第29話 ハンターの資格
なになに?
まずハンターの資格を得るには、年二回の試験を受けて合格する必要がある。
試験は筆記と実技で合格点は7割以上である。
資格は4種類あり、それぞれについて資格が必要である。
第一種:弓矢等、飛び道具が利用可能
第二種:剣、槍等、手に持って使用する道具が利用可能
罠:設置式罠の利用が可能
網:網の利用が可能
第一種免許は第二種免許の上位免許となるため、第一種の資格を保持していれば第二種の道具は使用可能
ハンターの資格は3年に一度講習を受けて更新しないといけない。
ふむふむ。
ハンターの試験にはハンターギルドの講習会があり、費用はハンターギルド毎により多少違いがある。
ハンターとして活動するためには登録である。
登録には万一の事故の補償が出来るよう一定額以上の資産が必要である。
ハンターギルドに加入すると、登録料、手数料、保証料を支払って登録代行が可能である。
ハンティングの資格毎に登録が必要となる。
但し罠で捕獲した獲物の留め矢を発射する場合において、第一種の資格を所持していれば登録は不要である。
はぁ?
なんかどこかで聞いたことがあるような気がする・・・・
で、試験って何時よ?
夏と秋だぁ? 先だなぁ~
むむ、この有害駆除特例事項ってなんだ?
農地に出没する獣を駆除する場合にかぎり、その長が町に申請をだすことにより
村人は罠による駆除が可能とする。またその留め矢においては第一種の道具が使用可能である。
これだ!
これで駆除したことにすれば皮が売れるな。
よし、明日ルイに話してみよう。
八尾は安心してそのまま囲炉裏端で寝てしまった。
朝、良い匂いで目が覚めた。
「あ、ヤオにぃちゃ、おはよー」
「タケル、おはよう いつまで寝てんのよっ、さっさと顔でも洗ってきたらっ?」
パクっ、モグモグ・・・
「ヤオにぃちゃ、これちょっとピリっとするけど、おいしーねー」
二人は鹿ジャーキを齧っていた。 いつの間に・・・
ポチはわき目もふらず、一心に焼いた鹿肉を食べている。
「あぁ、おはよう あれ?ルイは?」
「父さんなら山に柴刈りに出かけたよー 昨日の炊き出しで薪が無いんだってー」
ミラは残ったジャーキを食べ終わると
「にぃちゃ、顔洗う水汲んでくるね」
と外に向かった。
ふと端末が目に入った。 閉じてなかったらしい。
消さなきゃ。
あれ?右上の数値が異様に減っている。 37848G・・・
アンを見るとジャーキを齧りながらローズピンクの端末を弄っている。
・・・・
・・・・
・・・・
「いひゃい・いひゃいってはー」
「説明するか?」
「ひゅる、ひゅるはらひゃめへー」
「まず、それだ、その端末はどうした?」
「えへへ、新機種よ良いでしょ~。小型だけどほぼそっちと同じ能力なのよ」
「そうじゃなくて、どこから出した?」
「どうしたって、いちいちタケルの前で操作するの大変でしょっ、出したのよっ、そ・こ・か・ら」
「出した・・・って残高減ってるじゃないか!」
「あら?あらホントっ、
八尾は眉間を指で押さえながら
「ミラの言葉については?なんかやったのか?」
「うん、ミラだけじゃないわよ、この村全員っ。 全員だから誰も気が付かないわよ
寝てる間に遠隔操作でちょっと情報を入れたのよっ ほらココの言葉ってちょっと特殊じゃない?」
・・・自分がピリッとするのは嫌だったらしい。
「でねっ、ついでに小さくなっちゃったのも、記憶を操作したから、一応もう大丈夫っ」
八尾が上を向いておでこに手をあてたところにミラが戻ってきた。
「ヤオにぃちゃ、水汲んできたから顔あらいなよー
そろそろ父さんも帰って来るからー」
そうだ、炊き出しの米も買わないと・・・
八尾は頭を抱えて考えながら・・・ジャーキを喰った。コショウ付の・・・
「うぉ、ナニこれ、旨い」 ・・・自画自賛である。
炙られてごくごく薄らと浮いた脂に鹿肉の甘み、それを引き締めるコショウ。
仄かに鼻腔をくすぐる燻製臭。
炙られ方が絶妙なのだ、薄いジャーキは直ぐに火が通りすぎる。
炭火の遠赤外線で中が熱く柔らかくなった位が食べごろである。
鹿の香が立ち、甘み、塩味、コショウの刺激 それが一体となって口に広がる
噛みしめるとうっすらとした脂からも別の甘みが、肉からも旨みがじわーっと出る。
中国語で言う口福というものであろう。これ以上必要なものがあるであろうか?いやない・・・
「一垂らしの醤油があればなぁ」 ・・・台無しである。
そして、八尾は今日の分の米を
残高が減るのを眺めつつ・・・
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