諸行無常な世の中


 野球部の練習が終わった。私は疲れていた。家に帰ろう。


 前からおばあさんが歩いてくる。よろよろしていて、今にも倒れそう。すれ違う瞬間


 こてっ


 おばあさんがよろめき、ぶつかってきた。


「あら、ごめんなさいね。」


 おばあさんは言った。私は疲れてイライラしていたので、バットで撲殺、油を撒き放火した。おばあさんは灰になり、風に飛ばされていった。


 サラサラサ〜


 ごめんなさい、おばあさん。ごめんなさい、おばあさん。


 諸行無常な世の中だ、私は思った。


 家についた。母が、今日の練習はどうだったかと聞いてきた。今日の練習は大したことが無かったので、私はおばあさんを灰にした話をした。母は、私を生かしておいてはいけないと思ったのだろう。私をバットで撲殺、油を撒いて放火した。


 私は灰になり、風に飛ばされた。


 サラサラサ〜


 諸行無常だ、私は思った。


 諸行無常な世の中でした。


 完

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