第125話 ナンムの一族

ナンムの一族とはティアマトに住む原初の神々の事ですが、様々な神話に違った形で出てきます。

勿論ギリシャ神話、メソポタミア神話、北欧神話、ローマ神話等、例えば月の女神はギリシャ神話ではアルテミス、メソポタミア神話ではシン、シュメールではナンナ、日本では月読、ローマ神話ではあのヒゲのガ○ダムにも出てくるディアナ様です!


本文


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健二の部屋


「まさか母上が楓さんだとは俺も思わなかったよ、今考えればいくつか怪しい所はあったけど、、」


「お前も知らなかったとはな…………イナンナめ、こんな事まで隠していやがって、、次に逢った時は種割れ&N○ーDで抜かず300発は覚悟してもらおう」


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月 クリスタルタワー


「ねえナンナ! イシュタル! 僕健に朔がアプスーだって言ったよね? 間違いなく言ったよね?」


「確かにお母様は言ってましたよ? そんなに慌ててどうされたんですか?」


「健酷いんだよ‼ 僕が黙ってたって冤罪をきせて、種割れとN○ーDで抜かず300発って言うんだ‼」


「でもお姉さま? お姉さまはアプスーは楓に転移したとは仰っていましたが、元からそうだとは言っておりませんでしたよ?」


「…………そうだっけ?」


「そうです」


「御愁傷様です……お母様…………」


「………………」



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再び健二の部屋


「しかしコトアマツカミか・・・でも…………これで完全に黒幕がベールだと解ったね」


「楓の話では桜も楓もベールには勝てないって事だ、今の二人はいくつもに別れた分身で大部分は宇宙の維持に力が費やされている、マジにベールとやりあうなら俺達がイナンナ達を甦らせ、俺達とイナンナ達でやりあうしかねーだろう」


「オリュンポスをここでどれだけ叩けるか、、奴等だって現代に転移出来る筈だ、それにナンムの一族がどれだけベールに付いて居るかも解らない」


「浩二、ナンムの一族ってのは俺の知る奴等で良いのか? 詰りエアやベールの事だ」


「伝承が何処までしっかりとされているかは俺には解らないけど、たけちゃん程俺は歴史勉強してないからね…………ただ概ね伝承は正しいと思うよ?」


「ならこっち側はアプスにイナンナ、ナンナにイシュタル、叔母さんであるニンフルサグの5人て訳か、ベールとか本当にヤバそうだな…………」


「今たけちゃんとんでもない事考えてね?」


「解るか?」


「まあ予想は付くよ、、呼吸出来なきゃ人間は死ぬしね…………」


「大気の神だとそう言うのありなんだろうな…………マジにやべー…………」


「でも戦うんでしょ?」


「ああ、、めっちゃコエーけどよ、、俺が男で無くなるのはもっとコエーよ」


「まあ、考えられる、想定される事に関しては全て俺がクリアにして向こうでたけちゃんに逢うから、心配しなくて良いさ‼」


「ああ、お前がその辺りはマジに頼りだ、宇宙に出てもいねーのに呼吸できないとかマジに勘弁してほしいからな」


最悪な戦いになりそうな予感を抱えながらも俺は夕食会の会場へと向かう、まだ先の話だってのに、何を俺はびびってんだ?今はイナンナを復活させる事だけを考えておけばいい、余計な事は考えるな!


俺は夕食会の会場に入る、そこで俺は何か異様な雰囲気に包まれた、誰も感じていない、いや、桜だけが何かを俺に訴えている…………

そして…………


「危ねー! 陛下!」


ギャイン‼


突然鍬が陛下を襲った、俺は陛下を抱きよせ何とか交わす事が出来た。


「何者じゃ! そこか!」


朔がテーブルにあったナイフを投げつける

そのナイフが一人の男に素手で止められた。


「危ねーな! 物騒な物投げやがって…………」


「それはお互い様じゃろう、名乗るが良い、その程度の時間ならくれてやろう、どちらにせよ殺すがな」


「知っている癖にわざとらしいぞ?アプスよ、見れば解るであろう、その鍬をな?」


「そうじゃな、マルドゥク…………」


「今日は警告に来ただけだ、これ以上我らの邪魔をするなら……何?」


ガーン‼

マルドゥクに向かって日本刀が飛んできた、咄嗟にかわすマルドゥク


だがマルドゥクのかわした方には健が蹴りの姿勢で待機していた、そして……


バキ‼


マルドゥクの脇腹に健の蹴りがヒットする、更に追討ちで脇腹を抑えたマルドゥクの顔面に健得意の双脚の連激が入った、堪らず吹っ飛ぶマルドゥク、健はそれでもとまらずに更に追討ちをかける、吹っ飛んだマルドゥクに対し、起き上がりにあわせて踵落とし

ガン‼


「んぐ、ぐう、きさま…………我らナンムの一族に対し敵対心が有ると見て良いな?」


「ああ? 知るかこの糞野郎‼ 俺の女にいきなり農耕具何ぞ投げやがって! テメーの方こそ俺に対して敵対心が有るんだろうが‼ だから答えてやったんだよ!」


「敵対心だと? きさまは何をほざいている」


マルドゥクは健から転がり一気に距離を取り立ち上がった、流石にディオニューソス程馬鹿では無いようだ……


「貴様の様な一階の下級ナンムの出身ふぜいがこのマルドゥクに? 笑わせるな愚かものが! 貴様はアグディスティスの子ではあるが、それは正統な物では無い! アグディスティスが気紛れに自らの子に授けさせたクズだ! 我ら正統なナンムの一族に対し意見できる様な者では無い!」


「はあ? 何だそのアグディスティスとか正統とかよ? 馬鹿かテメーは? 俺は松田家の長男で今は大和健だ!それ以上でも以下でもねーボケ‼」


「記憶すら引き次げぬのかこの出来損ないは、アプスーともあろう者が随分とゴミを買った物だ」


「それ以上主人殿を貶せばその素っ首ここで切り落としてやるぞ⁉」


「まあいい、今は警告に来ただけだ、、、ベール様にはお前達が反意有りと伝えておく」


「何を抜かす! お前たちは自らの生を与えた者に対して敵対し、そしてティアマトを二度にも渡り人の住めぬ星にした、そして愚かにも地球を我が物顔で支配する、業の深き者達よ……」


「貴女は生温い、所詮は我ら神が道を示してやらねば人間は過ちを繰り返す、いい加減貴女達も悟った方が良い」


そして桜がワナワナと大声で怒鳴り出した


「生きる事を考えぬ、工夫もせぬ、悩みも後悔も、喜びも悲しみもせぬ空の魂をいくら造っても宇宙は成長せぬと、何度申せば解るのじゃお主達は‼

喜怒哀楽こそが魂を大きく成長させるのじゃ」


「シンよ、、貴女もやはりアプスーと一緒か、私達も何度も言った! これ以上この宇宙を拡張する必要は無い‼」


「それは全ての宇宙の意思に反する‼ そんな勝手が許されると思うてか!」


「桜、もういい、お前がどれだけ心を痛めてもこいつらには届かない…………マルドゥクとか言ったか…………俺の女を泣かせた罪は重い、逃げるかここで死ぬか直ぐ決めろ!」


「威勢だけは良いな? 小僧…………今のが私の力だと思ったら大間違いだぞ? ナンムの一族を甘く見るなよ? オリュンポスどもにあれだけ苦戦してたお前らにナンムの一族は誰一人倒す事は出来ない」


「ならここで試してみるか? 糞親父」


「今回は警告のみと言った、首でも洗っておけ!」


消えた、転移したのだろう。



「陛下! 何でも無いか? 怪我は大丈夫か⁉」


「大袈裟です健様、それと…………そこは鍬が飛んできた場所と全く違います…………」


俺は陛下の乳を激しく揉んでいた…………


「兄弟! 今の奴は何者じゃ?」


「俺も知らねーが、奴はマルドゥクと言ったな? 朔、なら奴は…………」


「ナンムの一族で時期神々の王と目されておる者じゃ、ベールが勝手に決めおったのじゃがのう」


「俺の陛下にふざけた真似しやがって‼ 調度いい、朔、桜、あいつらの事を解っている範囲でいい、詳しく説明してくれ‼」



夕食会、妻達全員が集まっている所で俺達は朔と桜、テイアー達にオリュンポス族と、ナンムの一族について話を聞いた。


朔の話ではニビルが再接近するのは恐らく後200~300年後、その時迄に俺達はこの世界で岩戸開きを完成させておかねばならない。

洪水は防げない、ノアの洪水は今から役12000年後に起こる。

だがこれは防がなくて良いとの事だ、何故なら決定的に未来を変えてしまうのは朔達にも予想が付かなくなってしまい、地球が滅びる歴史の修正が出来なくなってしまうとの事だ。

地球の生命力は何度もの破壊と再生や修正でもうコンティーニュは効かない状態だとの事だ。

次にナンムの一族についてだ、概ねナンムの一族はこうだという


アンシャル - 転移も転生もしていない、宇宙と同質となった存在

アヌ - 最高の存在

アプスー - 朔

ニントゥ-桜

アッシュール - アヌの補佐

ダムキナ - ベールの妻

エア - 現在は転生も転移もしていない

ベール - アヌに変わりティアマト人の頂点に立つ

エヌルタ - 戦略の神と言われる

ハダド - 天候を操る

イナンナ - 愛の女神と言われている

キングー - 現在は転生も転移もしていない

キシャル - 現在は転生も転移もしていない

マルドゥク - 時期ベールと言われている

ムンム - 現在は転生も転移もしていない

ナブー - マルドゥークの息子

ニントゥ - 現在は転生も転移もしていない

シャマシュ - 正義を司る

ナンナ - 月を司るイナンナの妹

ニンフルサグ - 地球の人々の母、浩二の母として現代に転生している

アグディスティス-どうやらティアマトでの俺の母親らしい・・・転生しているが、遊びほうけていて何もしていない・・・・死と再生、戦いを司るようだ


ここまでがティアマト原初の神と言われる存在らしい、その中ではっきりと敵対関係にあるのは

アヌ、アッシュール、ダムキナ、ベール、エヌルタ、ハダド、マルドゥク、ナブー、シャマシュの9人

そして俺たち側と言っていい存在が、当然朔と桜、イナンナとナンナ、ニンフルサグの5人となる。



「さて、ここまで説明したのじゃが、このティアマト原初の神は皆レベルが違う、マルドゥクとて先程は妾と桜、主人殿を一度に敵に回したく無かったから引いただけじゃ。本来の力は主人殿の有意の奥山に匹敵しておる」


「本当ですか!? 朔姫!!」


「そうじゃ帝、オリュンポス族の比では無い、そこでじゃ、主人殿・・・・・アグディスティスの元へ行くのじゃ、あの者に我ら側について貰えれば確実に力は拮抗するじゃろう、今のままではこちら側があまりにも不利じゃ・・・」


「だが遊び惚けているんだろ? それに俺が行ったってそんなパチンカスおばさんみたいな奴がこっちについてくれるのかよ?」


「それは大丈夫じゃ! あの者は主人殿を目の中に入れても痛くない程に可愛がっておる、今は主人殿が黙って転生したからふてくされておるだけじゃ」


「どこにいるか解ってんのか?」


「この地球におる、しかもムーにな?」


「ああ!? まじかよ!」


「そうじゃ、今主人殿を探して旅をしておるよ! 遊びにも飽きて主人殿が恋しくてたまらぬらしいのう、妾に探すのを手伝ってくれとうるさく言っておったから妾はこの時代にあやつと共に来たのじゃ、向こうで主人殿の邪魔をされては叶わんからのう」



そして俺はティアマトの母親に会いに行く事になった、アトランティスでオリュンポス族との戦いの前に味方につけておくのが得策とのことだ。

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