バイクレースと太陽の罪悪
バイクレースをしている。ブーン、ブーン、ブーン。
バイクが走ると、地面が削れて、跡が残る。あるとき、地面が削れすぎて、マントルまで達してしまった。
プシャー、プシャー
マグマがプシャー。
大変だ、このままだと地球が壊れてしまう。なんとか穴を塞がなければ。
私は、月の兎に助けを求めた。
月からピョンピョンひとっ飛び。うさぎはすぐにやってきた。
「私が塞いで、あげるピョン。」
そういってうさぎは、穴に向かってひとっ飛び。
ジュワワワー
うさぎは焼け死んでしまった。
どうしたものか、困ったな。地球の人々は月をその穴にくっつけ、穴を塞ごうと考えた。みんなで掃除機を空の月に向けて起動した。
ブイーン、ブイーン。
掃除機の吸引力により、 月が近づく、ムン、ムン、ムン、ガッシャーン。
月は上手く穴の上にくっつき、穴を塞いでくれた。こうして、月と地球はくっついた。
星と繋がるの、楽しいなあ、地球は思った。今度は、金星とも繋がろう。
地球は人々にお願いした。
「金星と、繋がりたい。」
「俺たちに任せろ。」
みんなで掃除機を空の金星に向けて起動した。
ブイーン、ブイーン。
掃除機の吸引力により、金星が近づいてくる。
キン、キン、キン、ガッシャーン。
地球は金星と合体した。
今度は水星とも繋がりたいな。地球は人々にお願いした。
「任せとけ。」
人々は空の水星に向かって、掃除機を起動した。
ブイーン、ブイーン。
掃除機の吸引力により、水星が近づいてくる。
スイ、スイ、スイ、ガッシャーン。
地球は水星とも、合体した。
もう地球は星と繋がる中毒になっていた。
「太陽とも、繋がりたいな。」
「任せとけ。」
人々は、太陽に向けて掃除機を起動した。
ブイーン、ブイーン。
掃除機の吸引力で、太陽が近づいてくる。
サン、サン、サン、ジュワワー。
地球、月、水星、金星は、太陽に焼き尽くされてしまった。
地球、月、水星、金星を殺してしまった。悪気があったわけではないが、私が殺してしまった。申し訳ない、いっそのこと、消えてしまいたい。しかし、私は死ぬことができない。体を燃やし尽くすまで、生きなければならないのだ。一生悔ながら、わたしは生き続ける、生きるとは、罪悪感との、戦いなのだ。
太陽は、思うのでした。
完
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