オワタワールド

 朝テレビのスイッチを入れると、ニュースキャスターが「おはようございます。世界の終わりまであと七日になりました」と言う。


 どうやら世界は終わるらしい。7日後に隕石が降ってくる。地球上の生物は満遍なく死ぬし、科学者ももうお手上げ、なにもできることがないようだ。


「はあ、あと7日で俺の人生も終わりかあ。どうせなら、あのムカつく上司、佐藤のやつに一泡吹かせて....あっ...どうせ死ぬんだよ。あと7日で。殺したっていいじゃないか。」


「あと7日か。色んな人とセックスして死にてえぜ。もうそこらへんの女ども、レイプしまくっちまおう。ぐっへっへっ。」


 キャーキャー!!キャーキャー!!


 案の定犯罪は急増した。警官が、大活躍。


「一回くらい人を撃ってみたかった。もう、あと7日で世界滅ぶし、いいだろ。」


 バンバンバンバン!!


 警官は撃ちまくった。


 キャーキャー!!キャーキャー!!ウーウー!!ウーウー!!バンバン!!バンバン!!


 いつの間にか、街は火の海に。


「ああ、このボタン。死ぬまでに押してみたかったんだよな。」


「どうせなら押してみるか。」


「何もかも吹き飛ばしてやるぜー!!」


 北のキヌさんも、ロシアのプッチンさんも、アメリカのトランピさんも思った。


「発射ー!!」


「行けー!!」


「押しちゃうぜーっ!!」


 ポチッ!!ポチッ!!ポチッ!!


 ピューーーピューーーピューーーーーーーーンッ!!


 ドカーンッ!!ドガドカドガドガドガドガドガドガーッ!!


 世界は二日で終わった。

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