第10話ケルビム隊に特殊任務が与えられる
1944年5月 ロンドン近郊の飛行場
5月30日この日の夕刻我々ケルビム隊第一小隊は機材損傷で飛べない状況となっていたが夕刻に司令部より私と小隊長のふたりが呼び出された。
「瑞雲ユキ少尉入ります」
「神谷晴子大尉入るで。ところで司令ウチラふたりを呼んだ理由というのを聞かせてもらおうかね」
「うむ。君たちは夜間飛行はお手の物だったな」
「一応、迎撃もしたことはあるけれどでも、単発機の川崎 三式戦闘機「飛燕」で夜間迎撃はちと困難だけどなぁ」
「それはいいが。実はな。今夜フランスからドイツ空軍の技術将校が亡命を希望しているのだ。で、その手土産として新型ジェット機の設計図1式とジェットエンジンの設計図や新型翼の実験データを持ってフランスから我が軍のモスキートが飛び立つよていだ。で、諸君たちにその護衛任務をしてもらいたい。何か質問は」
司令の問いに小隊長の大尉が尋ねる。
「うちらの機材は今、エンジンをやられて飛べない状況やけど機材は何を使うん」
「機材の方は大丈夫だ。今整備の連中がエンジン換装作業をしてる。出撃までには間に合う」
「そうですか。もう一つ質問やけど敵さんも当然追撃するだろうからそれを容赦なく打ち落とせばいいんやな」
「そうだ。君たちの川崎 三式戦闘機「飛燕」にグリフォンエンジンを搭載させた。カスタム機を用意させる。機はハンガーにある。他に必要なものがあれば整備に言いたまえ」
「わかりました。それでは」
そんな感じで私たちは整備ハンガーに行くとそこでは整備班長の真田さんが作業していた。
「あ。神谷に瑞雲か。君たちの機体は私たちがきっちりと改造したぞ。エンジンはスピットファイア15型から移植したグリフォンエンジン2300馬力に上げおまけに排気過給タービンに亜酸化窒素注入で高度13000で速度760は行けるぞ。まあ、テストはまだだがいけるはずだ。武装は20ミリ機関砲4門1200発と12,7ミリ機銃2丁800発装備している。あと翼下にレーダーポッドを装備しているから夜間戦闘機としてもつかえるがな。で、ほかに何かいるものはあるか」
で、隊長がいう。
「そうやな。アルミ箔か錫箔あるかい。できればそれにマグネシュウムをまぶしたものをポッドにして投下できるようにしたいんやけど出来るか」
「もちろんだ。そんなこともあろうかと思ってな。君はどうやら敵夜間戦闘機のレーダーを攪乱させるはらだな。だがそれをすれば君もそうなるが」
「だからマグネシュウムを使うのさ。空気中で触れればどうなるかあんたならわかるやろ」
「なるほどそういうことか気に入った」
そんなこんなで私たちは真夜中に出撃とあいなった
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