第178話 神衣

神衣は一応サオリサーン‼ のあのアニメを想像してくだされば良いと思います。

ですが作成段階等が大幅に違います。

詳しい設定はまた幕間にでも書きますが、その神衣は一柱の付一つしか有りません。また代々あのアニメの様に受け継がれる物でも有りません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本文


久美が対に最終戦に突入する


「両者、初め‼」


「何時でも良いぞ久美」


アイオロスは構えながら久美を待っている


「なら!」


久美は剣を横凪ぎに振るう、アイオロスは紙一重でそれを交わして久美との間合いを詰めようとする、だが久美は剣を持っているのに対してアイオロスは無手だ。間合いがまるで違う、久美はアイオロスと一定の距離を開けて置かなければ成らない。

懐に入られればアイオロスの間合いになってしまう。

久美は健の言葉を思い出す…………



良いか久美、マルティア、戦いと言うのは全て間合いの位置取りで決まる、空手等の有段者に成るとこの間合いの主張、詰り間合い取りの激しい攻防が見て取れる、よく空手の試合で高段者の試合を見ていると、軽く蹴りを出したり、手を上に上げたりをお互いでやり合っているのが見れるだろう? あれはお互いが間合いの主張をやり合っているんだ。

ここから先に入れば容赦なく蹴りを入れるぞ‼ と言う意思表示を主張しあっているんだ、何故かわかるか?



『それは…………間合いが重用だから?』



その通りだ、剣の場合は…………例えば剣道の試合、

剣先に気迫を乗せて、自分の間で相手の間を押し込んで行く、攻められた相手は自分の間を主張するために、剣先に気迫を込め相手の剣先を押しのけ、逆に相手の間を崩しにかかる。

このような剣先での攻防が、高段者の試合の特徴何だ。

高段者の試合などは、身体はいつでも攻撃に移れる状態をキープしたまま、剣先だけを小刻みに揺らしながら睨み合っている場面をよく見るだろ? あれはまさにこの攻防が繰り広げられているんだよ。


『詰り強い人程間合い取りが上手いと言う事ですか? 主人様』


そうだマルティア! 自分の間合いをしっかりと掴み、相手を自分の間合いに留めて有利な状況で戦う、だが相手だってそれを考えている、だから自分の間合いの中に入れば即座に打つぞ! と言う気迫を何時でも出しておけ! これが剣術の場合は剣気、武術の場合は闘気だ! 忘れるなよ?



『凄い、アイオロスは正に闘気の塊…………私の間合いにどんどん入り込んで来る、押しきられない様にするのが精一杯よ、兄さんはアイオロスやテーセウスとよく組手をしていた、これが解ってたから私ではアイオロスに勝てないと言ったんだわ…………とにかく間合いに入られない様に…………でも気迫が段違いだわ、押しきられる…………怖い…………でも…………』



「まずいのう……久美が気圧されておるぞ?」


「ああ、気迫が段違いだ、久美はアイオロスの気迫に恐れすら抱いている、このままじゃ不味いな…………

オラーーーー! 久美ーー! びびってんじゃねーぞ! しょっぱい試合なんざ見せやがったら後で抜かず100発だぞーーーー!」


「兄さん‼ ………………う! 五月蝿いわね‼ びびってなんかいないわよ‼」


ありがとう兄さん! うん、そうだよね? 今私が持っているもの全部出しきればいいんだよね?


久美の気迫が戻った、久美からほとばしる程の剣気がようやく立ち込めて来た…………そしてその時だった、二人の戦っている頭上にとてつもなく大きな光が降り立った


「な! あれは神衣か‼ しかしなんだ、あのような神衣は我は知らぬ、アプスー、貴女はご存知か?」


「知らぬ、詰り誰も知らぬ神衣と言う事はあれは眠っていた久美の神衣と言う事じゃろう、そして久美の、エレキシュガルの神衣を造った者がいたとするならば…………ここにおる主人殿しかおらぬ……そうじゃな? 主人殿」


「ん? 記憶が実は戻っててな…………イナンナに言われてエレキシュガルの神衣を一番始めにこの世界に来た時に造ってあったんだよ、…………まさかこのタイミングで出て来るとは思わなかったけど…………しかし…………不味いな…………」


そう、健は一番始めにこの世界に来た時に、イナンナに神衣を造るのは親の役目だと言われてエレキシュガルとイシュタルの神衣を造ってあったのだ…………


「いや、有るのならばこのタイミングで神衣が目覚めるのは道理だ大和よ、神衣は纏うべき者の神格と力が備わって初めてその者を主と認める、だから相応の力が宿ったエレキシュガルだからこそこのタイミングで現れたのは道理だ‼」


「そ、そうか…………アイオロス…………しかし……不味いな……」


「ん? 何が不味いのじゃ? やっと主人殿が造った娘の神衣が久美を認めたのじゃ、喜ぶべき事じゃぞ?」


「ん? そ……そうか…………不味いな……」


そして巨大な光が集束して行く、現れたその神衣は…………マイクロビキニだった…………

黄金の神々しい美しいマイクロビキニだ……そしてそのマイクロビキニは久美が纏っている防具を全て剥ぎ取り、久美の身体に装着された、だがマイクロビキニとは言え神衣だ、並の防御力では無い、何と極薄の魔力の膜が身体全体を多いつくし、その膜の魔力が更に久美の成長と供に様々な補助魔法をかけると言う反則級の神衣であった。

これはイナンナとナンナと言う最高クラスの神々が供に造ったと言う恩恵があったからに他成らないのだが…………やはりマイクロビキニである…………本人の恥ずかしさは半端じゃない…………

神衣を纏っている久美…………


「何と言う神衣じゃ…………もう少し何とか成らなかったのか主人殿…………」


「ねえ…………テーセウス…………これ造り変える事って出来るのかしら?」


「…………残念だけど…………神衣は一生もの何だ…………でも…………その神衣…………凄い性能みたいだよ?」


「…………うん、纏っていて解る、物凄い防御力とか半永久的に色んな補助魔法が常にかかっているのも解るわよ? だけどね? 何でこの形なのかしら? ねえ? 兄さん…………」


「そ、、、そりゃあな~…………大人の都合と言う奴で…………まあ色々とな…………」


「じゃあこの試合が終わったらしっかりとその都合と言うやつを聞かせて頂戴ね‼」



「じゃ、、じゃあ試合続行で…………」


「ま! 待て久美! 俺はその神衣には何の関係も無いんだぞ‼」


ブチ切れていた…………久美は完全に切れていた、そしてその被害を一番被ってしまったのが現在戦っていたアイオロスであった。

ヒステリックに剣を振るう久美、そして神とは言えアイオロスも男である、激しく見えてしまっている色んな部分に目が行ってしまうのである……


「どこ見てるのよ‼ 助平!」


「見ていない! 俺はお前の剣をだな⁉」


「今胸見てたでしょ‼」


「見て無いと‼ ガハ‼」


「変態! 今私のお尻触ったでしょう‼」


「グフ‼ ち! 違う! 攻撃がそれただけで‼ グハ‼ テーセウス! 俺の負けだ! 敗北だ!」


「…………勝者、、久美!」


目頭と頭を両方押さえているポセイドーン…………

しかし、勝ちどきをあげられた瞬間に久美が此方に来た…………不味い…………怒っている…………


「兄さん…………神衣造ってくれて置いてありがとう…………それで? 大人の都合と言うのを聞かせてくれるかしら?」


言い訳が思い付かない…………しかもよりによって何故このタイミングで…………アイオロスもかなりの勢いで俺を睨んでいる……まあ、久美に無実の罪でボコボコにされてたしな…………


ーーーーーーー


月、クリスタルタワー


「面白い事になっているね、健はもう完全に追い詰められているようだよ?」


「エレキシュガルの神衣が飛び出して行ったのでこれで完全にエレキシュガルも神の仲間入りですが、あの神衣ですからね~」


「お母様? 私の神衣もあんな感じなのですか?」


「ん~残念だけどそうなんだよ、健がまともな物を造ると想うかい?」


「そうですよね…………」


「でも神衣としては恐らく一級品なのは間違いないよ? 健は一切の妥協を緩さなかったからね? 絶対に娘達にはかすり傷一つ付けさせないって寝る間も惜しんで作成していたからね」


「ならあれでも私は構いません‼」


「でも久美お姉ちゃん裸だよ?」


「そうね~楓もお父様に神衣造って貰う?」


「やだ!」



ーーーーーーーーーーーーーー


そして俺は久美に…………ボコられた…………


「さ、さて、、テーセウス、俺の試験だ…………」


「いや…………もうちょっと回復してからの方が良くない?」


「取りあえず久美が睨んでいる間は回復できねー! 始まったら適当に回復していくよ…………」


「確かに相等久美が恐いね…………」


「なら私が回復しよう、其なら彼女も文句を言わないだろう」


「んな? お前、ヒュプノスか!」


「君の一回戦の相手だよ、どうやら生き残れてね、ハデス様からの命だ、ポセイドーン様を手伝えとね」


「そうか…………やっぱりハデスは完全にペルセポネーに操られていた訳じゃなかったんだな」


「それはこの試験が終わったら説明しよう」



そして対に俺の試験が開始された

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る