第1回 ファッションとアラサー男
第何回まで続くのかは不明なため無難なタイトルで始めることにした。
私、ラグタイムは長崎出身の長崎育ちで20代半ばで福岡に来た。福岡はインフラが整っている割には人も適度な多さで住むに不便を感じたことはあまりない。まぁ、長崎の山の上に築かれた団地生まれ団地育ちの自分にとって、平地で過ごすこと自体が心地良いわけだが。
そんな福岡に住んでいなくても今の世の中、ほとんどがネットで買える世の中になり、最近では高校生の頃は雑誌でしか見たことのないファッションブランドすら買えるようになった。
中学生までは「服なんて着られれば何でもいいよ」と母親に一丁前に言っていたが、高校2年の夏に浜町アーケードの好文堂で買った「streetJack」というティーン向けのメンズファッション誌がファッションにどっぷり浸かるきっかけとなったのは今でも覚えている。
高2の春に成績不振で両親によって寮生から通学生への転向を余儀なくされた私は、放課後になると個人塾を休んでは長崎の中心街である浜町アーケードや長崎駅に一人でよく繰り出していた。
ある日、何も買うものがなかった日に「それでも何か成果物を」という感情から手に取ったのが上記の雑誌だった。カッコつけというか「この年頃になったのならファッションくらい齧っていないといけない」という変な義務感も背を押した要因だと思う。この雑誌だが、買ったものの高2の冬まで完全に忘れていた。
(最近は「アラサーになったからには世界史くらい齧ってないといけない」という変な義務感がはたらいて山崎圭一さん著の「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」を購入した。未だ手をつけていないのは言うまでもない。)
なんらかの理由で開いた「streetJack」にはその当時、私が買ったばかりのニューバランスの靴が掲載されていた。服に興味のなかった時でも、靴だけは自分で選んでいたため、自分が自分のセンスで選んだニューバランスが取り上げられていたことに喜びを感じたのを未だに覚えている。そうなるともう後は簡単だった。ファッション誌を片っ端から買いそろえたのである。
ライトニングやポパイ、メンノン、黒人のラッパーが表紙の雑誌まで十数冊買いそろえて読み漁った。そして、九州ローカルのショップ紹介雑誌で知った近場の店を見て回りもした。結局は浜町アーケードのわきにあったビームス以外で服を買うことはなかったが、とにかく自ら行動に移して色々した時期だったのを強く覚えている。
シルバーアクセサリーにハマった時期はスターリンギアの偽物を堂々と売っている店を見つけたりもした。(スタンリーゲスとスターリンギアってブランド名ちょっと見似てるよね)
色々書いたが、そんなこんなでハマったファッション沼から未だに抜け出せないでいる。第1回はここまで。
最後だけ丁寧語で。ここまで読んでくださった方ありがとうございました。
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