風のエルフ

第4話 儀式

「本当のこと言うとしようか。こんな長い時間司会を担当させていただいて、十連勝を勝ち抜いた剣闘士、今日はつい…つい…」司会は感動すぎて涙まで落とした。

「では、ハルズ選手、どうぞ、祭壇へ」

ハルズは一刻も待たない、祭壇に飛び込み、右手は剣の柄を握って、引き出そうとしていた。

ここにいる全員は、息を閉めて、この儀式を静かにを見届けるつもりだった。最後まで、ハルズは剣を抜けるかどうか。

10秒後…

剣が抜かれたように見えなかったが。

ハルズは次の手段を取った。剣の鍔を掴んで、思いっきり引き上げようとしていた。

さらに10秒後…

バーと、ハルズの足もとの岩も砕かれたが、剣の方がまだ動かれなかった。

祭壇の下にいるエルフたちは囁き始めた。「どうやらだめみたいね。ハリの息子もできないのなら、世の中のエルフはそれを抜けるやつはもういないだろう。」

「彼も抜けないなら、おれたち日々の鍛錬、誇りをかけた戦いは一体何のために？」同時に、以前の戦敗者たちの声も届いてきた。

「観客の皆さん、お静かに。」司会は頑張って、秩序を維持しようとしていた。

「くそ、くそ、くそううう。」言葉の刺激を受け、ハルズは狂犬のように大声で、吠えた。もともと十連勝を獲った彼は、剣を抜けないのせいで、心が困惑、悔しさなど負の感情に閉ざされていた。普段、穏やかな彼は、多分プレシャー相当高いな生活をおくていただろう。

こんな時点で、剣の中身が彼の足についた鎖と、共振していた。黒の気は剣に纏い、ハルズを食い込みんだ。

「うおおおおお。」その後、ハルズの咆哮とともに、剣が抜かれた。

「抜きだした！！！」

このフィールドにいる全員は、驚きをし、一瞬静寂に戻った。

次の瞬間、闘技場は、喝采が満ちていた。

でも、ハルズの様子がおかしくなって、狂気をみなぎる笑い声が発した。

矢鱈に剣を振る舞い、普通なら、大したことが起こせないはずだが、その剣はもともと巨大なエネルギーが納めたもの、振る舞いたびに、剣気波動が生じる。しかも、剣圧が極めて強くて、元煌びやかな壁にでも割れ目を与えた。

「お…落ち着いて、ハルズ選手！」司会はハルズに呼んだ。でも、今のハルズはまるで別人のようだ。外の声は全く聞こえないようだった。

競技場内の雰囲気が恐怖を満ちた叫びに一変した羽目になった。

この時、ここにいる全員は狂ったハルズの動きを止めることはできなかった。例え三十分前、彼と一騎打ちできるゲールでも、今も手も足も出なかった。ゲールはブリーズの腕を掴んで、逃げたそうとしている。

「危ない！」

急に、一本の剣圧を司会を襲いかかった。ブリーズは司会を押し庇って、「きゃあああ！」攻撃をまること受けてしまって、全身痺れて、重傷の倒れた。

「ハルズ、お前、」大ダメージを受けたブリーズを見たゲールは、冷静を失い、ハルズへ走って、「この、肉ダルマ」ハルズの顔にバンと拳を一発打った。少しの間、ハルズの理性を取り戻した。

「おれは…一体、何か」

「あ…」

「これは…おれがやった…」震えた声とともに、ハルズは涙が出た。

「肉ダルマ、やっと正気に戻ったか。」ゲールはため息をついて、ハルズに言った。

「この剣には…何かがるに違いない、本物の聖剣キャリバーではないのかもしれない、おれはコントロールされないうちに、早く…みんなを連れて逃げろう。」

そう言っても、現場では、数多くのエルフが傷を受けている、全員脱出どころか、今の混乱な局面を抑えるすらもできないのかもしれない、しかもハルズの意識も少しずつ奪われていた。

こんな大ピンチ、遠くの場所で、一本の光柱が現した。それは、黒化のハルズの注意を引き寄せた。ハルズが黒い旋風と化して、みんなの視界から消え去った。