第3話 狂風の闘技場
「バトルはいよいよ始まるぞう。選手、用意〜」司会は話したあと、二人はすぐに、臨戦態勢を構えた。
ハルズは後輩を心配するような口調で、こう言った。「小僧、おれ、手加減はしないさ。早く諦めた方が身のためだぜ。」
「負けたら、泣いても知らないよ。肉ダルマ。」ゲールは笑って、ハルズに挑発した。
「それは俺のセリフだぜ。小僧。」
「三、二、一、はじめ!」司会は発令した。
がつんーーと、いきなり凄まじいやりとりだった。
優位にいるのは、歴然ハルズの方だ。彼のかっとビングの一撃に対して、ゲールはもし両手で剣を構えていないなら、飛ばされるはずよ。
「何どいうパワー、さずが軍神の息子、後生恐るべし。」司会はテンション高くて解説した。「今日の戦いをきっかけとして、果てして彼は軍神の名を受け継ぐのか。」
一方、ゲールは楽勝にさせるつもりはなかった。正面に剣戟を交わるのは劣勢にいるに違いない。ハルズからの斬撃は全て柔力でかわした。
「見た目よりやるじゃないか。小僧。」ハルズは感心して褒めた。
「それはお互い様だろう。それにしても、お前の怪力は本物だ。正面から挑むのは多分俺は負ける。でも、お前の巨大な胴体は、俺のスピードについて来られるのか。」
今回の戦いは、一方倒れるあるいは武器が折れた方は敗北と認識されていた。対戦の剣は木製なので、単なる力と耐久力比べなら、ゲールは負けるに違いない。彼は自分の秘策があるのか。
風のエルフの中で、速度に誇られるゲール、突然、とんでもない勢いで、ハルズに仕掛けた。
ーー『疾風 連打』
「高速の連撃がハルズ選手にぶちきった。ハルズ選手は一体どう対処するか。」興奮になった司会は情熱を込めて解説した。
さすが九連勝を獲った男。ゲール選手の連撃は全て受け止めた。ハルズの剣にだんだん傷がつけられた。そう、この試合に勝つチャンスは「武器破壊」だ。ゲールはこう思った。
ゲールは自分の連撃スピードをさらに上げた。これについて、ハルズにびっくりした。防衛戦に取り込んだハルズは、自分の剣がすでに数分も持たないことを気付いていなかった。
「まさか、ゲール選手の連打速度はさらに加速できるとは。果たして彼はハルズ選手の連勝記録に終止符を打てるか。」司会は目を張ってこの戦いの行方を見つめた。
すべでの観客も、静かに、この戦いの最後を見つめるつもりだった。
でも、突然、ゲールの連突頻度が遅くなって、おそらく、剣戟の先を、一つの範囲に連続撃ち、さらに武器破壊を引きとこすには、極大の集中力と膨大な耐久力が必要とされていた。
この時、ゲールに重撃を一発打った。ゲールは三メートル外へぶっ飛ばされた。手の中の剣も遠く弾き飛ばされてしまった。
ハルズはまだ相当の体力を残ったが、さっきゲールへの攻撃対処で、汗をかいた。ゲールの方も言うまでもない、大変疲れてた。試合始まったばかりの笑顔すでになくなり、乱れた呼吸声も聞こえた。
「とりあえず、戦況はゲール選手に対して圧倒的に不利だ。彼はもう一度くつかえすのか。」心配しそうな顔をして、言った。
「今回は、ハルズ選手の番だ。巨大なる胴体に振る舞った剣戟、受けるのも大変ぞうだ。」
ゲールの体力の残りがわずかだった。もちろん、強引に引き受けることを選びなかった。逆に、軽い動きで、巧みにハルズの重撃を避けた。数十回の攻撃は無にされたハルズも息が乱れ始めた。
こんな短時間で、少しの体力を回復したゲールは、さっき弾き飛ばされた剣を拾っ的て、ハルズにもう一度の速攻を仕掛けるつもりだった。これは、最後の速攻でもあった。
ゲールは一気に決着をつけると決めて、ハルズの方へ疾走しようとしていた。
しかし、スピートは早くて早くほど、影響されやすい。
ハルズの前に着く寸前で、ちょうどなんのとりでんもない石屑を踏んでしまった。その一瞬、バランスを失い、バッと倒れた。
「勝負あった!!!勝者はーーハルズ選手。10連勝おめでとう。」司会は大声で宣言した。
「みんなさん、二人の剣闘士に多くの拍手を」
多きな拍手声が、闘技場で響いた。
「残念だったなあ。小僧。」ハルズは倒れたゲールに手をさした。
「ああ、運が悪かったなあ。」ゲールはハルズの手を掴んで、急に引っ張られ、悔しそうに言った。
「ナイス デュール!ゲール。」ブリーズは観客席から飛び込み、ゲールのそばにたどり着いた。
「ありがとう。ただし、決戦にふさわしくない最後だな。」ゲールは苦笑した。
「みなさん、三十分後、最終のコーナー 『聖剣祭』 に入ります。」
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