第118話 美しき神楽、剣の舞

巫女さんには二種類居ます、所謂時期に高校生のバイト何かで一時巫女の真似事をする助勤巫女と作中に出てくる朔耶の様な巫女舞や、梓弓等を使ってお祓いをする梓巫女。

この梓巫女の美しさはレベルが違います、一度神楽の行われる神社に見に行って見てください、マジで女神……


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本文


マルティア対エンデュミオーン


やはりマルティアは押されていた、もう体中血だらけになっていた。


「もう無理だマルティア!頼む俺に加勢させてくれ!お前の体にカスリキズ一つ着くのは嫌なんだよ!俺の我ままなんだ!だけど聞いてくれ!」


「主人様、今のままでは私は私を許せないんです、私は主人様の役に立ちたいんです、でも私は夜伽でだけしか主人様の役に立っていない・・・それが許せないんです!」


「何言ってるんだマルティア!お前は十分俺の為に色々尽くしてくれてるじゃないか!」


そこで久美はマルティアの意図が理解できた



「ならシャンとしなさいマルティア!その無駄に大きい胸とお尻が邪魔してまともに戦えないのよ!だから夜伽でしか役に立てないの、悔しかったら私の様にナイスバディーになりなさい!垂れた胸とお尻じゃその程度ね!」



「何おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!邪魔などしていないし垂れてもいないぞ!!見てろ!どれだけ私が主人様の役に立つか見せてやる!」


これは久美の賭けだった、単細胞のマルティアには同情よりもこの方が力になると思ったのだ。

だがそれは間違いではなかった

マルティアの怒りに呼応して空間が激しく光出す。

そして空間から突如美しい女性の木像が現れた、その木像は分解して金属の様な物質に変化、マルティアの体に防具となって装着された、、、、そしてその姿は神々しく、正に女神としか例えようの無い姿をしたマルティアだったのだが・・・・・・


「パラス!パラス・アテーナー!!何故貴女がここに!!」


驚くエンデュミオーン


「パラス・アテーナーだって?嘘だろ?だってパラスアテーナーはアテナの別名・・・アテナはオリュンポス12神の・・・・そうか!読めたぞ、マルティア!今のお前にそいつはもう敵じゃない!負けたら俺の部屋で抜かず100発だ!」


「ええ?解りました」


マルティアが消えた・・・と思ったらエンデュミオーンの目の前に現れた

ギャン!

マルティアのアロンダイトがティルフィングを破壊した


「どうだ!ティターンを解放するか?」


エンデュミオーンの喉元に剣を突きつけるマルティア


「一つ教えてくれ!貴女はパラスアテーナー様なのか?」



「その答えは俺が教えてやる」


「主人様?私には何が何だか・・・・」


「だろうな・・今お前が纏っているのはパラディオン、お前の先祖であるパラスが身に纏った聖衣だ!」


「パラス・・確かに私のご先祖はパラス、アトランティス人です。この剣もご先祖パラス様が持ち込んだ物」


「かつてアテーナーとパラスは姉妹の様に育った、だが二人は意見の食い違いから喧嘩になり、ゼウスの差し金でパラスは殺されたと神話では語り継がれているが、それは出鱈目だったんだ。その証拠にマルティア、お前が今パラスの聖衣をパラスの意思で着ている。神話ではパラスの名は消されアテーナーがパラスアテナを名乗っているが、パラスとアテーナーの二人でパラス・アテーナーなんだ!だからまごう事なきマルティア、お前はパラスの意思を受け継いだパラス・アテーナーだ!」



「そうだったのか、、、アイトーロス、止めだ!我らはこの戦いには関与しない‼」


アスタリアと激闘を繰り広げていたアイトーロス


「いや、父上、それには僕も酷く賛成なんだけどさ?さっきからこのご婦人が戦いを止めようと言うと偉くお怒りになるんだよ……」


「ああ、わりいわりい、アスタリア!いい子だ、もう戦いは終わりだよ?」


「んーーー!」

報酬がなくなります!と言っている・・・


「大丈夫だ!これだけ頑張ったんだ!たっぷりと後であげるからな」


大人しくなったようだ・・・・


「それにしても父上、何故急に?僕があれだけこんなバカげた戦いを止めようと言ったのを聞かなかったのに?」



「パラス様だ・・・パラス様はやはり実在していた、そしてこのご婦人がパラス様の生まれ変わりだ!」



「なんだって!!それは本当ですか?」


「マルティア、その鎧を外してやれ!」


「え?はい・・」

マルティアから外れた鎧は元のパラディオンに戻った


「これが証拠だよ!トリトーンの三又の矛の刻印がされているだろ?この金属は木に見えるがオリハルコン、アトランティスでしか取れないオリハルコンに刻印を打てるのはヘーパイストスしかいないだろ!

詰りこのパラディンは神話ではアテーナーが死したパラスを想い造ったとされているが、トリトーンがパラスの為にヘーパイストスに造らせたんだろう。

間違いでなければ聞かせてくれ、あんたはデウカリオーンの家系アイオロスの孫だな?」


「いかにも・・・よくご存じだ、貴方は何者だ?」


「俺はマイ○ルジャクソンだ!」


「未来人か・・・なら我らの事も知っているわけだな」


「主人様?どういうことですか?」


「このエンデュミオーンはデウカリオーンの子孫なのさ、そしてデウカリオーンはゼウスの引き起こした洪水から、パラスの父トリトーンにプロメテウスを通して妻もろとも救ってもらっているんだ。普通に考えてトリトーンの子孫であるお前に刃を向ける事はありえない、、、そうだろ?エンデュミオーン」


「そうだ、我らが今ここにあるのもトリトーン様がいたからこその命、トリトーン様の命ならいざしらず、我祖先を殺そうとしたゼウスの命などで、トリトーン様の娘パラス様の分身に刃を向けるなど出来よう筈もないさ・・」



「そうなのか・・・私のご先祖様が・・・」


「まあ・・・これもお前たちの仕業なんだろうな?イシュタル」


「私は知りませんよ?お母さまがオリュンポス族でもゼウスと反目を取っているポセイドーンの一族に多少応援要請をしていたのは確かですけど・・・」


「ポセイドーン様はゼウスに協力していないのかい?お嬢さん!」


「お母さまは表立ってはしていませんが、ポセイドーンはベールを嫌っているのは確かだと言っていましたよ?ポセイドーンはエア様に心酔していますから・・・恐らくゼウスに協力しているのは他の12神とハーデースくらいなものですね!」


「我らをたぶらかしていたのかゼウス!」


「だってそうじゃなきゃポセイドーンがいくらお母さまでも自分の孫娘を転生させるなんて許す訳ないじゃないですか!」



「やっぱり知ってたんじゃねーか!」


「あっ!・・・」


「転生・・・ならやはりこの方はパラス様なのか!失礼だがお嬢さん、貴女の母上のお名前聞かせてくれないかな?」


「そうですね、今はイナンナと名乗っていますが、ニンガルと言えばわかりますか?」


「解るも何も・・・エア神の娘じゃないか・・・・」


「はー・・・・じゃねえかと思ってたけどよ・・・こりゃイナンナもお仕置に抜かず100発は覚悟してもらおうか」


「あ!お父様……お母様の名、、知らなかったのですね………………」



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月 イナンナ


「ナンナ・・・・イシュタルが口を滑らせたようだよ・・・・健に強姦されまくってしまう・・・どうしよう」


「お姉さまの名前でも健様に教えてしまったのですか?」


「そうなんだ・・・」


「ではしかたありませんね・・名無し等と嘘をつくからこうなるんです」


「そうだね、、教えておけばよかったよ・・・」


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再び戦場


「申し上げます!巨人達が皆降参しました!武器を捨てて恭順しています!」


「そうか・・マルティア大将がうまくやってくれたのだな、巨人達に縄は必要無い、落ち着いて貰い、水や食料等を渡しなさい。その後に本陣へと来てもらいなさい」



「は!早速、、ですがセレスティア准将、巨人達は何故私達に本気で攻撃してこなかったのでしょうか?」


「私達に彼女達と争う理由が無かった様に、彼女達にも私達と争う理由が無かったのだろう、そして私達もオリュンポスの目を欺く為に戦って、彼女達もオリュンポスの目を欺く為に戦った。利害が一致している戦いだったんだ、当然の結果だろう」



俺達はエンデュミオーンとアイトーロスにティターンは全滅したと報告する様に頼んだ、そして捕まっているティターンはクロノスにレア、テミスとテーテュースだと解った。

そして現在戦っているティターンは5人、テイアー、ディオーネーとテルプシコラー、ウーラニアー、メルポメネーの5人だと解った。

後のもの達は皆殺されたのだろうと言う事だ。



だがまだ戦いは終わっていない、まだ一角ではASRとアスラ神軍との戦いが繰り広げられていた。

そこでは朔耶対マダ、マヒシャ.ラーフ対レミーナ引きいるASRという構図で戦闘に成っていた。

魔法特化隊はルチーナタイプの広域神代補助魔法で戦闘領域全体をカバーしているが、僅かな人数で行っている為に相当な疲労が蓄積していた。


「驚いたぞ天空人、我が花狐貂から三度も逃れるとはな、この花狐貂は全てを呑み込み無とかす。降伏するなら時間を与えよう」


「無とかす訳では無いでしょ?疑似ブラックホール、重力を最大にまで魔力で高めて押し潰す魔道具……それがその宝貝の秘密、だけど私のこの風化輪も同じ原理で重力を逆に減らしているの、だから貴方の宝貝は私には通用しないのよ‼」


「成る程な……天空人の知恵と言う物か……成らば仕方ない、直接葬る以外は無さそうだ」


「望む所よ!」


ギャン‼

ヒュンヒュンギャイン‼


マダは大きな槍を武器として持っていた、だがそのことごとくを舞う様にして防ぎきる朔耶


「美しい剣技だ!何処でその様な剣技を会得した?」


「これは神楽、、神楽は単なる舞では無いわ!私の神楽は剣技!」



「神楽と……主はシャーマンか!」



「巫女と言うの、そうよ!あなた達の言葉ではシャーマンになるわね、このつるぎまいは神の剣技その者、如何に貴方の槍術が優れていようと敗れはしないわ!」


「美しくも恐ろしい舞よ、相手に取って不足無し!女人と思って軽んじいた非礼を詫びよう!これより全力で行かせて頂く‼」


マダの言う様に、朔耶の剣技は洗練され、無駄一つ無い剣技であり、また舞としても美しくも気高い物だった。

神楽とはウズメが岩戸隠れをしたときに舞ったのが起源とされるが、朔耶の神楽は正にウズメが如く、美しく洗練された女神による真の神楽と言えた。

だがマダの動きが途端と早くなった、押され気味の朔耶


『お願い、兄さん力を貸して‼』



その時朔耶に異変が起こる、時にして健が有意の奥山でキュベレーへと化した時、朔耶に黒い大きな片翼の羽が生える、そして朔耶の目に真実を照らす光が射した‼


「これは……セフィラ、セフィロトの樹が、隠れたセフィラが現れる…………あれは!ダート‼」


朔耶にも対にセフィラの意味が聞こえた、これは朔の起こした一瞬の目覚と健を慕う朔耶の思いと、健がキュベレーへと化した大きな奇跡が朔耶を奥山へと誘ったのだ。


「何だその背中の大きな羽は!」


「愛する兄さんが私へと貸してくれた力よ!守護天使ガブリエル‼真の異界へと誘いなさい、イエソド‼」



ガキーン‼


槍を弾いてイエソドを空間に出した朔耶、朔耶のイエソドは亜空間を現出させて、そこに天使を現出させるフォルム、そしてイエソドはその空間に別の世界を造り出す……

健のイエソドよりも質の悪い物だった…………


天使に連れられ異界へとドナドナされたマダ、有意の奥山を越えた朔耶にマダは相手としては不充分になってしまった。

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