第8話 部隊が壊滅的状況となりRAFに編入される

グラスゴーにある天使隊指揮所に戻ってきた私はそこで部隊が全滅状況になったという知らせを部隊長から聞くことになった。


「瑞雲。君は生き延びたのだな。ほかに生存者はいるかね」

「はい。坂上曹長は無事脱出しましたが着地の際に大怪我をして今はリーズの病院に担ぎ込まれました。命には別条はありませんが再飛行可能かどうかは不明です。藤井准尉は残念ながら風防が開かず墜落し焼死体となっていました。私は無事だったので資材輸送のトラックに便乗してもどってきましたが・・・」


「そうか。ご苦労。被害のほうだが第一小隊が1名 第二は殲滅、第三は3名戦死 第四小隊は1名戦死。生き延びたやつも重傷者だ。事実上わが隊は壊滅したといっていい。

補充要員は見込めない状況だ。今陸軍航空軍司令部と連絡を取っているが我々は航空機空輸部隊だあまり補給はのぞめそうもないねぇ」

「そうですか。司令自分はこれで」

「ああ。ご苦労であった。とりあえず君が生き延びてよかったよ」


そして私はピストをはなれてあてがわれた宿舎に戻るとそこには戦死した連中の寝台に線香と花が添えられていた。

「みんな死んじまったんだな。補充が来るのかどうなのかわからんけれどこの先どうなるやら」

と私がつぶやくと小隊長がやってきた。

「あ。あんたも無事に生き延びたようやな」

「ええ。ですが小隊はほぼ壊滅ですね。無事なのは私と小隊長。それに3名ちょっとですが即時飛行可能なのは私と小隊長だけだそうです。坂上たちは皆重傷で再飛行できるのか否かわからない状況ですし」

「そうやな。しかし、敵機もすごいものを出してきたなぁ。なんでもドイツのフォッケウルフってしっているやろあれの新型とドイツに供与されたP51D型がうちらの編隊を襲ってきた連中みたいやで。情報によるとTa152H型というのが新型フォッケの名称みたいや。イギリスのランカスター部隊がドイツの工場地帯を爆撃しているがあまりいい状況やない。で、敵さんはイギリスの防空網を破る高性能機を次々と投入してきているからこれは苦戦するやろうなぁ」

「ですね。とりあえず生き延びることを最優先としましょう私達はね」

「そうやな」


そして数日後・・・

日本本国から指令電文が到着し。天使隊は現地イギリス空軍に合流しRAFの指揮下に入れという内容であった。そして私たちはイギリス空軍第101空軍大隊に配属され

チーム名もケルビム隊と改名することになった。


そしてイギリスから補充パイロットがやってきた。

メアリーマックイーン空軍少尉

ナンシーボイド 空軍少尉

ルースカルホーン 空軍少尉

キャサリンマクフライ 空軍少尉

ミリィキャンベル 空軍少尉

マリアボイド 空軍少尉

ジェニファーサリバン空軍少尉

ジェーンオークリー空軍少尉

ドミニクマクリーン空軍少尉

ジャックリッパー空軍大尉

カーライルベンディッツ空軍中尉

ルーミアキング 空軍少尉

の12名が補充要員として配属されそれぞれ紅茶やらスコッチのコールサインを与えられ第二小隊以下に配属されることになった。

で、私たちは生き残りの天使隊のメンバーにより再編され

小隊長 神谷 晴子 中尉 二番機 瑞雲 ユキ曹長 三番機 向井 拓海准尉 4番機 菊地 眞子准尉

という編成になりコールサインは我々第一小隊はケルビムを与えられ小隊長がケルビム1から以後第一小隊は番数で呼び出されることになった。

そして参考までに彼彼女たちのコールサインであるがメアリーがダージリン、ナンシーがアールグレイ、ルースがオレンジペコ、キャサリンがニルギリ、ミリィがルクルリ、マリアがローズヒップ、ジェニファーがアッサム、ジェーンがセイロン、ドミニクがベニフーキ、ジャックがモルト、カーライルがエール、ルーミアがスコーンと言うコールサインになったそうだ。

まあ、我々は客将ゆえにだろうけどね。そして新たに編入された天使隊改めケルビム隊の第一小隊はいろいろな任務に就くことになるけれどそれは後の話になるね。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る