電マン

 電マを使ってオナニーをしよう。


 貴子は思い立った。思い立ったが吉日。電マショップに電マを買いに行くのだ。


 ガラガラガラ〜〜


 店内には色とりどりの電マが並んでおり、それはまるでジャングル奥地のようであった。

 うふふふ、まるで密漁しているみたいだわ。うふふふ、うふふーふふー。そんなことを思いながら目に留まった青い電マを手に取る。うふーふふー、うふーふふー。これにしよう。


「店員さん、この電マ、下さい。」


「はい、千円になります。」


 ガラガラガラ〜〜


 店を後にする貴子。さあ、家に帰ってオナニーをするのだ。


 家に着く。我慢できず乱暴に包装を破り捨てる。


 ビリビリビリビリ〜〜〜!!!


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 アンアンアン!!アンアンアン!!


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 アンアンアン!!アンアンアン!!


 快楽に溺れる貴子。


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 アンアンアン!!アンアンアン?


 しかしなにか、違和感を感じる。誰かに見られているような....。


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 アンアンアン!!アンアンアン、、、


 やはりおかしい。誰かに見られている。間違いない。貴子は確信した。


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 キュィィイイイイイイィイイン!!


 第六感を研ぎ澄まし、視線の源を探す。


 どこだ、、どこだ、、どこだ、、、、、、


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 キュィィイイイイイイィイイイイン!!


 徐々に定まって行く、、。股間のあたりから、視線を感じる.....。


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


 キュィィイイイイイイィイイイイン!!


 間違いない!!


 貴子は確信した。電マに、見られている。こいつは、電マ人間、電マンなのだ。


「貴様、電マに見せかけた、電マ人間、電マンだな!!」


 電マは動き続ける。


 ブィィィイイイイイイイイイン!!


「おい!!誤魔化すな!!電マン!!」


 貴子は電マに向け、声を荒げた。


 ブ、ブイブィ、ブインブイ、、ブイ、、


 電マの動きが鈍る。


「な、なぜわかった。な、なぜ。」


 電マが喋り出した。やっぱり、電マンだったのだ。


「ふふ、それは私がエスパーだからよ。あの電マショップ、不良品を売りやがって。クレームを入れてやるわ。」


 プルルルル〜プルルルル〜


「はい、もしもし。電マショップ、電マを買うなら電マショ!!です。」


「あの、さっき電マを買ったものなんですが、電マ人間電マンでしたよ。」


「ええっ!申し訳ございませんでした!!交換させて頂きたいので店までお持ちください。」


「はい、わかりました。ええと、、あれ!!いない!!」


「ええっ!!大変だ!!通報しておきますね!!」


 電マンは逃げたようだ。


 〜ウ〜ウ〜只今電マンが逃走しております。皆さま注意してください〜


 ピーポーピーポー


 街をパトカーが泳ぎ回る。


 どこだ電マン!!どこだ電マン!!


 警察が躍起になって探し回る。


 電マン!!どこだ!!電マン!!どこだ!!


 ついには懸賞金も掛けられた。


 電マンの行方は誰も知らない。


 完

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