目覚まし時計相撲取り

 朝、目がさめる。目覚まし時計をとめよう。ポチッ。ん、何かがおかしい。目をやると、目覚まし時計だと思っていたものは相撲取りだった。確かに、どすこい、どすこい、となっていたような気がする。よくわからなかったので話を聞くと、彼は、私が寝ている間、不審者が来た時のために守ってくれていたようだった。私は感謝し、なにかお礼をしたいと言った。すると彼は、目覚まし時計を食べてしまったため調子が悪い。病院へ連れて行ってくれ、と言った。

「お安い御用だ。」

 私は彼を病院へ連れて行った。すぐに手術が行われた。あと3分遅かったら命はなかったようだ。私は彼の命の恩人になった。彼は私になにかお礼をしたいと言った。私は今まで靴を履いたことがなかったので、靴を買って来てほしいと言った。

「どすこい」

 彼は快く承諾し、手袋を買って来た。仕方がないので手袋を履いた。私はお礼をしたいと思った。

 これは終わることないお礼の連鎖、略しておれんさだ。私はこの世を支配している憎しみの連鎖が全ておれんさになればいいのに。と思った。

 帰りの車の中で、私達はお互いの身の上について話をした。そこで、彼がポコポコ人だと言うことがわかった。私はテケテケ人でかつレイシストだったため、彼にパンチをした。命の危険を感じた彼も、私にパンチをした。さすがは相撲取り、私は死者になった。

 その後裁判が始まった。彼は死刑になった。ポコポコ人は怒った。テケテケ人も怒った。ポコポコ人はテケテケ人に核兵器をうった。テケテケ人もポコポコ人に核兵器をうった。

 残念。

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