海と宇宙

 夕暮れ。夕焼けを水面が反射し海が煌めいている。カモメが飛び、砂浜では人々が楽しそうにバーベキューしている。そこから少し離れた防波堤を、手を繋いだ親子が歩いている。娘さんはちょうど小学校に入った辺りだろうか。ピンク色のドレスに麦わら帽子を被っている。お父さんはTシャツにだぶだぶの短パンを着ている。ラフな格好だ。二人仲良く歌を歌っている。


「う〜み〜は、ひろい〜な、おおき〜い、な〜。」


「私は確かに大きいけど、宇宙の方が、大きいよ。」


 海が返事した。


「海より大きいなんて、宇宙はすごいんだあああああああああああ!!」


 娘さんは感動した。成長し、宇宙学者になった。


 完

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