第5話 天使隊イギリスに行く 後編
6月1日 アレクサンドリア
本日をもって私は伍長から軍曹へと昇進した。どうやら年季というか戦時措置ということで昇格することになった。まあ、飛行兵というのも加味しているそうだ。
中隊長は昇格はせず。飛行隊の皆が昇格ということになったそうだ。
「小隊長。少尉昇進おめでとうございます」と私。
「ユキありがとな。なんというかウチも開戦前から飛んでいて入った時は伍長で飛んでいたけど今じゃあ士官になったちゅうわけか。ながいね。それはそうとユキあんたも軍曹になったんかいな」
「はい。そうであります」
「ああ。さよか。そういえば坂上も藤井もそれぞれ昇格したんやったな。明日にはイギリスに向けて出港や。中隊長たちは乗船するけれどウチラはアレクサンドリア沖で空母に着艦するで。早く休んでおけよ」
「はい」
そんな感じで兵員室に入ってそのまま
6月2日 アレクサンドリア上空1000m
翌日私たち16機は空母ビクトリアスに着艦しロイヤルネイビーに居候という形で厄介になることになった。まあ、下士官であったがジャパンアーミーエアスコードロンという形であったので予備の兵員室を充てがわれそこで寝起きすることになった。
まあ、日々の勤務はほとんど変わらず小隊単位で哨戒飛行と上空援護や舟艇攻撃任務も加わった。私は地上攻撃の成績はよくなかったが分隊長の藤井さんがすごく敵魚雷艇40隻以上を撃破していたりしていた。私はイタリア空軍やドイツ空軍の戦闘機、爆撃機を合せて5機以上落としていたりしてた。そして船はジブラルタル海峡を渡り大西洋に出たがそこでは潜水艦狩りと敵の大型機との交戦となった。
とくに大西洋に出た途端に米軍のB24が哨戒機として飛んでいて私たちの小隊たちとの交戦となるもほとんど火も吹かずに逃げれられてばかりであった。
6月10日ポーツマス沖
私たち小隊は敵重爆撃機に12,7ミリの機銃では歯が立たないということで整備班長の真田さんが破損したシーファイアの20ミリを移植した乙型を提案し。私が乗ることになった。実は先日の戦闘で敵重爆に撃たれて私はどうにか着艦はさせたけれど機体の方は穴だらけでエンジンも焼け付き使えないと判断されて海没となった。
まあ、隊長たちも似たような状況だったけれど。で、私は予備の機体を受領されそれが乙型ということであった。そしてよく見るとレーダーが積まれていたので聞いてみると敵レーダー波を受信する受信装置が搭載されておりこちらのレーダー誘導で空戦が可能だそうだ。夜間戦闘が可能な機体だそうだ。そして船はポーツマスに入港し
貨物船に積まれていた川崎 三式戦闘機「飛燕」60機や各種弾薬、生ゴム、錫などの資源が下ろされ私たちもロンドン近郊の飛行場に降り立ちその時点で私たちはイギリス国内の工場から完成した川崎 三式戦闘機「飛燕」イギリスではスワローを
イギリス国内で拡充中のRAF飛行隊に輸送しエンジン不調のタイフーンに置き換わってスワローをライセンス生産と相成った。そして私たちはエジンバラ、アバディーンニューカッスルの工場から出来上がったスワローを飛ばしてイギリス飛行隊に送り届けていたがそれも長くは続かなかった。44年1月頃にアメリカの援助で拡充されたルフトヴァッヘとUSAAF(アメリカ陸軍航空隊)連合軍がイギリスを屈服させるべく新型の爆撃機と護衛機を率いてやってきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます