでござる!」


 俺は尻の翼を動かそうとするが、そこで尻から出ていた翼が消えてしまった。


「アレ?」

「ちょ! なんでハネを消すのでござるかリクト殿!」


 いや、俺は消したつもりは無い。

 もしかしてアレか? 神様の力が無いから、時間制限があるのか?


「も、もう1回! 天使のケツ!」


 俺はそう叫ぶが、そんな俺の前に無慈悲なメッセージが現れる。


《天使のケツ:尻から翼が生えて飛ぶ事ができる。効果時間は5分。連続使用不可、10分間のインターバルが必要》


「駄目だランラン丸、天使のケツさん、弱体化してて連続使用はできないみたいだ、落ちる」

「そういう事はもっと事前に確認しておくでござるよおおお!」


 俺達は落ちていく。

 しかも、最悪なコースで。


「り、リクト?」

「お前! 何をしている! そのままでは!」


 ユミーリアとエリシリアの悲鳴が聞こえる。


 マキやコルット辺りが受け止めてくれないかなーなんて思うが、みんな黒い影に苦戦してそれどころではないみたいだ。


 むしろ俺に注意がいかない様に必死に黒い影をひきつけている様にも見える。


 つまりだ、俺は自分で何とかするしかない、と。


 ええい! こ、こうなったら、奇跡を信じるしかない。


「うおおお!」


 俺はなんとなく、尻に力を込める。


 俺の尻が、ピンク色の輝きを放つ。

 だが、何も起こらない。


「し、信じるんだ、きっと、なんとかなるはずだ!」


 この尻は、今まで何度も俺を救ってきてくれた。

 きっと今回も、この尻が救ってくれるはずだ。


 なにせ俺は、素晴らしき尻魔道士なんだから。


 尻魔道士が自分の尻を信じなくてどうする!


「リクト殿おおお! 早くなんとかするでござるううう!」

「やってるよ! クソ! 奇跡よ! 起きてくれ!」


 だがその時不意に、邪神の言葉を思い出す。


 --自ら童貞性を捨てるとはな、それでは貴様は今後、神の力を得る事も神と会う事もできまい。貴様は我との繋がりを絶つと共に、神との繋がりをも絶ったのだ--


 うん、駄目かもしれない。


 神様との繋がりが絶たれていると思われる今、新しい力は期待出来ない。

 かと言って、この状況でなんとか出来る力は俺には……無い。


 桃尻波を下に撃っても、少し浮くだけで意味は無いだろう。


 むしろあの強そうな影の注意をこちらに向けてしまい、さらにピンチになるだけだ。


 うん、駄目だこりゃ。


「や、やっぱり駄目かもおおお!」

「うそおおお! こ、このタイミングであきらめるのでござるかあああ!」


 俺とランラン丸は叫びながら、黒い影に向かって落ちていく。


「リクト!」


 ユミーリアの叫び声が聞こえた。


「あああああ!」


 俺は黒い影に向かって、落ちていった。


 そして、俺の光る尻と黒い影が、接触した。



 その瞬間……黒い影が消し飛んだ。



「へ?」


 俺はそのまま、シリモチをつく。


「ぐへっ!」


 俺は尻で着地した。さすがにちょっと尻が痛かった。


「り、リクト?」

「だ、大丈夫なのか?」


 急に現れた俺と、消滅した黒い影を見て、みんなが呆然としていた。


 しかし、すぐにハッと僧侶が意識を取り戻す。


「リクトさん! ユウさんとセンが! 私の魔力はもう尽きていて回復できないの! お願い助けて!」


 俺はそれを聞いてすぐさま起き上がる。


「ゴッドヒール!」


 そして、尻から出るピンク色の光でユウ達を回復させていく。


「た、助かったよリクト」

「すまん、あの影……ものすごい強さだった。それを一撃で倒すとは、さすがだな」


 ユウと戦士が起き上がり、こちらを見て親指を立てる。


「いったい、あの影はなんだったんだ?」

「……わからん、お前と邪神が消えた後、急に現れて襲い掛かってきたのだ」


 エリシリアがそう説明してくれる。



「アレは我が影だ。やってくれたな、いまいましき神の使徒、リクトよ」



 空中に真っ黒な塊が現れる。その周囲では、バチバチといかづちがほとばしっている。


 その黒い塊から6本の腕が現れ、中から邪神が出てきた。


「邪神!」

「ちっ、無事だったのか」


 俺は思わず舌打ちする。

 アレで倒せるとは思ってなかったがそれでも、もしかしたらと期待していたのだ。


 だが、邪神は無事だった。


「さすがの我もおどろいたぞ? 我の結界を破り、我が死なぬ限り消える事のない我が影を倒すとはな。やはり貴様らは危険だ」


 邪神が6枚の羽を広げて、空にあがっていく。


「悪いが我は逃げさせてもらうぞ、貴様らの相手はせず、先に世界を滅ぼそう」

「なっ! 逃げるだと?」


 エリシリアが驚愕する。

 そうだよな、普通まさかラスボスが逃げの一手をうつとは思わないよな。


「さらばだ、勇者どもよ。我が破壊した世界でせいぜい苦しみ生きるが良い」


 邪神は空へとあがっていく。


 だが、なぜか天井の岩に頭をぶつけた。


「……? な、なんだ?」


 邪神が、自分が天井に頭をぶつけた事におどろいていた。


「なぜだ? なぜ空間が開かん? ええいなぜだ!」


 邪神が天井をさわるが、なんの変化も無い。


「まさか! 結界か?」



「その通りじゃよ」



 俺達は声がした方を見る。


「リクトから聞いた話じゃと、邪神になったリクトはユミーリアによって倒されたそうじゃな。それをお主が知れば、勇者には勝てぬと悟り、逃げ出すのではないかと考えたのじゃ」


 その人物は、まさかの人物だった。

 俺達は全員……いや、コルットとプリムをのぞいたみんなが驚いていた。


「時間が無いので少々骨が折れたが、その結界は勇者の血を使って作ったモノじゃ。そう簡単には壊せぬぞ? 邪神よ」

「き、貴様……なんだ、貴様は何者だ!」


 邪神が叫ぶ。


「フッフッフ、未来を予見し、みなが戦っている間に準備を済ませ、最高のタイミングで結界を発動できる者……そう、それこそが!」


 その人物は、その場でクルクルと回転を始めた。

 その間に、コルットとプリムがお互いを見てうなずいて、走り出す。


 コルットとプリムが両脇に立ったのを確認して、その人物は回転を止める。

 そして自らをビシッと指差し、小さく、せーのと呟いた。



「わしじゃよ!」



 アーナだった。


 なんとアーナは邪神が逃げる事を予見して、あらかじめ結界を張っておいたらしい。


「この世界の人間……いや、エルフ? ドワーフか?」

「わしはエルフとドワーフの混血、エルドワーフじゃよ。勇者やリクト、そして姫様達にばかり気を取られて、わしを忘れておったようじゃな?」


 そうだ、ここに居るメンツはみんな、邪神にかかわる者ばかりだ。


 だが、アーナだけは違った。アーナだけは邪神とかかわりが無い、邪神が知らない、知る必要の無い存在だったのだ。


 そんなノーマークなアーナだったからこそ、こっそり結界を張る事ができたのだろう。


「さあ皆の者! 今こそ邪神を倒すのじゃ! ぶっちゃけ結界は長く持たんぞ! はようやれい!」


 俺達はそれぞれうなずきあって、武器を構える。


「おのれ! ならば奥の手を使うまで! ズアアアアア!」


 邪神が大きく咆哮し、周囲に黒い結界を生み出した。


「ハァ! ハァ! これぞ我が最後の手、我が力の半分を使って生み出す結界だ。貴様らの攻撃は通さん。貴様の結界が消えるまで耐え切って、逃げ出してくれるわ!」


 邪神が再びニタリと笑う。


 クソ、逃げ腰の次は引きこもりかよ!


「いくぞ、ユミーリア!」

「うん!」


 ユミーリアとエリシリアが駆け出して、邪神に攻撃する。


 だが、邪神の周囲に現れた黒い結界は、ユミーリアの剣とエリシリアのムチを弾いた。


「なに?」

「うそ? 全然きいてない?」


 ユミーリアとエリシリアは何度も攻撃を加えるが、邪神の結界を破れない。


「コルット、プリム! 二人の最大の技をぶつけるのじゃ!」


 アーナの指示で、コルットとプリムが奥義を放つ。


「超級! 撃動波(げきどうは)!!」

「アルティメットレーザー!」


 二人の奥義が邪神に向かう。


 だが、その奥義も邪神の結界によって弾かれてしまった。


「わ!」

「う、うそ、私達の奥義が!」


 コルットとプリムが驚愕する。


「クカカカカ! 無駄無駄! 貴様らの攻撃など、我が最大の結界に通用するものか!」


 邪神の笑いがこだまする。


 邪神の結界を壊すのが先か、アーナの結界が消えるのが先か。



 俺は必死に、邪神の結界を壊す方法を考えていた。


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