第15話「さいかそう」

「皆、これが最後の戦いだけど油断はダメだよ。多分だけどミノタウロスは力があるから、まともに正面からやり合わないように」


 静かに頷くとミノタウロスを囲むように猫達は散開した。どんな攻撃がくるのか予測できない為、全滅防止を考えたからだ。ただ防御魔法に優れているボタンだけはミナセの横に残ったままだ。

 金色に光るミノタウロスの目が散開した猫達を追う様に動く。熱を帯びた息を鼻から吐くとおもむろに持っていた斧を横になぎ払った。威嚇の為なのか己が体の調子を確認しただけなのか、刃はミナセ達には全然届かず――ゴォ! と音を立てただけであった。


 ところがミノタウロスがもう一度息を吐くと、空振りしたはずの攻撃は一拍遅れて風を巻き起こし、そのまま風の刃となってミナセ達に襲いかかった。


 クソッ、魔法も使えるのか。しかもこいつは詠唱しないのかよ。


 その考えは正解であり正解でない。確かにミノタウロスが放った風の刃は魔法が付与された攻撃だ。だがそれはミノタウロス自身の魔力で出されたものではなく、風魔法が付与された斧の力であった。詠唱もなく魔法陣も展開されなかったのはそれが理由だ。ミナセとボタンは急いで防御に優れた土壁を展開した。散開した猫達も常人離れした脚力で風の刃を避けていた。どうやら誰も怪我はしていないようだ。


 それを横目で確認したミナセはホッと一息つくが、自分とボタンが作った土壁が一瞬で粉々になったのだ。それだけならばボタンの身体能力を持ってすれば簡単に避けられただろう。だがミナセもボタンも攻撃は防いだと油断したのがいけなかった。土壁を壊した風の刃は、威力を落とす事なく2人に襲いかかった。ボタンは主人を守ろうとミナセの前に庇うように立ちふさがった。だが、ミナセは考えるよりも早く手が動きボタンの服をつかむと、そのまま全力で横に引っ張ったのだ。その結果ミナセの体は風の刃に薄く刻まれてしまった。


 傷が軽くで済んだのは土壁のお陰だ。威力が落ちたように見えなかったが、どうやら防御の役目は果たしてくれていたらしい。


「いってぇ!! ボタン大丈夫か!? クソッ、何で土壁が一瞬で壊れるんだ!?」


「ご主人!!!」


 一番近くにいたコアがこの世の終わりを見たような青い顔をして走ってきた。ミナセを守る為に横にいたボタンは結果、ミナセに守ってもらってしまい「ジュン……」と消え入りそうな声で呟いた。そこに浮かぶ表情はコアの比ではない。


 ミナセはそんな2人に微笑むと腕に滲んだ自分の血に気づいた。土壁とローブで守られたミナセの体は外に出ている部分以外たいした事はなさそうだ。しかし、なぜ土壁が一瞬で壊されたのか考え固まっていると、その姿を見て重症と思ったのかチュータローとクータローも青ざめた顔をし、駆けつけようとした。

 だがミノタウロスは自分から目を離した隙に、次の攻撃をしようとまた斧を高く持ち上げた。唯一ミノタウロスに対し正面を向いていたミナセは叫んだ。


「次がくるぞ!! 皆、俺は大丈夫だ、怪我だってかすり傷だっ。それよりもミノタウロスは風の魔法を使うのかもしれない。気をつけてくれ! 特にボタン土は風に弱いから魔法を使う時はよく考えるんだ!」


 相性の問題なのかもしれない。そう思ったミナセは猫達に注意を呼びかけた。ここまで相性を考えなくても倒せてこれたから、もしかしたら純粋に土壁がミノタウロスの攻撃に耐えれなかっただけかもしれない。どの属性も防御魔法を展開することができる中、土属性の防御力は桁違いだったのだ。相性の問題であれば特にボタンは気をつけなければいけない。まだ完全には立ち直っていないボタンだったが、それでも頷くとミナセを抱えながらミノタウロスの攻撃を避けていた。


 今度こそは絶対に守るのだと強く抱きしめながら。


 ミナセは初めての傷に正直焦ったが、いつも冷静ななコアの焦り顔を見て、悪いと思いながらも笑ってしまった。ボタンの事を考えれば笑ってはいけないのだが、本人的には傷は猫に引っかかれた程度のものだし、何より猫達に怪我がなければそれでいいのだ。

 そんな事にも気づかないコアは、ミナセの赤くなった毛並を見て苦痛に顔を歪めた。


「コア、大丈夫だから。毛が白いからひどく見えるけどほんとにかすり傷だよ。それよりも皆が怪我しないように早くミノタウロスを倒そう。コアがまとめてくれないと皆、暴走しちゃうよ。それにボタン、俺を守れなかった事を悔やんでるの? でも俺だってただ守られるだけじゃ嫌だし、皆に頼られたいんだよ? ……と、言っても体力は自信ないからそこはボタンに頼らせてもらうけどねっ」


 抱えられながらじゃ格好がつかないが、コアとボタンになるべく明るくかつ真剣に話した。コアはハッと顔を上げるとさっきまでの表情はなく、いつもの頼れるお姉さんに戻っていた。ボタンはミナセのおどける様な言葉に泣き笑いの表情で頷いた。

 その間、ミノタウロスは斧で作った風を、ぴょんぴょん周りを跳ね回る猫達に向けて放っていた。


 威力は確かに高いミノタウロスだが、素早さは猫達に劣るらしく攻撃は一切あたっていなかった。


「チュータロー、クータローご主人は無事です! ご主人を傷つけた大罪、その牛に償ってもらいましょう!」


 コアがいつもの顔に戻っているのを見て、主人が本当に無事だった事に安堵した2人と、主人の言葉を大事に胸にしまった2人は、今まで心配した分以上の殺意をミノタウロスに向けた。


 ――ゴォォオオオアアァァアアア!!!!


 殺意を敏感に察知したミノタウロスは、顔の前に大きな魔法陣を展開すると風魔法を声にのせ吠えた。空気が揺れミナセ達に衝撃波が襲った。今度こそ間違えないようにとミナセは炎でシールドを作り出し、自分と猫達の前に衝撃波から守るように置いた。これぐらい猫達で避けれるとは思っていたが、ミナセはもう大丈夫だよという意味も込めて猫達も守ったのだ。猫達もミナセの意志が伝わった様で、殺意に満ち冷静さを欠いた心は、主人の優しさによって温かく落ち着いたものに変わっていった。


「ジュン! ありがとう。見てて、しっかり倒してみるから」


 1番不利なボタンが元気いっぱい笑うと、ミナセを壊れ物を扱うかの様にそっと地面におろした。そしてそのままミノタウロスに飛びかかって行った。

 ミノタウロスは受けて立つ様に向き直ると斧をボタンに向け振り抜いた。だが、それを羽のような軽さでひらりとかわすとそのまま斧の上に音も立てずに乗ったのだ。


 ニコニコと笑うボタンは斧に向かって全力で拳を振り下ろした。魔法ものせずただ力任せの全力の拳だ。ただ殴っただけなのに、斧は拳が当たった部分から亀裂が入り大きな音をたて壊れた。

 破壊された破片が地面に落ちると同時に、ストンとボタンも床に降りた。まだ決着はついていないのだが、ボタンはこちらに向かってVサインをした。その姿は大きな斧を破壊した少女にはとても見えなかった。


 武器を壊されたミノタウロスは、僅かに残った柄をこちらに投げつけそのまま突進してきた。だが2、3歩進むと地面に足が張り付いた様にビタっと突進が止まってしまった。慣性の法則を完全に無視した動きだが、4メートルサイズの大牛が斧を振り回していたのだ、今さら驚きはない。それよりもなぜ動きを止めたのか、だ。


 その原因はすぐに解決する。後ろでクータローがミノタウロスの影を操り足止めをしていたのだ。そして投げられた柄はコアが凍らせ持っていたレイピアで粉々に砕いた。


 動きも封じられ武器も完全に壊されたミノタウロスは風をのせた咆哮を吐こうとした。が、それも想定済みだ。その攻撃もチュータローによる炎のシールドで、今度はミノタウロスの頭全体を包み、風の咆哮ごと盛大に燃やした。轟々と燃え盛る炎で声は聞こえてこないが、炎を消そうともがく姿はかなりのダメージがある様だった。


 このままいけば猫達でトドメまで刺せるはずなのだが、何故か皆は足止めや防御に徹していた。


 やられっぱなしにならない様にきっと俺自身にトドメを刺してもらいたいんだろうな……。ふふっ、変な所で気を使いやがって……ありがとな。


「この傷のお返し……しっかりさせてもらうよ」


 想像するのは太陽、それを凝縮しピンポン玉ぐらいする。……いい調子だ。確実にトドメがさせる様に無数に作って……これだけあれば大丈夫かな。そしてこれを頭や心臓、急所という急所に……放つ!!


 無数の小さな太陽の如き弾が流れ星の様にミノタウロスに向かって飛んでいった。どんなに小さくなっても想像したのは太陽。近くに立っているだけで肌がチリチリと焼ける様な感覚になるが、猫達はミナセの魔法を目をそらさずに見ていた。


 そのままミノタウロスに着弾し、そして着弾した所から順に灰になっていった。断末魔をあげる事もできずにサラサラとその巨体は崩れ落ちていく。力強く巨大なミノタウロスの最後は静かなものだった。



 最後に残ったのはバスケットボールサイズのエメラルドに輝く魔石のみだった。



「じゅんちゃーん、すっごーい。あれも火属性なのー? 僕もできるかなーっ」


 ヘタリと座り込んだミナセの元に猫達が駆け寄ってきた。チュータローはミナセの腕をぶんぶん振りながら、自分もあの魔法使いたいと興奮していた。


「痛い痛い。チュータローにもできるはずだから、とりあえず腕振り回すのやめてね」


 傷はさほどでもないものの、ローブから出た白い毛皮は真っ赤に染まり痛々しい雰囲気がでていた。


「ご主人、まずは血を洗い流し手当をしましょう」


 ローブを脱がすとコアが魔法で水を出し、ミナセの血を洗い流した。街で念のためにと買った薬を傷に塗り込み、チュータローが温かな炎を出すと濡れた毛を乾かしてくれた。

 先程まで巨大な魔物と戦っていた場所とは思えないぐらいのいたれりつくせり感だ。


 猫達に何かあったらと買った薬なのに、まさか俺が使うとはな……。


 ミナセ以外は無傷だったので、手当が終わりローブを着ると後ろから誰かに抱きしめられた。「ジュン……」その声で相手がボタンだと分かる。ミナセは何も言わず体に回された腕にそっと手を当てた。それだけでミナセもボタンも通じ合えた。


 ふいに遠くが明るくなった様に感じた。その方向に目をやると、奥に金色に輝くワープゲートがある事に気がついた。あれがきっと最後の部屋へ通ずる入り口なのだろう。ミナセは7階層に来る時と同じように、皆で手を繋ぎゲートをくぐった。


 また視界が歪むが正常に戻ると、そこは古びた廃屋の様な場所だった。


 真ん中に小さなテーブルがある以外壊れた箱やゴミの様な袋しかなく、壁にかかった魔法灯だけが寂しく光っていた。小さな部屋なのに魔法灯の光では光量が足りないのか、非常に薄暗い場所だ。


「あれ……宝物庫って話しだけど、ここで合ってるのか?」


 どう見ても宝物庫という名前にはふさわしくないボロ部屋に到着し、ミナセ達は困惑した。恐る恐るテーブルの元まで行くと、そこには1冊の本が置かれていた。

 こんなボロ部屋なのにその本には一切、ホコリがのっておらず本のタイトルには【これで貴方も素敵な錬金術師】と書かれていた。


「いや、タイトルよ……。なんかもっと錬金術の深淵とかさ、厳格な感じの名前なかったのかな。部屋といい本のタイトルといい……ガッカリだよ!!」


 体の力が抜ける。この部屋を作った人がいるなら盛大に文句をいいたいところだ。猫達も完全に気が抜けてしまった様だ。ただ1人クータローだけが、表情を崩さぬままその本を手に取り中を覗くと、中には真っ白なページ以外何もなかった。

 ここまでくるとおちょくられているのかと疑ってしまう。まさかのハズレ遺跡と思いながらクータローからその本を渡してもらうと、手に取った瞬間真っ白だったページいっぱいに文字が浮かび上がった。そのまま浮かび上がった文字は光だし、ミナセの体に巻き付きように本から飛び出してきた。


 完全に気を抜いた瞬間を見計らったかの様な演出だ。いや、ミナセが手に取った瞬間に起きたのだから見計らった訳ではないのだろうが……だ。いるか分からない人物に文句どころか怒声を浴びせたい気分だ。


「ご主人! 大丈夫ですか!?」


 文字の渦がミナセの体に全部巻き付くと、そのまま弾ける様に消えた。我に返ったコアが主人の無事を確認する。尻尾の毛が逆立っていること以外問題はなさそうだ。


「何だ今の……あれ? 何だ……何か変な感じが……うわぁぁぁぁ!!!」


 本を落とし頭を抱えながら叫びだしたミナセに「罠か!」と猫達が構えるが、ミナセの「これすげぇ!」の一言に訝しげな顔でその様子を眺めていた。


「うおぉ、すげぇすげぇ! そうか、そういう事なのか。なるほどねぇ、先人すげぇな! …………あ、ごめんごめん。えっと、とりあえずこの本は罠ではなかったよ。何ていうのかな、どうやらこの本の知識を得るには適正があるみたいで、適性がある人が持つとさっきみたいに文字が浮かび上がるみたい。で、そのまま頭の中に錬金術の知識と技がインプットされるみたいだね」


 思わず我を忘れて興奮してしまったミナセは、落ちた本を拾いながら誤魔化すように今起こった事を説明した。それでもいきなり入り込んできた未知の情報を整理しながら小さな声で「すげぇ……」と呟く主人を、鋭敏な聴覚をもつ猫達は聞き逃さなかったのだが。


「えぇと、ではご主人は適正があってその錬金術の技を得たという事ですか?」


 チュータローが茶化す前にコアは簡潔に今の状態を聞いた。


「うん。いきなり頭の中に情報が書き込まれるのにはビックリしたけど、慣れれば便利なものだね。勉強なんて苦手だったのに流れ込んでくる情報が、前から知っていたかのように自然に入ってくるんだ。適性があれば何回でもその本は起動するみたいだし、皆もその本に触れてごらん」


 クータローは先程何もなかったので、残りの3人がその本に触れてみたが、ミナセの時の様に文字が浮き出ることはなかった。


「あれ? あ、あぁなるほど……。どうやらこの錬金術の適正ってかなりレアみたいだ。5人中1人でもいればすごい事らしい。そりゃそうか、こんな知識を保有する人間がいっぱいいたら世界はもっと変わってるよなぁ。うんうん、なるほどねぇ……」


 また、新しく手に入れた知識の波に埋没しそうになるのを何とか振り払い、とりあえずその本は役目を終えたので、荷物入れにしまい他にはなにかないか皆で探すことにした。

 チュータローとボタンは興奮冷めやらぬ主人を羨ましそうに眺めると、拗ねた子供の様な顔になってしまった。いじけるように足元にあった袋を軽く蹴ると、外見からは想像しなかった金属音が聞こえてきた。


「あ、ジュン見てみて。このゴミみたいな袋にお金入ってたよ!」


 ボタンに言われ中を見てみると、数え切れないほどのプラチナ硬貨やゴールド、シルバー硬貨が入っていた。グランダーレ公爵に貰ったお金を入れなくてもこれだけで一生左うちわで暮らしていけそうな額があった。


「うわ凄いな、ちょっと数えるのも面倒なぐらい入ってるぞ……なるほど。魔法具マグナ以外にもこんなに大金があるんじゃ皆、挑戦もしたくなるわな」


 特に目的もないのならこんな死傷者数が半端ない遺跡に、何で皆くるんだろうとミナセは不思議に思っていたが、成功すれば一生遊んで暮らせるのなら賭け事に無縁なミナセでも、そんな夢を求めて来てしまう冒険者の気持ちが少し分かった。


 お金の他には魔石の様な紫の石があるぐらいで、他にはなにもなかった。大金や錬金の知識などこれほどの財産があったのだから、目当ての魔法具マグナがあるかと期待したが、残念ながらそこまでぬるい感じにはしてくれないようだ。


 まぁ魔石の換金にギルドに行かなきゃいけないし、その時この紫の石の事も聞けばいいか。人探しの魔道具マグナはここにはなかったのか……。サチ本当に無事かなぁ。


 最大の目的のものはなく残念な気持ちになったが、錬金術という夢が広がりそうな技が手に入ったので、ここに来た意味は多少なりともあったのだと自分に言い聞かせ見つけたものを全部荷物入れにしまった。


 来た道を戻り洞窟の入り口まで到着すると、ミナセを最後にし先に猫達に出ていってもらった。ミナセが宝物庫にあった荷物全てを持っているためである。皆がきちんと出たのを確認するとミナセは外に出て振り返った。


 ――ゴゴゴゴゴ……


 地鳴りのような音がなったと思うと入り口から全て崩れ落ちていった。洞窟だった穴は全て塞がれ、地すべりを起こした後の山にしか見えない状態になった。ここに遺跡があったことなど誰もわからないだろう。


 崩壊の余韻でパラパラと小石が少し落ちてきたが、それもなくなると待っていたかの様に小屋からサルベルが飛び出してきた。


「え!! 皆さんもう攻略したんですか!? あれから半日も経っていませんよっ。そんなに早く攻略する冒険者なんて初めて見ましたよ。本当にビギナークラスなんですか? うわぁ……少し引きますね」


 相変わらずの態度にミナセはがっくりと肩を落としたが「嘘ですよ」と笑いながら言うサルベルを見て、絶対本気で言ったよなぁと思うのだった。


 遺跡が攻略されるとその報告などでサルベルもギルドに戻らなければならないらしく、行き先が同じだったミナセ達は一緒に行くことになった。

 半日足らずで遺跡を攻略した冒険者と一緒なら道中安全だからとサルベルに強引に決められただけだったのだが。

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