防人

 防人をやりまーす。九州に行って、日本を守るのでーす。はい、日本を守りまーす。はい。


「先輩。今日から防人やります。よろしくお願い致します。色々レクチャー、よろしくお願いしやーっす!!」


「よお、後輩。よろしくお願いしやーっす!!」


 ドドドドドドドドドッ


 お、早速元軍が攻めてきました。大変だ、大変だ。


「はい、元軍が攻めてきました。防人、集まれー!!」


「はーい!!」


 さきもりもりもり、さきもりもりもり、防人が集まってきました。


 さきもりもりもり、さきもりもりもり


 海からも土からも湧いてきます。


 さきもりもりもり、さきもりもりもり


「わあ!!まるで炭酸みたいですね!!」


 私は感動して叫びました。


「お、いい着眼点だね。その通り。防人ってのは、もともと炭酸だったんだ。」


 先輩は誇らしげに言いました。


「だからね、ちょっと振動に弱いところがあるんだよね。」


 先輩は少し苦笑いして言いました。そのとき、


 グラグラグラグラ、グラグラグラグラ


 地震です。地震が発生しました。


 グラグラグラグラ、グラグラグラグラ


「た、大変だー!!」


 血相を変える先輩。


 ジュワワワワワー、ジュワワワワワー


 みんな、消えてゆきます。


 ジュワワワワワー、ジュワワワワワー


 防人たちが、消えてゆきます。


「う、うわぁあああああー!!」


 ジュワワワワワー、ジュワワワワワー


 先輩もあっという間に消えてしまいました。大変だ!!大変だ!!僕だけで、元軍に勝てるはずがない。と思ったら、


「ジャパーン!!怖いー!!」


 タタタタタターッ!!


 地震に恐れをなしたのか、元軍たちも消えていきました。無血で争いを収めた地震さん。ありがとうね。


 完

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